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「芙蓉の顔(かんばせ)」という言葉がある。美人のたとえに用いられる花芙蓉。照りつける灼熱の太陽の下で輝く、純白の花芙蓉の美しさは、暑さも忘れさせてくれるほど。
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◇芙蓉家族◇
花がお母さん
つぼみは子どもたち
わが家の庭の
芙蓉家族です
私は神様の扶養家族です
-星野富弘 さん-
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二人の子どもを放置して死なせた23歳の母親。生きていれば104歳になる母親の遺体の骨を砕き、リュックに詰めて隠していた64歳の長男。後を絶たない子どもの虐待や、高齢になった親の所在を知らない家族。最近のニュースを見聞きするにつけ、家族の絆の脆弱さに驚く。
芙蓉は花の最盛期を過ぎ、冬になって枯れて実がはじけても尚その凛とした姿は美しく、茶花としても際立つ存在価値があると聞く。そんな枯れ芙蓉のわびさびの美は冬の季語でもあり、多くの俳人に詠まれているそうだ。
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2007.11.14 撮影
何人(なんぴと)の 即身仏(そくしんぶつ)や 枯れ芙蓉
-石川 みのる さん-
即身仏=人間が現世の肉体のまま仏になること
望むとも望まざるとも、いずれは年老いて枯れて行く肉体、芙蓉のように凛として美しくいられればいい。しかし老いて不要になった親を捨てる子ども、子どもが邪魔だからと食事も与えず放置する親、etc。あきれた人間のなんと多いことか。星野富弘さんはいう、この世に生まれた生命はすべて神様の扶養家族なのだと。