とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「アンダーカレント」(ネタバレ注意)

2023-10-09 23:00:00 | 映画
主役の夫が失踪した銭湯の女主人、かなえを真木よう子が演じる。
失踪する夫、悟を永山瑛太が演じる(出演シーンは少ない)。
そんな銭湯に、住み込みで働きたいとやってくる男、堀を井浦新が演じる。
かなえの学生時代の友人よう子を江口のりこ、よう子が紹介する私立探偵山崎をリリー・フランキーが演じる。
この作品もキャスティングだけで、観たくなる。

「アンダーカレント」というのは、心の奥底のことだ。
人間の表面からは見えない、心の奥底に流れる想いを徐々に露わにして、物語は展開していく。
かなえが幼少時から抱えてきた罪悪感、悟の嘘を演じずにはいられない癖、堀の妹との子供時代の幸福を切望する気持ち。
自ら目を背けてきた、背けないと生きてこれなかった心の奥底と向き合うとき、人生が進み出す。
もちろん、よいことばかりではないだろう。

リリー・フランキーと康すおんが年配者の味のある演技をみせてくれている。

終わり方が唐突で、ちょっとついていけなかったのが物足りなくはあったが、直接、表現されていないシーンもあり、想像の余地があるのがよかった。

点数は、7点(10点満点)。

タイトル:アンダーカレント
製作年:2023年
製作国:日本
配給:KADOKAWA
監督:今泉力哉
主演:真木よう子
他出演者:井浦新、江口のりこ、中村久美、康すおん、内田理央、永山瑛太、リリー・フランキー
上映時間:143分


「アナログ」(ネタバレ注意)

2023-10-09 22:30:00 | 映画
ビートたけし原作の恋愛小説の映画化作品。
主役のインテリア・デザイナー水島悟を演じる二宮和也が最高にいい。
実際に会ったこともないし、優しい人なのかもわからないが、「優しさ」の表現力がずば抜けていると感じた。

ヒロイン役の波留もよかった。
若手女優でこういう役ができるのは、この人以外には考えられない。

前半のアドリブ感のある居酒屋トークも面白かった。
水島の友人役の、桐谷健太と浜野健太を含めて、キャスティングがはまり過ぎており、これ以外ないと感じた。

あとは海のシーンが美しかった。
幸せなときも、そうでないときも、自然は変わらない。

ラストシーンでの奇跡もエンターテインメント作品として、力をもらえるもので、満足。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:アナログ
製作年:2023年
製作国:日本
配給:アスミック・エース、東宝
監督:タカハタ秀太
主演:二宮和也
他出演者:波留、桐谷健太、浜野謙太、藤原丈一郎、坂井真紀、筒井真理子、宮川大輔、佐津川愛美、鈴木浩介、板谷由夏、高橋惠子、リリー・フランキー
上映時間:120分


「アントニオ猪木をさがして」(ネタバレ注意)

2023-10-09 21:55:00 | 映画
没後1年を経て、影響を受けた人々へのインタビューから、アントニオ猪木の虚像と実像に迫るドキュメント作品。

ファンとして影響を受けた芸能人よりは、身近で付き合っていたプロレスラーや専属写真家の語りに猪木の人間味が出ていたと思う。
長州力や前田日明なら、何を語っただろうか。

子供のころにテレビ中継で観ていたプロレスは決してマイノリティではなかったと思うが、興行の世界の波は激しい。
いわゆるアウトローの世界に渦巻く、男の野生みたいなものを感じていたのは確かだ。
アントニオ猪木という人間の業を背負って闘う存在から、世の人々は目をそらせなかったのではないだろうか。

合掌。

点数は、7点(10点満点)。

タイトル:アントニオ猪木をさがして
製作年:2023年
製作国:日本
配給:ギャガ
監督:和田圭介、三原光尋
出演者:アントニオ猪木、アビッド・ハルーン、有田哲平、海野翔太、オカダ・カズチカ、神田伯山、棚橋弘至、原悦生、藤波辰爾、藤原喜明、安田顕
ナレーション:福山雅治
上映時間:140分