2024年のダート競馬を締めくくる第70回東京大賞典(GⅠ・ダート2000m 10頭立て)が29日、東京・大井競馬場で行われました。このレース2連覇中の⑩ウシュバテソーロ、昨年2着の雪辱を狙う②ウィルソンテソーロ、ジャパンダートクラシック覇者④フォーエバーヤング、東京ダービー馬③ラムジェット、コリアカップ2連覇⑨クラウンプライド、紅一点⑦グランブリッジ、昨年のブリーダーズカップクラシック2着⑤デルマソトガケ、さらに地方勢から⑥サヨノネイチヤ(大井)、⑧グランデマーレ(大井)、①キングオブザナイル(愛知)の3頭が参戦しました。
スタートでフォーエバーヤングがポンと出るが、外からクラウンプライドが上がって先頭に立ち、フォーエバーヤングは2番手に控える。ウィルソンテソーロ4番手、デルマソトガケ6番手、ウシュバテソーロとラムジェットは後方から。キングオブザナイルが最後方でスタンド前を通過した。
1,2コーナーを回って向正面のところで、クラウンプライドが先頭、2番手にフォーエバーヤング、3番手グランブリッジ。最内からラムジェットがスルスルと上がっていく。ウィルソンテソーロは5番手を追走。6番手デルマソトガケ、7番手グランデマーレ、8番手サヨノネイチヤ、ウシュバテソーロ9番手、集団から大きく置かれたキングオブザナイルはポツンとしんがり。
外回り3コーナーに差し掛かり、グランデマーレの鞍上がバランスを崩して落馬しかけるも立て直す。前の方ではクラプラが先頭をキープし、フォーエバー2番手、グラブリ3番手、ラム4番手。ウィルソン5番手、ウシュバは大外に持ち出した。
4コーナーから最後の直線に入り、先頭を行くクラウンプライドに、最内潜り込んだラムジェットと外のフォーエバーヤングが並ぶと、残り300mでフォーエバーが先頭に躍り出る。外からウィルソンテソーロ、グランブリッジ、ウシュバテソーロも追い込んでくる。残り200mでフォーエバーが抜け出し、外からウィルソンが懸命に差を詰め、ラムも内ラチで頑張る。ウシュバはまだ4番手。残り100mを切ってフォーエバーヤングが後続を振り切り、堂々と先頭ゴールイン!フォーエバーヤングが古馬勢を破り、国内無敗を守りました!
【東京大賞典 全着順】
1着④フォーエバーヤング
2着②ウィルソンテソーロ
3着③ラムジェット
4着⑩ウシュバテソーロ
5着⑦グランブリッジ
6着⑤デルマソトガケ
7着⑨クラウンプライド
8着⑥サヨノネイチヤ
9着①キングオブザナイル
10着⑧グランデマーレ
【払戻金】
単勝 ④ 130円
複勝 ④ 100円 ② 120円 ③ 140円
枠複 2⃣-4⃣ 260円
枠単 4⃣-2⃣ 290円
馬複 ②-④ 210円
馬単 ④-② 270円
ワイド ②-④ 130円 ③-④ 180円 ②-③ 310円
3連複 ②-③-④ 420円
3連単 ④ー②-③ 790円
ダート界に世代交代が起こりました!暮れの大一番・東京大賞典は、3歳馬のフォーエバーヤングが強力な古馬勢を退けて完勝しました。昨年のリベンジを狙ったウィルソンテソーロは2年連続の2着、3着には東京ダービー馬のラムジェットが入り、3連覇を目指したウィルソンテソーロは4着に終わりました。地方勢はサヨノネイチヤの7着が最高でした。
フォーエバーヤングはこれで、昨年の全日本2歳優駿、今年秋のジャパンダートクラシックに続いてGⅠ3勝目。国内では5戦5勝と負け知らずです。鞍上の坂井瑠星騎手、矢作芳人調教師、馬主の藤田晋氏は東京大賞典初勝利であります。
今年のフォーエバーヤングは、中東遠征から始まり、2月のサウジダービーでは先行する馬をゴール前差し切って優勝、3月のUAEダービーでは2馬身差の快勝し、デビューから5連勝。5月にはアメリカのケンタッキーダービーに挑戦し、先に抜け出たミスティックダンを懸命に猛追し、シエラレオネとミスティックダンに並んでゴールするも、3着惜敗。日本馬初のケンタッキーダービー制覇まであと一歩届きませんでした。
その後、復帰戦のジャパンダートクラシックで快勝し、再びアメリカに渡ってブリーダーズカップクラシックに挑むも3着に終わりました。今年最後の東京大賞典は2番手追走から直線突き抜けて勝利。ウシュバテソーロ、ウィルソンテソーロの強豪を破り、国内では敵なしとなりました。
2025年は再び中東遠征を行い、「サウジカップ」をステップに「ドバイワールドカップ」に参戦予定。相性の良い中東の地で自身初の海外GⅠ勝利を挙げてほしいですし、秋には「日本馬初のBCクラシック制覇」の夢も叶えてほしい。