運河とホテルヨーロッパ行きのクルーザー
ハウステンボスには木曜の3時過ぎに入国した。木々の緑は太陽の光にきらめき、運河の緑がかった水は思わず水遊びができそうな暖かさに見え、運河脇の石畳もごみ一つ落ちてなかった。初夏の澄み切った空気の中に、オランダ風の豪壮なレンガ造りの建屋がどっしりとたたずんでおり、どこか安心感を漂わせていた。街全体が涼しげで、前日の雨で埃が流されたようだ。
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今回はホテルヨーロッパに2日間、宿泊するが1日目は4人用のペンションタイプだった。部屋自体は4階にあるが、ルームが2階構造であり、回り階段が付いている。ベッドは階上・階下とも2つずつで、私達は階上、娘たちが階下となった。孫たちが階段から落ちたらいけないと思ったのだ。
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チェックインが済んだ後、バラ園や港を見物に出かけた。新婚旅行らしいカップルや韓国などの団体客が目についた。彼らもハウステンボスの雰囲気、景観を楽しんでいるようで、高揚した気持ちが私にも伝わってきた。 中には和音くんを見かけて、声を掛けてきた若い女性もいた。訊くと韓国の18歳で、修学旅行と言っていた(たどたどしい日本語を話しました)
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夕暮れのバラ園で遊んだあと娘たちと別れた。私達は娘たちの勧めで二人だけの時間を過ごすことにしていたのだ。場所はホテルヨーロッパ近くのユトレヒト地区にあるイタリア料理専門店「プッチーニ」だ。店内に入り、上品そうなウエイトレスさんに予約していた旨を告げてチケットを見せたところ・・・間違っていた。チケットではなく、工程表を持ってきていた。本物のチケットはホテルに置いてきてしまった。
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ミスに気が付いて取りに帰ろうとすると、ウエイトレスさんが、「後ほどでもいいです」と親切に言ってくれた。洗練された柔らかい口調で、お客様サービスが徹底されているようで、好感がもてたので、遠慮なく好意に甘えることにした。<o:p></o:p>
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店内は古代ローマをイメージした内装とのことだったが、落ち着いた雰囲気でほのかなキャンドルの灯りが、場を盛り上げていた。メインディッシュは、妻が魚、私は肉を選び、イタリアの白ワインハーフボトルを頼んだ。適度な照明とキャンドルの揺らめきの中で、私は妻への感謝の想いをしたためたメッセージレターを渡し、そして潤沢な時間を過ごした。
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ホテルに戻ったのが8時。孫たちは既に帰っていてルーム内を駆け回っていた。風呂に入って、ゆっくりしていると花火が上がった。疲れていたので見に行く元気もなく、窓から夜空を見上げただけだった。そのあと、すぐに眠ってしまってハウステンボス1日目が終わった。
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