どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

風立ちぬ、感想補足

2013年07月22日 16時03分49秒 | アニメ
昨日の感想とはちょっと違う視点で?。

やはり、飛行機のエンジン音の大部分を"声"で表現してましたが?これは違和感が大きいなぁと(^_^;

飛行機を生き物のようにしてみたかったのかぁと受け取れますけど、気持ち悪いというか、気になって浮いてしまって、ヘンテコな雰囲気になってしまう?。

やりたい気持ちはわかるような気もするんだけど、例えば冒頭の少年時代の空想シーンくらいに留めて欲しかったなぁと思います。

機関車とか、クルマとか、登場するメカが「これも声でやってるのか?」と変に意識して困りました(´д`)

それと?ストーリーとかメッセージ性の観点で考えると、企画では「戦争・貧困」を伝えたいみたいなことを言ってますけど、ほとんど伝わってきませんでした。

主人公は、そういうモノから完全に隔離されたユートピアの中で生きている感じ。軽井沢の別荘で長逗留していたり、菜穂子との逢瀬を楽しんでいたりとかね?。

貧しそうな子供に菓子を与えようとするシーンだけが「貧困」を描いている唯一のシーンなのかなと思うけど、取って付けたような単なるエクスキューズでしかないなと。

どこか避けているというか、逃げている感じがしましたねぇ?。

この点、厳しく立ち向かった高畑勲とのレベルの違いがハッキリ感じられました。

「ファンタジーを描けない」と言いつつ、結局世間(現実)から遠く離して、エリートや特権階級のみが許される世界に置いて甘やかしている感じがしたのは残念でした。

リアルなラブストーリーに挑戦した点は評価できますけど、やはり違和感は残る作品になったなぁと?。

でも自分的には、「もののけ姫」以降、急落していた感が、「耳をすませば」よりはちょっと下くらいまでは戻った気がしています(^_^)