今年の大晦日、東京都大田区総合体育館で予定される試合です。
WBOスーパーフライ級戦:
王者井岡 一翔(Reason大貴)対 挑戦者ジェイビエール シントロン(プエルトリコ)
*一翔の4階級目の王座の初防衛戦が大晦日に決定。一翔が一年の最終日に試合を行うのは8度目になりますが、同日、日本のリングに立つのは2016年以来となります。一翔が迎えるのは、江藤 光喜(白井・具志堅)を破り指名挑戦権を獲得したシントロン。これまで11戦のプロキャリアがないシントロンを相手に、一翔がキャリアの差を見せつけることが出来るのでしょうか?注目です。
現地時間の昨夜(9日・水曜日)、韓国で行われた試合結果です。
OPBF(東洋太平洋)スーパーライト級戦:
王者内藤 律樹(E&Jカシアス)判定3対0(117-111、116-111、116-112)挑戦者ジョン ギュボム(韓国)
*数度の試合延期があり、1年のブランクを作ってしまった内藤。しかし8回にダウンを奪うなどして挑戦者を圧勝。昨年1月に獲得した王座の3度目の防衛に成功しています。
同級に転向するまでは2階級下のスーパーフェザー級で戦っていた内藤。スーパーライト級に主戦場を変えて以来、試合で勝利は収めるものの体重の壁に直面していた感がありました。しかし1年のブランクによる好影響でしょうか、以前よりも新しい階級の水に慣れてきたようです。
最近(2019年10月9日ごろ)のニュースです。
1)今週末12日に米国イリノイ州でヘビー級でのデビュー戦を予定している元4団体クルーザー級王者アレクサンデル ウシク(ウクライナ)。対戦が予定されていたタイロン スポーン(オランダ)が薬物検査に引っかかりアウト。代わってウシクは、チャズ ウィザスプーン(米)と対戦することが発表されています。
2)ウシクがクルーザー級に去った後、いつの間にやらWBAスーパー王者に昇格していたアルセン グラムイリアン(あアルメニア/仏)。来月15日、ランキング下位のケイン ワッツ(豪)を迎え、保持する王座の防衛戦を行います。昨年3月にWBA暫定王座を獲得していたグラムイリアン。防衛戦すら行わず、レギュラー王座を飛ばしてスーパー王座に昇格。腐敗団体とはいえ、スーパーチャンピオンに認定されるほどの実績も実力もない選手に思えますが。
3)今月19日、ボクシングとは縁の薄いベルギーでWBAクルーザー級暫定王座決定戦が行われます。その試合に出場するのはリャド メルウィー(コートジボワール/ベルギー)とイムレ ツェロ(ハンガリー)。
4)スーパーと暫定の中間に位置するのがレギュラー王座。現在のクルーザー級レギュラー王者はベイビュート シュメノフ(カザフスタン)。昨年7月から試合を行っていません。
5)腐敗団体のクルーザー級以上に始末が悪いのが最重量級。スーパー王座戦は定期的に行われているものの、レギュラー王者であるマヌエル チャー(独)は一昨年11月に同王座を獲得して以来試合を行っていません。そして暫定王者トレバー ブライアン(米)も、昨年8月以来リング活動が停止中となっています。また、いまだにWBAヘビー級王座への挑戦権があると思われるフレス オケンド(プエルトリコ)。2014年7月から実戦を行っていませんが、同団体の15位に顔を見せています。
6)今年の夏、マニー パッキャオ(比)がキース サーマン(米)を下しスーパー王者に昇格したWBAウェルター級戦線。来月30日に、空位となったレギュラー王座決定戦がモナコで行われます。その試合に出場するのはアレクサンデル ベスプーチン(露)とラジャブ ブタエフ(露)。両選手ともロシア出身で、現在はアメリカを本拠地としてリング活動を行っています。
先週末5日・土曜日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
スーパーフライ級10回戦:
前日本フライ級王者中谷 潤人(M.T)TKO6回2分2秒 元IBFライトフライ級王者ミラン メリンド(比)
*早くからその才能を高く評価されていた中谷。今回は日本でもお馴染みの元ライトフライ級王者メリンドを迎え、世界への試金石となる一戦に臨みました。
過去2戦で連敗を喫している相手とは言え、メリンドは元世界王者。そんな実力者を相手に中谷は、試合を通じて主導権を握り続けました。
試合の方は6回、一方的な展開になったところで主審が両者の間に入りゲームセット。中谷がピークは過ぎているとはいえ元世界王者を下し、世界は初挑戦に向け存在感を示すことに成功。同時にデビューからの連勝記録を20(15KO)に伸ばしています。
中谷が世界挑戦を狙うフライ級。2019年10月8日現在の同級の世界王者たちの顔ぶれは次のようになります。
WBA(レギュラー):アルテム ダラキャン(ウクライナ/3)
WBC:空位
IBF:モルティ ムタラネ(南ア/2)
WBO:田中 恒成(畑中/2)
中谷は現在、WBAとWBOで2位にランクイン。WBCは3位でIBFでは結構下の方にその名を連ねています。現時点での田中との日本人対決は避けてほしいですね。変則的な強打者ダラキャン、または地味ながらも総合力の高いムタラネに挑戦か。それともWBCの王座決定戦に割って入るのか。早ければ来週にも中谷が世界の舞台で上がる可能性があると見ます。
先週末5日・土曜日、米国・ニューヨーク州で行われた試合結果です。
IBFミドル級王座決定戦:
ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)判定3対0(115-112x2、114-113)セルゲイ デレイビャンチェンコ(ウクライナ)
*昨年9月に宿敵サウル アルバレス(メキシコ)に敗れ、長年保持していた世界王座から転落していたゴロフキン。強豪デレイビャンチェンコに僅差の判定を収め、約1年ぶりに再び世界のベルトを腰に巻くことに成功しました。
初回にダウンを奪い、2回にはその強打でライバルの右目上を切り裂いたゴロフキン。しかし3回以降、デビュー当初から専門家からの評価が高かったウクライナ人のエンジンがかかり始めます。
中盤からゴロフキンに肉薄したデレイビャンチェンコ。後半は完全にペースを握るも、前半戦の失点を挽回できず。昨年10月に行われたダニエル ジェイコブス(米)戦に続いて惜しくも世界王座奪取なりませんでした。
苦しみながらも世界のベルト奪回に成功したゴロフキン。今回の試合が接戦に加え好試合だっただけに、デレイビャンチェンコとの再戦もありうるかもしれません。
ゴロフキンがトップ戦線の一角に復帰したところで、現在(2019年10月7日)のミドル級世界王者の顔ぶれを見てみましょう。
WBA(スーパー)サウル アルバレス(メキシコ/防衛回数1)
WBA(レギュラー):村田 諒太(帝拳/0)
WBC:ジャモール チャーロ(米/2)
IBF:ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン/0)
WBO:デメトリアス アンドラーデ(米/2)
実力拮抗者が顔を並べていますね。
最近(2019年10月6日ごろ)のニュースです。
1)WBCフライ級王者チャーリー エドワーズ(英)が減量苦のため王座を返上しています。現在WBCフライ級1位には、8月の末日にエドワーズに地獄の扉の入り口を見せたフリオ セサール マルティネス(メキシコ)が、2位には昨年師走にエドワーズに王座を奪われたクリストファー ロサレス(ニカラグア)が君臨しています。
2)WBOの会長が、いまだに増加し続けるWBAの世界王者について公に指摘。近い将来に、WBAの会長との話し合いを設けたいとの事。
現在WBAには、スーパー、レギュラー、暫定、そしてゴールド王座があり、ヘビー級には何とそのすべての王座が埋まっている状態。ファンとしてはこの状態を何とかして貰いたいのですが、他団体の会長が動き出すだけに、是非王者削減の糸口になってもらいたいですね。。
3)昨年4月、日本ボクシング史上世界戦で初めて計量に失敗した比嘉 大吾(白井・具志堅)。日本ボクシングコミッションから無期限のライセンス停止処分を科されていましたが、この度解除されました。今後本格的にリング復帰に向け動き出す模様です。
4)2年前に英国でWBAスーパーフライ級王座に挑戦した経験を持つ元日本同級王者石田 匠(井岡)。今月26日、メキシコのリングでイスラエル ゴンザレス(メキシコ)とIBF王座への挑戦権を賭け対戦します。
5)石田、ゴンザレスのターゲットとなるジェルウィン アンカハス(比)は来月2日、米国・カリフォルニア州のリングでジョナサン ロドリゲス(メキシコ)を相手に保持する王座の8度目の防衛戦を行います。
6)8月末にWBOミニマム級王座を獲得したばかりのウィルフレド メンデス(プエルトリコ)。今月26日、コロンビアのガブリエル メンデスを相手に早くも初防衛戦に臨む予定です。
2019年10月第一週末の試合予定です。
5日 土曜日
後楽園ホール
スーパーフライ級10回戦:
前日本フライ級王者中谷 潤人(M.T)対 元IBFライトフライ級王者ミラン メリンド(比)
米国・ニューヨーク州
IBFミドル級王座決定戦:
ゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)対 セルゲイ デレイビャンチェンコ(ウクライナ)
9日 水曜日
韓国
OPBF(東洋太平洋)スーパーライト級戦:
王者内藤 律樹(E&Jカシアス)対 挑戦者ジョン ギュボム(韓国)
10日 木曜日
後楽園ホール
日本ライトフライ級戦:
王者堀川 謙一(三迫)対 挑戦者高橋 悠斗(K&M)
OPBF/WBOアジア太平洋ライト級王座決定戦:
吉野 修一郎(三迫)対 ハルモニト デラ トーレ(比)
11日 金曜日
後楽園ホール
OPBFミドル級王座決定戦:
細川 チャーリー 忍(金子)対 太尊 康輝(角海老宝石)
先週末28日、米国・カリフォルニア州で行われた試合結果です。
WBCスーパーミドル級戦:
挑戦者デビット べナビデス TKO9回1分39秒 王者アンソニー ディレル(共に米)
*ちょうど一年前、コカイン使用が発覚し戦わずして王座を失っていたべナビデス。今年2月に同王座に就いていたディレルを中盤以降突き放しTKO勝利。あっさりと世界王座返り咲きに成功しています。
戦績を22戦全勝(19KO)としたべナビデス。米国勢が元気のない階級なだけに、まだまだ面白い存在と言っていいでしょう。
WBAスーパーライト級王座決定戦(レギュラー王座):
マリオ バリオス(米)判定3対0(116-111、115-111、114-112)バティル アフメドフ(ウズベキスタン)
*中量級としては非常に短い8戦目という短いプロキャリアで世界に挑んだアフメドフ。4回、最終回とダメージのないダウンを奪われてしまい判定負け。しかしリングサイドからは、2度のダウンを奪われたアフメドフの勝利を支持する声が多く聞かれたようです。
先日1日・火曜日、エディオンアリーナ大阪で行われた試合結果です。
WBAライトフライ級戦(スーパー王座):
王者京口 紘人(ワタナベ)判定3対0(117-110、116-111、115-112)挑戦者久田 哲也(ハラダ)
*大阪新旧対決となったこの一戦。9回にダウンを奪った京口が明白な判定勝利を収め2度目の防衛に成功。しかし試合翌日、王者は左目を大きく腫らすなど満身創痍の状態。34歳にして初の世界挑戦となった久田も、偉大なる敗者としてリングを降りる結果となっています。
当初の予定だと、年内にWBAレギュラー王者カルロス カニザレス(ベネズエラ)とWBA内での王座統一戦。そして来年にはWBC王者拳 四郎(BMB)との2団体王座統一戦を実現させたかった京口陣営。しかし今回の試合によるダメージを考慮し、それらの試合は来年、又は再来年に持ち越しになりそうです。
最近(2019年10月2日ごろ)のニュースです。
1)2014年1月に獲得したOPBF(東洋太平洋)ライト級王座を11度守った中谷 正義(井岡)。7月にテオフィモ ロペス(米)とIBFライト級王座への挑戦権を賭け対戦。判定負けを喫しています。今後も世界挑戦に向け挑戦を続けていくと思われた中谷ですが、先日、現役からの引退を表明しています。
2)中谷に引導を渡す形となったロペス。師走の14日、米国・ニューヨーク州でIBFライト級王者リチャード コミー(ガーナ)に挑戦することが決まっています。
3)1990年代中盤、英国のリングを盛り上げた元WBOミドル級、WBCスーパーミドル級王者ナイジェル ベンが何を血迷ってか、55歳になってリング復帰を予定。11月23日にこちらも元WBCスーパーミドル級王者のサキオ ビカ(ガーナ)と対戦します。ベンが最後に試合を行ったのは、20年以上前の1996年11月。事故が起こらなければいいのですが...。
4)『スーパーミドル級と言えば英国、英国と言えばスーパーミドル級』と思われるほど英国勢の活躍が顕著な同級戦線。その英国スーパーミドル級熱を起こしたのがこのベンでした。現在のスーパーミドル級戦線を引っ張るのがカラム スミス(英)。スミスはベンがリング復帰戦を行う日、WBA暫定王者で同胞のジョン ライダーを相手に、保持するWBAスーパー王座の防衛戦を行う予定です。
5)ジャルボンテ デービス(米)が返上し、空位となったWBAスーパーフェザー級のスーパー王座。その後釜争いが11月23日(どうやらこの日は、大きな興行がいくつか重なるようです)、米国・ネバダ州で行われます。その試合に出場するのはWBAフェザー級のスーパー王者レオ サンタ クルス(メキシコ)とミゲル フローレス(メキシコ)。
6)先月米国・ペンシルバニア州で予定されていた再起戦を、自身の怪我のために棒に振った元スーパーバンタム級、フェザー級王者カール フランプトン(英)。対戦相手は未定ながらも、11月30日に米国はラスベガスのリングでリング復帰戦を行う見込みです。