東京都美術館にて、マティス展を鑑賞。
20世紀を代表するフランスの巨匠、アンリ・マティス(1869-1954)の芸術活動全般の変遷と、最晩年のロザリオ礼拝堂に注目した展示。
意外だったのは、マティスが画家の道を目指したのが20代に入ってからで、代表作品が生み出されるのが30代後半からと、遅咲きだったことだ。
絵画だけでなく、彫刻、切り紙絵など、多様な表現に挑戦している。
絵画では「色彩の魔術師」と言われる、赤やピンクなどの鮮やかな色使いが特徴だが、人物の造形のアンバランスさなども面白い。
時代のうねりの中で、新しい表現方法を試したり、病気による自分の体の変化に対応した表現に移っていったり、変幻自在さに目がいく。
しかし、そのタイミングでのマティスにとっての最善を追究した結果が、表現の変遷だったことがよくわかった。
最後の作品が、単純な絵画ではなく、これまでの表現の粋を結実させたロザリオ礼拝堂だったことに運命を感じる。
礼拝に訪れる人たちに安らぎの空間を演出することが最後の仕事をいうのは、最高の人生だと思う。
赤の大きな室内(1948年)
20世紀を代表するフランスの巨匠、アンリ・マティス(1869-1954)の芸術活動全般の変遷と、最晩年のロザリオ礼拝堂に注目した展示。
意外だったのは、マティスが画家の道を目指したのが20代に入ってからで、代表作品が生み出されるのが30代後半からと、遅咲きだったことだ。
絵画だけでなく、彫刻、切り紙絵など、多様な表現に挑戦している。
絵画では「色彩の魔術師」と言われる、赤やピンクなどの鮮やかな色使いが特徴だが、人物の造形のアンバランスさなども面白い。
時代のうねりの中で、新しい表現方法を試したり、病気による自分の体の変化に対応した表現に移っていったり、変幻自在さに目がいく。
しかし、そのタイミングでのマティスにとっての最善を追究した結果が、表現の変遷だったことがよくわかった。
最後の作品が、単純な絵画ではなく、これまでの表現の粋を結実させたロザリオ礼拝堂だったことに運命を感じる。
礼拝に訪れる人たちに安らぎの空間を演出することが最後の仕事をいうのは、最高の人生だと思う。
赤の大きな室内(1948年)
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