前回「アリーテ姫」からの続きです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/ed/086707f0168021ff36d95c533c8008a3.jpg)
トークで話題になるまで気づいてませんでしたが、今回の「マイマイ新子と千年の魔法」の上映方式はDCPではなく、旧来のフィルムによるものでした。
映画館での初見からDCPでの鑑賞のみでしたので、かえって有り難い!と思いましたが、今回の上映も当然DCP版を予定していたが、松竹に問い合わせたら(貸し出し分が)見つからないと言われてしまったとのことで...(^_^;
そしてトークのテーマは、やはりデジタル制作における裏話となりました。
「マイマイ新子」も「アリーテ姫」同様デジタル素材で制作し、フィルムレコーダーでフィルムへ出力という方法だったが、この時期には「アリーテ姫」のような色味の違いはほぼ解消されていた。元データも加工することは無かったので、DCP化するときにも問題なかった。
これから再上映の機会も増えそうだし、BD化も同じ素材で可能、製作委員会もノリノリだったので、DCP版はすぐに出来た。
DCP化の折に「この世界の片隅に」BD版(現在上映しているリテイク版)同様な手直しをしたかったが、忙しくてほとんどできなかった(背景のズレなど気づかれないだろう程度の調整くらい)。
CS放送などで使われているものもDCP同様に色味を鮮明な方向に調整している。フィルム版のようにシックな方向にもできるが、「アリーテ姫」の時と同じように元素材も変質させてしまうことになってしまう。なので元素材をいじらずデフォルトの状態を維持させた。テレビでフィルムのように観たければ、シネマモードなどで好みの画調にできるので。
この判断は正解だったと思います。自分のテレビ(あるいはモニター)でシックにも鮮明にも自由にコントロールできるワケですから。
今回のフィルム版の鑑賞で、以前片渕さんが「フィルムでなかなか出なかった麦畑などの緑系の色味を、DCP化の折にかなりの調整をした」という意図はダイレクトに感じ取れる事が出来ました(^_^)
DCP版を見慣れた目に、フィルムの色(特に緑系)はシックというより、全体的に精気なく、くすんで褪せて映ったのです。
この違いはDCP化以前(おそらくフィルムスキャンのみ)のDVD版と、以後のBD版を比較しても感じ取れます。
DVD版↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/0e/3c1fd012a9ac08053b8603dadf74b040.png)
BD版↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/2d/251413e666b0cac530c5d86331c5ad02.png)
BD版は全体的に明るく発色が良くなっています。
でも思ったほどの差はない...もしかしたらDVD版に際し、最低限の色味や輝度の調整をかけたのかもしれません。
上映されたフィルム版はもっと差があったと思います。印象に残る色味はこんな感じでした。
フィルム版(印象)↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/ff/117a66826e84c1592c93cc578d46a15a.png)
何度も映写機にかけられ、キズもありましたし、経年劣化による褪色が進んでしまった結果なのかもしれませんが。
緑を鮮明にすることで、戦後世代の前向きさを強く押し出したかった...そんな片渕さんの意志を感じるコダワリの色調整なんでしょうね!
この後テーマは「この世界の片隅に」...そして「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」がどのようなものになるのか?...お話しはまだまだ続きます(^_^)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/83/78a27200cbc94e35ba61ac08d724d468.png)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/ed/086707f0168021ff36d95c533c8008a3.jpg)
トークで話題になるまで気づいてませんでしたが、今回の「マイマイ新子と千年の魔法」の上映方式はDCPではなく、旧来のフィルムによるものでした。
映画館での初見からDCPでの鑑賞のみでしたので、かえって有り難い!と思いましたが、今回の上映も当然DCP版を予定していたが、松竹に問い合わせたら(貸し出し分が)見つからないと言われてしまったとのことで...(^_^;
そしてトークのテーマは、やはりデジタル制作における裏話となりました。
「マイマイ新子」も「アリーテ姫」同様デジタル素材で制作し、フィルムレコーダーでフィルムへ出力という方法だったが、この時期には「アリーテ姫」のような色味の違いはほぼ解消されていた。元データも加工することは無かったので、DCP化するときにも問題なかった。
これから再上映の機会も増えそうだし、BD化も同じ素材で可能、製作委員会もノリノリだったので、DCP版はすぐに出来た。
DCP化の折に「この世界の片隅に」BD版(現在上映しているリテイク版)同様な手直しをしたかったが、忙しくてほとんどできなかった(背景のズレなど気づかれないだろう程度の調整くらい)。
CS放送などで使われているものもDCP同様に色味を鮮明な方向に調整している。フィルム版のようにシックな方向にもできるが、「アリーテ姫」の時と同じように元素材も変質させてしまうことになってしまう。なので元素材をいじらずデフォルトの状態を維持させた。テレビでフィルムのように観たければ、シネマモードなどで好みの画調にできるので。
この判断は正解だったと思います。自分のテレビ(あるいはモニター)でシックにも鮮明にも自由にコントロールできるワケですから。
今回のフィルム版の鑑賞で、以前片渕さんが「フィルムでなかなか出なかった麦畑などの緑系の色味を、DCP化の折にかなりの調整をした」という意図はダイレクトに感じ取れる事が出来ました(^_^)
DCP版を見慣れた目に、フィルムの色(特に緑系)はシックというより、全体的に精気なく、くすんで褪せて映ったのです。
この違いはDCP化以前(おそらくフィルムスキャンのみ)のDVD版と、以後のBD版を比較しても感じ取れます。
DVD版↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/0e/3c1fd012a9ac08053b8603dadf74b040.png)
BD版↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/2d/251413e666b0cac530c5d86331c5ad02.png)
BD版は全体的に明るく発色が良くなっています。
でも思ったほどの差はない...もしかしたらDVD版に際し、最低限の色味や輝度の調整をかけたのかもしれません。
上映されたフィルム版はもっと差があったと思います。印象に残る色味はこんな感じでした。
フィルム版(印象)↓
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何度も映写機にかけられ、キズもありましたし、経年劣化による褪色が進んでしまった結果なのかもしれませんが。
緑を鮮明にすることで、戦後世代の前向きさを強く押し出したかった...そんな片渕さんの意志を感じるコダワリの色調整なんでしょうね!
この後テーマは「この世界の片隅に」...そして「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」がどのようなものになるのか?...お話しはまだまだ続きます(^_^)
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