東京駅丸の内駅舎開業

　日本でいちばん高いところにある駅はどこでしょう？小海線にある長野県の野辺山駅は、標高1,345.67mで、日本の普通鉄道駅として、日本一標高が高い駅だそうだ。

しかし、それより高い駅がある。すべての上り列車が集まる東京駅は、どこの駅よりも高い駅といえる。

　その東京駅丸の内駅舎が、5年に及ぶ復元工事を終え、創建当時の赤レンガの姿で1日、全面開業した。南北に300メートルを超す威容は、東京の表玄関を象徴している。

　両端の二つのドームが夕日に照らされる頃、駅舎の前はカメラを向ける人で溢れ、駅前広場のベンチには、日没からのライトアップを待つ人もいる。

主の手を離れたワンちゃんも、ちょっと気取って、はいポーズ。

台風一過の雲ひとつない青空から、太陽が西の端に落ちるころになると、今や遅しとライトアップを待つ人の波。

　午後6時、LED照明1200台でのライトアップに照らし出されたオレンジ色の駅舎に、歓声が上がり、一斉にカメラを片手に赤レンガを見上げる。

やわらかで、ぬくもりのある、レトロな雰囲気の駅舎のライトアップは、午後9時まで毎日行われるという。

夜空に照らし出されたドームの駅舎は、見る角度によっては、おとぎ話のお城のようでもあり、風格が漂う。

　ドーム内には大型の液晶画面による表示もされ、立ち止まって見上げる人、液晶画面に見入る人、人、人。東京駅は普段にも増してのにぎわいだった。