どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

「機動戦士ガンダム THE ORIGIN I」初回限定生産版など

2015年03月01日 20時56分00秒 | DVD・Blu-ray
開封の儀...ってほどでもないけど、内容ご紹介(^_^)

LPレコードとかLDサイズ大、安彦さんの手による描き下ろしイラストがあしらわれた収納ボックスを開くと、左にBlu-rayセット(描き下ろしスリーブ・コミックネームを使用した解説書付き)、右に絵コンテ集&設定資料集が現れます。

Blu-rayのセットに収めてある、32ページの解説書。

各シーンの解説を原作マンガのネームと対比しつつ見せてくれます。

一番見たかったのが、この絵コンテ!

296ページにも及び、安彦さんの手による絵コンテを鑑賞できて満足度高し!

安彦さんの絵コンテって初めて見るのかもしれない...。ファーストの時はやって無かったみたいですし、以後の作品でそういうの見た記憶ないですしね。

ザッと見るに、宮崎駿や今敏のような緻密派ではないなと。もちろん着色もなし(^_^;

背景描写はソコソコですけど、人物の明確な描き分けはもちろん、表情や仕草に力点を置いてる感じです。芝居の細かさへのコダワリが物凄いです!

巻末には設定資料もついてます。キャラ説では、シャアやドズルなど共通する人物が同じポーズとっていたりして、なかなか楽しい!

まとめて拝めるのはこのセットだけなんでしょうねぇ(*´д`*)

しかしねぇ...これから後の劇場限定とか初回限定のセットはこの大きな収納ボックス付きなんでしょうかね(^_^;

収納場所に悩むんだよなぁ...(´д`)

LPサイズと言えば、エンディング曲「星屑の砂時計」収録のCD。

一瞬「え?アナログレコード??」と感じてしまう、徹底した装丁(^_^;


ジャケット絵は、ことぶきつかさ氏によるもの。見事に安彦タッチをものにしてますねぇ...。

大判の歌詞カートや、ステッカーも2枚付いております(^_^)

普通に買えばマキシシングル盤なんですけど、これもまた収納に悩みますよねぇ(´д`)

「機動戦士ガンダム THE ORIGIN I」シリアスとコミカルのバランス

2015年03月01日 18時56分40秒 | アニメ
善し悪しは別として...久々にファーストガンダムのみに流れる、柔らかさと軽さみたいな空気感が味わえた...そんな第一印象です。

世界観とストーリーテラーのベースは、もちろん富野由悠季さんのものですが、アニメーションディレクターというポジションで、作画監督以上に意見言える立場で制作に臨んだファーストのみ、そんな空気感が存在していたんです。

ちょっと古い番組ですけど、安彦さん自身が当時を振り返って、アニメーションディレクターの役割について語っています(4分25秒~)。

作画監督という単なる「直し屋さん」ではなく、シナリオや演出にも文句が言える立場になりたいと。隣の席で微妙な表情で黙って聞いていた富野さんがすかさず「途中で病気で倒れましたし、お陰でサッパリしましたし..」と応酬するのが、2人の関係と思惑の違いが出ていて面白いんですけどね(^_^;

Zガンダム以降は、富野さん色がドンドン濃くなって、安彦さん色はフェードアウトし、ギスギス・ヒリヒリなディスコミュニケーション方向が強まるばかりで、個人的についていけなくなっちゃったんですが...。

それはさておき、安彦さんが深く関わったファーストのみ富野さん特有の毒が良い具合に緩和・中和されて、ホンワカしたテイストがあったんですよね。

そのテイストが今回再び如実に現れて、戸惑いと共に嬉しさと懐かしさをジワジワと感じた次第(^_^)

今作は富野さんは関わっていませんので、コミカル加減が強いのが特徴なんです。

例えば殴り合いのケンカシーン。血だらけになってボコボコになっても、どこかにマヌケな仕草や可笑しな表情を挿し込みます。

安彦さんの漫画作品どれにも共通することで、どんなにシリアスな展開において、度合いの大小はあるけど、意識的に入れているようです。

これはやはり人間は完全でも完璧でもなく、また絶対悪も、その逆もない...そんな人間の小ささを表現したいからなのかなと。

まぁ照れ...っていうのもあるんでしょうけどね(^_^;

四部作予定の最初の作品だけに、シリアスとコミカルの度合いが半々という感じがしていて、どちらがお好み?と問われている気もしました。

観客の反応がダイレクトに伝わるご時勢ですから、一作目の結果を反映させて次作以降は徐々に変えていくかもしれませんね。

個人的にはギリギリOKって感じだけど、シリアステイストに慣れた身としては、もうちょっと落ち着かせても良いかな...って感じです。

ギレンの描写が一番面白かった。まだ覚醒前って感じで、傍観者的。囲碁や将棋が大好きでヒマさえ有ればゲームばっかりしてるみたいな(*^o^*)

このゲーム志向が覚醒した後、権謀術数に役立ったのか...と言う風に面白く見ることができました。

それと若きハモンが可愛く素敵でしたけど、V.C.が沢城みゆきさんだったせいか、峰不二子っぽくて(´Д`;)

そのハモンさんが中盤、連邦軍士官に変装した姿がマチルダっぽかったのは、まぁファンサービスってヤツですね\(^o^)/

コワモテキャラのキシリアさえ可愛かったなぁと...今の萌え系アニメと次元の違う生々しい女性像...そんな安彦タッチをあそこまで表現できたスタッフにも感謝と労いの言葉をおくりたい気持ちです!

長くジックリと楽しみたい...今週公開予定の次作「哀しみのアルテイシア」...期待してます!!


さて、舞台挨拶での安彦さん、埼玉県民で所沢に住んでる話しばっかりしてましたが(^_^;、アニメ界に復帰ではありません、関わっている程度ですと言いつつも、シリーズ続行に前向きの力強い姿勢を見せてくれてました。

興行成績が良ければ、シャア生い立ちの過去篇四部作に続き、ファーストのリメイクも手がけたいと嬉しいという言葉も伝え聞いています。

こうなったら、一年戦争も徹底的にシャア目線にアレンジしても良いんじゃないですかね?

そうなるとアムロは時々現れては肝心なところでシャアの計画を邪魔するウザイ奴になっちゃいますけど(^_^;、そういうのも観てみたい!

本筋を変えなくても、見方や立場一つで全く違う表現ができる...これがガンダムの魅力です。