歩くたんぽぽ

たんぽぽは根っこの太いたくましい花なんです。

令和たぬきの行方

2020年02月05日 | 日記
『平成たぬき合戦ぽんぽこ』のエンディングは何度見ても泣ける。

住宅地の開発に伴い住処を追われ離れ離れになったたぬきたち。

人間社会に紛れサラリーマンとして生きていた正吉はある日の仕事帰りに、

夜な夜な開かれるたぬきたちの集会に遭遇する。

懐かしき友との再開に無我夢中で走る正吉とそれを迎え入れるポン吉。

そして流れてくる上々颱風の『いつでも誰かが』の音量が絶妙でもうブワッて涙が出てくるのだ。

もうブワワッて、、、とほほですね。



私は今神奈川の住宅地に住んでいる。

最近運動不足が深刻なので、

夕暮れ時になると父からもらった折りたたみ自転車で40分ほど街を走るようにしている。

上り坂をいくつかコースに盛り込んでいるので、帰る頃には汗だくだ。

先日は少し遅くなり19時くらいに家を出たのだが、

ゴミ捨て場近くの住宅の前をうろつく小さな影を発見し思わず立ち止まった。

影もこちらに警戒して身じろぎせず、街頭に反射した黄色い目がこちらを向いている。

背中が丸まっていてずんぐりむっくりしているそのフォルムはまさにたぬき!

田舎で見慣れたたぬきに比べだいぶ小さかったので多分子どものたぬきなのだろう。

私の動きに敏感に反応しかなり怯えている様子。

何も考えず猫を呼ぶように舌を打って「チッチッチッチッチッ」とやってみるが反応はない。

今思えばそれで近づいてきていたらどうしてたんだろう。

私から逃れたいのだろうけど、どこまで退いても後ろにあるのは家、家、家。

親とはぐれたのか自立しているのか、どうかたくましく生きておくれ。

私が彼らを追いやっているのだなぁと思うとなんだかやるせなくなった。

そういう一時的な感情は人間様のきまぐれにすぎないのかもしれないけど、

目の当たりにしては思わずにはいられない。



そういえば『平成たぬき合戦ぽんぽこ』のエンディングを好きになったのって大人になってからだな。

子供の頃はたぬきがやいのやいのと楽しそうにやっている前半が好きだった。

今回のことに限らず、神奈川にきてからもたぬきを見かけることが度々ある。

案外いるのよね。

どうやって生きているのやら、令和たぬきの行方について思案する今日この頃です。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 眠れない朝 | トップ | パラサイト 半地下の家族 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事