とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「ハドソン川の奇跡」 (ねたばれ注意)

2016-09-25 22:46:30 | 映画
クリント・イーストウッド監督、トム・ハンクス主演なら観ないわけにはいかない。
「155人の命を救い、容疑者になった男。」というキャッチコピーにも興味をそそられた。

トム・ハンクスの演技がすばらしかったのは当然ながら、マスコミから英雄と称えられた男の苦悩ぶりの表現が素晴らしかった。

2009年1月15日に事件は起こったが、7年経って、映画になると、事故調査委員会の厳しい追及は必要なプロセスだったように思う。
これこそが、アメリカという国の凄いところだろう。
保険会社や航空会社の保険金の問題も絡んでいたのだろうが、真実を極力客観的に評価して、機長の対応が適切だったのかを徹底的に検証する姿勢には素直に敬意を払わねばならない。

検証のプロセスを見ていて感じたこととして、人間の判断に要する時間である35秒がなければ、コンピュータ・シミュレーション上は、空港へ引き返しての着陸が可能だったという結果が出たが、現在であれば、瞬時にコンピュータが情報解析して、パイロットへサジェスチョンする仕組みの実現が可能ではないかということだ。
人間なので、過度の緊張感により、集中力が高まることもあれば、ミスすることもある。
コンピュータをより高度に活用することで、安全性を高めることができそうである。

原題の「SULLY」(機長の愛称)から機長の人間性への尊敬が伝わってくる。
今度はドキュメンタリーでないクリント・イーストウッド監督の作品を観てみたい。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:ハドソン川の奇跡
原題:SULLY
製作年:2016年
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:Clint Eastwood
主演:Tom Hanks
他出演者:Aaron Eckhart、Laura Linney
上映時間:96分