どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

この世界の片隅に、61回目鑑賞

2018年03月24日 21時50分00秒 | アニメ
シネマ・チュプキ・タバタさん、去年の8月末以来、念願叶ったということで(*^o^*)

「春のアニメ特集」の一作としての再上映となります。

ここの映画館は凄い個性的だから是非にと、今回で3回目になる友人を伴って行きました(^_^)

音響監督の岩浪さんが再調整し...。

しかも機材も買い換えたとのことで!!

その効果は如何に!!否が応でも期待高まりつつ\(^o^)/

...そしてその鑑賞後感は...。

画も音もグレードアップを実感できました...本当に(*´д`*)

低音はより質感が増していて、以前感じた勢いのある響きというよりも深く轟く感じ。まさに地鳴りとか地響きなんです。

友人も驚いていて、音響以外に何か仕掛けでもあるのか?と仕切りに話してました(^_^;

4DXみたいな機械的な仕掛けなんかないんです、これをスピーカーと超絶な調整で生み出しているという素晴らしさ!まさに極上空間!

砲声や爆撃音は言わずもがな、風や雨などの天候、草木や虫が発する自然の環境音、そして生活音...カマドの極々低く静かに伝わるゴウゴウ...という音...もうどの音も分離良く粒だっていて鮮やかで...これだよこれ!フォレストサウンドって奴だよと!!

その上、今回は映像機材も変わったせいか、以前にも増してスクリーンに投影される映像が色彩豊かで色のりがよくシャキッと鮮明になっていたように感じました。

木々の緑が瑞々しく鮮やかで美しかった...(*´艸`*)

そんな感じで、大満足な鑑賞となりました。待ちに待っただけのことはあった...本当に嬉しかったです!!

上映開始のアナウンスで「本日で498日目となります」と...こちらも非常に意識されているんですねぇ(*^o^*)

客入りも土曜ということもあって満席で、上映終了後の空気も満足感で満たされて、いい雰囲気でした。

また機会あれば是非行きたいっ!そんな気持ちで帰途についた次第です(^_^)

この世界の片隅に、60回目鑑賞

2018年03月16日 20時55分00秒 | アニメ
文化庁メディア芸術祭・アニメーション部門大賞受賞おめでとうございます!!!

片渕さんもよくお話しされてますけど、ホントに数え切れないですね(^_^;

それだけこの世界に大きなインパクトを与えた作品なんだと...それを信じて応援してきたファンの一人として、この上ない喜びです(*´д`*)

さて...そんな記念すべき日の今日は、ついに地元の上映会でありました!(*^o^*)

所沢市民文化センター・ミューズ、その中ホール・マーキーホールでのイベント。

「第18回 ミューズ シネマ・セレクション 世界が注目する日本映画たち」と題して、栄えある初日一発目の上映!

ドンヨリとした雨模様でしたが、多くの観客が集ってました。やはり8割以上が女性で、中高年層という感じです。

当然、初見率は高いとみえ、オチとユーモアのあるシーンで笑い、後半は畳みかける苦悩と悲哀...そして終盤の希望と解放に強く反応しているのがよく判ります(^_^)

地域の上映会って、通常の映画館とは全く空気感が違って、独特のアットホームっぽさが良いなぁと思います。

皆どこか気軽さを伴って映画を楽しんでいる...ホールの広々とした感じと、音の反響具合もあるのかもしれません。

フワ〜っとした柔らかいものに包まれている感じですかね...とても居心地が良いんです(*^m^*)

地元の上映会という嬉しさもあったし、今回も行ってよかった...。

・・・

そしてついに鑑賞回数も60という数字になってしまいました...個人的にトンデモない数字です(^_^;

これだけ観ているとですね、同じ作品の筈なのに違って見えてくるんです...。

数回前からなんですが、こう言うと過剰かもしれないけどドラッグムービーみたいに感じてて、なんかトラップしている気分になってる時があるんですよ。

言い方を変えると、走馬燈のような...かもしれない。

人が死に際、その瞬間に人生が走馬燈のように...って言うじゃないですか、そんな感じなんですよ。

この作品、こうの史代さんの原作からしてそうなんですが、俯瞰(高所から下を見る)的なカメラアングルが多いんですが、なんだか死者の視線に思えるようにもなってきた。

例えば、すずさんの炊事シーン、防空壕にいるシーン、茶の間で食事しているシーンなどなど...。

その視線の主、思い当たるのは、すずさんの兄・鬼ィチャンこと要一さんです。

彼は徴兵され、戦地に赴いたまま連絡も途絶え、石ころになって帰ってくる。すずさん始め家族全員がその実感がなく、生きているのか死んでいるのか判然としないままの存在なんです。

でもこの作品「この世界の片隅に」全体がどこか鬼ィチャンの手のひらを舞台にしているようなところがあって、常に彼の視線を感じるんです...最後までね。

...で、最近どうも観ている私まで彼とリンクしちゃっているような感覚に、いつの間にかなってまして(^_^;

そういう感覚のせいか、フワフワ宙を漂うような気持ちで観ているみたいなんですよ。

なんだか危ない人みたいな書き方になっちゃいましたが、とりあえず60回に達した今の時点の気持ちを記しておきます(^_^;



この世界の片隅に、59回目鑑賞

2018年03月10日 21時50分00秒 | アニメ
立川シネマ・fスタジオで、すずさんに会うのは去年の4月以来です(^_^)

3週間で三部作の特集上映...結局全作通ってしまいましたわ(^_^;

片渕さんの舞台挨拶ってこともあり、早々に全席完売に...

足かけ三年という驚異のロングラン、これも長年の努力の成果!しっかり実っております(*^o^*)

ロビーには複製原画が展示。

本日の席は真ん中よりもチョイ後方...でもそんなに遠くには感じませんでした(^_^)

さて久しぶりのfスタ極音上映は如何なるものだったのか...支配人さんの上映前挨拶によれば音響のチューニングは昨年と同じもので変えてないとの事でした。

で、一通り観て(聴いて)の感想としてはですね「アレ?こんなに低音出てたっけ?」でした。

粒立ちの良さとサラウンド感は相変わらす極音効果で、他の映画館で感じられない個性は健在。

コトリンゴさんが歌うOP「悲しくてやりきれない」とED「たんぽぽ」で、ボーカルが多重で広がりを感じさせる音響効果はここだけでしか味わえません。

どのシーンでどんな音(日常生活でちょっとしたものだったと思います)だったか忘れてしまいましたが、今回もこんな音が含まれていたのかという発見もありました(^_^)

で、大きな違いを感じたのは上述のように低音域です。

決して爆音のような盛ったものではなく、ジワジワと静かに響いてくるような低音なんです。

初の呉空襲、灰ヶ峰山頂の高角砲2連発って強く印象に残るシーンですが、その砲撃音が...なんと言えば良いか...重さに加えて余韻が後からゆっくり伝わってくる感じなんです(わかりにくい表現ですみません(^_^;)。

それと今回こんな感じだったっけ?と思ったのは、夜間の空襲シーン。

サンさんと径子さんが軒下から夜空を見上げているシーンですが、ズズズ〜〜と静かにゆっくりとハコの天井に広がってくるように伝わってきて、まさに恐怖を感じる響きだった...。

この感じは今までどこの映画館でも感じた事のない音でした。

チューニングに変更ないとすれば、ブラッシュアップされたソース側に微妙な違いがあるのかもしれません。映像だけではなく音声もブラッシュアップされ、結果としてクオリティが上がったのかも。

いや〜そういう可能性も含めて、これこそが立川シネマシティがこだわる「極上音響」というものなんだろうなと、ちょっと実感した次第です(^_^)

11ヶ月ぶりのfスタでしたが、その後多種多様な映画館や上映会を巡ったこともあって、改めて上質な音響を再び味わえ、堪能させていただきましたよ(*^o^*)

aスタbスタで一度爆音も聴いてみたいもんだと思ってはいましたけど、これはこれで良いのかもしれません。

上映終了と同時に暖かい拍手に包まれ、続けて片渕須直さんの舞台挨拶に。

今回の司会はラストということで(?)、宣伝プロデューサー・山本さんで、本日午前にテアトル新宿でも行われた舞台挨拶と同じ組み合わせです(^_^)

片渕さんのお話しは、極上音響上映にちなんで、音効についての話が中心となりました。

柴崎憲治さんという実写映画も手がける音効技師に依頼したところ、期待以上に画面の隅から隅まで音をつけてくれたと。

なんと蝶の羽ばたきや蟻の足音まで含まれているそうです(^_^;

だからこそ、音響の優れたところでその音が感じ取れてくると。

すずさんの住む灰ヶ峰中腹に行ってみると呉という山々に囲まれてスリバチのような地形で、救急車とか麓の街のあらゆる音が聞こえてくるらしいんですね。

この話を聞いた時、この書き込みを思い出しました。

山の方から伝わってきたラッパの音に気づくすずさんと晴海さん。

でもそれは山々に囲まれたための集音効果で、実は港の方から伝わってきているのだとワンテンポおいて知覚するワケです。

このリアクションは凄いなと思ったわけですが、片渕さんもロケハンで現地にいったからこそ実感できて、それを演出として含ませている。

ホントにちょっとした動作なんですが、色んな意味合いが含まれている秀逸なシーンだと思います(^_^)

舞台挨拶の予定は本日で一区切りなのだとか...おそらく今後も追加の要請はありでしょうけど、こんなタイミングに立ち会えることが出来て、ちょっと嬉しかったですね(^_^)

「アリーテ姫」「マイマイ新子と千年の魔法」そして「この世界の片隅に」25年かけて作り続けてきたことに意味があった、やってきて良かったと感慨深い表情で語られていました。

次回作もこれまでの作品が引いてくれたレールの上となるものだし、何かどこかが繋がっているものになるとのことです。MAPPA創立10周年となる2021年までに記念作をと丸山さんに言われているそうですが、「この世界の片隅に」ロング版もありますしねぇ(^_^...期待しつつもジックリ待ちたいと思います。

そういえば明日も引き続き「アニメ オブ ザ イヤー部門 受賞記念 『この世界の片隅に』作品制作ノート&監督トークショー」というイベントが池袋であるんです(^_^)

本編上映はなく、2時間10分の予定時間で作品世界を語り尽くすみたいな?

なんとなくロフトの「ここまで調べた」シリーズとイメージが重なりますが、どんな内容になるか楽しみです(^_^)



レジェンド級アニメ...ねぇ

2018年03月05日 21時00分00秒 | アニメ

「ゲゲゲの鬼太郎」に「ルパン三世」に「キューティーハニー」に「キャプテン翼」に「メガロボクス(あしたのジョーが原案)」と、古くから親しまれてきた作品群。

この中で触手が動くのは「ゲゲゲの鬼太郎」と「キューティーハニー」くらいかな...他のは見てもガッカリするだけのような気も(^_^;

去年「タイガーマスク」の現代版みたいのやってましたけど、どうもシックリこないんですよね。今風に頑張ってアレンジしているのは判るんだけど、無理している感があってね...。



マイマイ新子と千年の魔法、鑑賞

2018年03月04日 20時50分00秒 | アニメ
やはり立川シネマシティの音響は素晴らしかった...。

冒頭、三田尻駅に到着した貴伊子ちゃんのシーンで、気づかなかった音が聞こえました。

斜め上から「トントントン」という工事かなんかで金槌をたたくような音がしたんです。

あぁ...これだけでここに来た甲斐があったなと思いました(*^o^*)

期待していたクライマックスのシーンで盛大に響き渡るカエルの合唱、本当に包まれているような感覚となり、涙が止まりませんでした...。

爆音とか極音とカンバンになくても、設備の潜在能力が素晴らしくて、毎回ハッとさせられるのです。

映像面で片渕さんも仰っていましたが、麦畑の緑の瑞々しいこと!

原盤はデジタルで制作されていたため、この鮮明さはフィルムでなかなかでなかったそうで、今回DCP化される折にかなりの調整をされたそうです。

fスタジオのスクリーンに緑が映えていました(^_^)

で映画も終わり、満足感たっぷりな拍手のあと、片渕須直さん登場、舞台挨拶に(^_^)

有り難いことに今回も質問コーナーの時間を設けてくださり、一番に手を挙げ、受けていただけました(*^o^*)

私「映画館で友達さそってコッソリ中に入って映画を観るシーンがありますが、あれは片渕さんのお祖父さんも館主をされていた時の体験がモデルなんでしょうか?」

アチャ〜(^_^;の表情をされ(笑)

片渕さん「あれは実は原作でもあるんですけど...自分でもそれに近いことがあって...幼稚園の頃『ガメラ対バルゴン』と『大魔神』が併映された時だったか、一緒に行ったらタダで入れると友達さそっておいて、いざとなったら怖くなって自分は行かなかったんですが、友達はタダで観れたということは実際にありました(苦笑)」

作品に描かれている映画館は浅草六区に実際にあったのをロケハンしてモデルにしていたそうで、スクリーンの裏にネズミ取りがあって、そういうもんなんだと...お祖父さんの映画館も勿論モデルとなっているとのことでした。

当時の客席シートのクッションは藁でできていて、たまにはみ出していることもあったと...あぁそう言えば昔の映画館ってそうだったなぁと私も思い出し、片渕さんとちょっとだけ昔話ができたみたいで嬉しかったですね(*^o^*)

やっぱり昭和30年代は自分の記憶と繋がっている部分があって、「マイマイ新子〜」はそういったものも喚起されて、心を擽られちゃうんです。

「この世界の片隅に」を観に行くのが「すずさんに会いに行く」のならば、「マイマイ新子〜」は「子供時代に帰る」ような気持ちで観ている...そんな気持ちです(^_^)

今回も本当にホッコリとした気持ちで映画館を後にすることができました。

この続きはまた来週に〜\(^o^)/

今日はこれから...。

2018年03月04日 14時05分00秒 | アニメ
立川シネマシティへ〜!

「片渕須直監督特集」第二弾、「マイマイ新子と千年の魔法」を鑑賞いたします(*^o^*)

予約状況はこんな具合。

満席になった?と思いきやキャンセルがチョコチョコあったりで、どうしよっかな〜(´д`)と迷われている人もチラホラ(^_^;

上映前20分までキャンセル可能ゆえに、流動性があって面白いです(^_^)

今日は片渕さんの舞台挨拶もあるし、行っておいたほうが良いと思いますよ〜!

今回も初見の友人を伴って参ります。彼の感想を聞くのも楽しみ!

そして何より、あの音響でのカエルの合唱がどう響くかも!!(*^o^*)

ではでは〜\(^o^)/



この世界の片隅に、3月もまた楽しみで(*^m^*)

2018年03月01日 21時15分00秒 | アニメ
毎度のことだけで、早いわ〜!...それにイキナリ暖かいし...(´д`)

でも、このカレンダーをめくるのが楽しみでねぇ(*^o^*)

今月は黒村時計店と、一家四人の在りし日の風景。

幸せそうな表情で...それが逆にとても切なくなってしまうという...。

径子さんは気丈で勝ち気な人だけに、その心の内に隠された想いが余計な説明なくても、心に響くんです。

ひー坊...世代的に私の父と同じくらいな感じなんだよなぁ...昭和ヒトケタは戦後の高度成長期で最前線にいましたし、ひー坊もきっと頑張って生きて、生活を良くするための努力をしたんだろうなぁって...イラストみながら勝手にスピンアウトなストーリーに浸っております(^_^)

今月「この世界の片隅に」の鑑賞、立川シネマシティ・所沢ミューズ・チュプキTABATAと3回は行く予定。

オーディオ指向の自分としては、立川極音上映とともに、チューンナップされたらしいチュプキに期待!

仰りたいこと判りますよ岩浪さん!去年鑑賞した折も本当に...凄いなんてもんじゃなかった...驚愕そのものなんです...。

あまりにも良かったので、オーディオ好きの弟も誘ったし、その後もう一回一人で行っちゃったというくらい、チュプキさんにハマってしまいました(^_^;

防空壕というニュアンスもよくわかるんです。チュプキさんの小さな空間に鳴り響く轟音と振動...映画であがかれる空襲シーンの尺は短いけれど、シミュレーション効果があるんです。

逆にちょっと笑っちゃうのがコトリンゴさんによる「隣組」。

イントロのドラムの響きが凄くて、ドン!ドン!ドン!とダイレクトに響いてくるの(爆)

ここまで強い爆音な「隣組」を聴けるのはチュプキさんだけじゃないかなと(*^m^*)

ってな感じで、3月は「この世界の片隅に」にドップリと味わえそうな月となりそうです!



この世界の片隅に、58回目鑑賞

2018年02月25日 19時05分00秒 | アニメ
今月2回目、月初と月末、シアタス調布へと(^_^)

ロビーのサイネージも良い感じで表示されていました!



複数ならんだ画面をこういう使い方しているのはちょっと珍しくて、とても迫力がありました。

グッズコーナーはこんな感じで、小さな棚にこぢんまりと。

カレンダーも4〜5部程度でした。

さてチケットも出力して、ハコの中へと...

座席は前回とほぼ同じE列真ん中付近です。

気持ち前すぎな感じもしますけど、大画面を存分に味わえるし、前通路で開放的なので気に入ってます(^_^)

さて11時半に予告編スタート、15分ほど後に本編スタート。

...が、しかし...今回の上映はちょっとしたアクシデントが...。

冒頭、幼少のすずさんがお使いで中島本町に入ったあたりで左上の天井(?)から「ゴ〜〜〜」と異音が鳴り始めました。

最初サラウンドスピーカーの調整不良かな?と思ってたんですが、いつになっても鳴り止まない...。

「大潮の頃」草津のお祖母ちゃん家に到達した時、照明が着き映像がストップ、館員の人たちが慌ただしく確認をはじめ「排煙装置が作動してしまったようです。確認しますので少々お待ちください」と...。

いや〜珍しいことが起きました(^_^;

去年、日本カトリック映画賞での上映会で、日本語字幕が表示されず、巻き戻して冒頭からもう一度...というのはあったけど、その時以来(^_^;

ということで、15分くらい戻して上映再開に。

映画館の方にとっては大変な事が起きて申し訳ない...って思いでしょうけど、こういうのも楽しかったりするし、冒頭部分を二度観ることができて、ちょっと特した気分に(^_^)

帰りがけに無料鑑賞券を配布してました。

なかなかの気遣い...有り難く頂戴、ちょっと嬉しかったです(*^o^*)

再開後、キレイな音響で鑑賞できましたけど、今後は近くの人がほぼ冒頭からイビキかいて寝入っちゃってて、別のアクシデント発生かよってな気分に(^_^;

ま...それはさておき、前回鑑賞時に気になった映像の具合(主線に赤や青などの色ズレ)は調整されていたようで気にならないレベルになってました。

やはりULTIRAの大画面は良いですね!絵のスケール感が強調されて、画面のアチコチへと目を移動させることで他にはない迫力があります。

音質も素直で澄んでいてキレイ。個人的にはもうちょっと低音が欲しくなるけど、そのあたりは好みの問題。

トータルしてとても良い音場に身が包まれます(^_^)

みぎてがバイバイして映画も終了、本日のお楽しみである片渕須直さんの舞台挨拶!

スクリーンの前に立つといかに大きいか実感できますよね(^_^)

片渕さんも、ULTIRAの画面を見るといつもスケール感がおかしくなってしまうと仰ってましたが、正にその通りです!

逆に配信版のミニサイズのものも検討していた時期もあったが、この大スクリーンを目にすると映画館で観るべき意義を感じるとも。

ですよね...本作で私も考え方が変わってしまいました。今までは自宅のテレビを極力大きなものにしたりとインドアでの環境ばかり指向してきたけど、映画作品は映画館で観てこそ本領発揮するのだと実感しています。

2月に入ってイオンシネマさんが大々的に上映、スケジュールがなかなか合わず挨拶に来るのが遅れてしまったと。

いやいや...片渕さんの過密スケジュールは皆知ってますから大丈夫ですよ(^_^)

足かけ三年にも渡って、映画館に挨拶で伺ってきたが、そろそろ終わりの時期なのかなぁと...ちょっと寂しげにお話しされていたけど、ロング版も控えていることですし、回数は少しの間は減ってしまうのかもですが、機会を作っていただけるだけでこちらは嬉しいワケで(^_^;

片渕さんは本当に頑張ってきたと思います。他の追随を許さないほどの活動ぶりで、こちらが申し訳ないくらいなので...。

なんだか今回の舞台挨拶で、私個人としても足かけ3年の想いを巡らしたような気持ちになってました...とは言え、まだまだ片渕さんの活動は続くので、私も可能な範囲で拝聴したい次第でございます(^_^)

舞台挨拶終了の後、今回はロビーでサイン会付き\(^o^)/

もちろんサインしていただいたのは今期イオンシネマ上映記念のオリジナルポストカードです!

今回も長蛇の列で...お疲れなところ一人一人と丁寧に言葉を交わされてました...本当に頭が下がります。

サインを頂きながら、昨日の立川シネマシティで話されていたキャラクターデザインについて触れてみました。

私「『わんぱく王子の大蛇退治』をイメージされてとの事でしたが、森康二さんへのオマージュでもあったのでしょうか?」

片渕さん「オマージュというよりも、あの当時のぬいぐるみのような顔かたちと等身で試したかったんです。もちろん森さんのデザイン性も活かしたい気持ちもありました」

私「森さんの作風は大好きで、『こねこのらくがき』とかも。その辺りを取り入れたというお話しをお聞きして何だか嬉しくなりました」

片渕さん「ありがとうございます」

私「毎回、舞台挨拶のお話しは楽しくて...また立川シネマの『マイマイ新子』も行きたいと思ってますので、これからも頑張ってください」

片渕さん「はい」

...というような会話だったと思います(細かいことは興奮と緊張もあったため飛んじゃってますが(^_^;)。

今回、アクシデントもあったけど、それだけに強い印象が残った鑑賞となりました、イオンシネマ・シアタス調布さん感謝します(*^o^*)



アリーテ姫、鑑賞

2018年02月24日 23時59分59秒 | アニメ
本作を映画館で鑑賞するのは新文芸座オールナイト上映以来2回目となります。

それも嬉しい立川シネマシティ・ワンのfスタでですよ(^_^)

片渕さんが舞台挨拶ということもあって満員御礼、場内は年齢層高めの為もあってか、熱気ありつつも大人のマナーで静かな雰囲気。

終映後、支配人さんの挨拶後、スポットライトを浴びて片渕さん登場!


以下、片渕さんトークを交えての感想としますが、とても溜飲が下がるお話しが聞けました。

一通りの挨拶の後、質問コーナーの時間となり(予期していなかったため、今回私は手を挙げられなかった...)、私と同年代と思われる男性の質問がとても良かったんです。

自分が子供の頃に観ていたアニメに物凄く似たものがあると感じるが、意図はあるのかというもの。

その質問に思わず膝をたたく思いがしました。

特にキャラクターデザインに顕著なのですが、独特のノッペリとした平面的な顔と小さく離れた目...いわゆるヒラメ顔ともいう顔つき...初見の頃からどこか引っかかって何だろうこの感じ...となんとなくモヤモヤしていたんです。

傾向としては「名犬ラッシー」で、「アリーテ姫」と同じキャラクターデザイナーは森川聡子さん。

「名犬ラッシー」を観ていた貞本義行さんが、このキャラでもっとシビアでハードなものをやれば良いのに...というのを耳にして片渕さんが着想したのが理由の一つ。

そしてもう一つはやはり子供時代に観ていた東映動画作品、なかでも「わんぱく王子の大蛇退治」のコケシのような造形を現代風に解釈してみたとのことで。

おおっ!っと声を上げそうになってしまいました(^_^;

もっと突っ込んで言えば、東映動画の名アニメーター・森康二さんへのオマージュでもあったのかと!

「わんぱく王子の大蛇退治」は1963(昭和38)年の劇場用作品で、古事記をベースにしたファンタジー作品。

自分探しをするかのように旅するスサノオとどこかアリーテ姫とも重なるお話しです。

日本の神話なので、日本人特有の顔つきに基づいたキャラクターデザインが森さんの個性とも相まってとても良い造形になっています。

「長靴をはいた猫」が今でも東映アニメーションのイメージキャラになっているくらい有名ですが、「わんぱく王子〜」も大好きな作品です(^_^)

いや〜今まで思っていたモヤモヤが晴れた(*^o^*) この話を聞けただけで、今日行った甲斐がありましたよ!

質問された方もGJ!です\(^o^)/

そう言えば、今回初見の友人を連れて行ったのですが、今回の観客に初見の方はとの問いかけに8割くらい手が挙がってました...ちょっと意外でしたが、私の友人含め初見率が高いことは良いことで、今回のような上映機会でより多くの人に観て貰いたい作品です。

ちなみに走行の友人、本作アンプルの声をあてた高山みなみさんとは遠い親戚らしくて、話題にあがってちょっと喜んでおりました(^_^;



この世界の片隅に、すずさんと鷺

2018年02月11日 19時30分00秒 | アニメ
作中、鷺は画面の端々にありふれた風景の一つとして描かれていますが、強く印象に残るシーンが二つあります。

水原哲さんの手帳に描いた鷺、そして空襲の中で突然あらわれた鷺。

物語の中盤、納屋で水原さんと一夜を過ごした折り、彼からオミヤゲで貰った鳥の羽をペンにして鷺を描きます。

この時すずさんは苦戦し「どうもいけん...思うたようにうまく描けん...」と独り言ちる。

側で見ていた水原さんは、上手く描けないのは生活に追われて絵どころでは無くなり下手になっているのだと勘違いします。

でもここ「思うたようにうまく描けん」のセリフ、原作では「しばらく見んけぇね」と言っているんです。

つまりすずさんは絵を描くこと自体が下手になっているのではなく、記憶の薄れで鷺がどんな形をした鳥だったかわからなくなっている...原作にある「しばらく見んけぇね」をあえて隠しているんです。

鷺は海辺に生息する鳥で、灰ヶ峰中腹に位置する北條家で目にすることはなく、すずさんも記憶が薄れている...つまり、この時点で故郷・広島江波への想いは薄れ、かなり呉という地域に馴染んできている気持ちを表現していると感じます。

その対極なのが、空襲時に現れた鷺。

この鷺、すずさんの頭上にピッタリ軸線をあわせ、唐突に出現します。

そして他のどのシーンに描かれている鷺よりも驚くほどリアルに、爪の先までディテールアップされて表現されています。

ところがこれを原作でどう描かれているかというと...。

何か異様に淡泊に表現されているのです...。

これについて「公式アートブック」に解説があります。
鷺は、別紙に鉛筆で書いたものをコピーし原稿に切り貼りしている。
該当する「別紙」には鷺の飛ぶ姿を真横・真上・真後ろに、そして脚の細かな描写が並べて描いてある...これを見た時、まるで資料のような三面図みたいだなと感じました。

三面図...片渕さんも同じように感じたのではないか?映画で表現されたのは写実的な鷺...まるで3DCGで作成されたかのような正確な描写で。

ここでも三面図的な描写を隠し、そのままではなく、それを元に生成されたかのような鷺にしている。

前述したように、鷺が山の中腹のような高所に出現することはないと言われますし、映画でも見ているのはすずさんだけです。つまり今まで少しずつ呉に馴染み、鷺(=広島江波)の記憶が薄れていたものが、戦災による苦しみと悲しみで炙られた結果、超現実な像を結び、あたかもゴーグルを装着している本人にしか見えないヴァーチャル・リアリティーのように出現したと想わせているように見せていると。

要するに呉において自分の居場所が完全に失われたと感じ限界を越えてしまった瞬間、急速に望郷の濃度が振り切ったことを象徴的に描いているのではないか...この後に周作さんに「広島に帰る」と口走るシーンへの無理なく繋がるキッカケにもなっています。

下手に描かれた鷺、そして写実的な鷺の対比...片渕さんの演出家としてのアレンジの妙技。

単に原作のまんま忠実ではなく、映像化する意義を考えに考え抜いた一端と...あらためて凄味を感じた次第です。