読了しました。200ページを超す電子書籍を最後まで読み切ったのは初めてかもしれません。まぁ自ら応募して、感想も書かないといけない義務感もあったためなのかもしれませんけれど(^_^;
環境による影響も大きいかも。最初はiPhoneでしたが、文字が小さくて辛かったですし、パソコンの画面では集中できず、挫折の可能性大です。そこでタイミングよく(?)入手したiPad。やはりこれが一番良かったかなと。
本書"
電子書籍元年 iPad&キンドルで本と出版業界は激変するか?"では、電子出版に関わるあらゆることを対象にし、網羅してますが、私としては読み手としての興味が強いので、そのあたりに着目します。
電子書籍と言う言葉に初めて触れ、意識したのは、90年代初めのころに出たボイジャージャパンの"エキスパンドブック"ですね。パソコンで本を読もうを合い言葉に活動し、マックワールドで理想書店として出店していたのが強く印象に残っています。当時はマルチメディアのブームも相まって、CD-ROMやFDで頒布されたツールや書籍をそれこそワクワクとした気持ちでインストールしたものです。
…でも、ほとんど読まなかった(^_^; ビートルズのとか面白いのはあったんですけどね、チラチラと眺める程度で数度起ち上げる程度でオシマイ。当時PowerBookも持ってましたし、環境的にも問題なかった。でも読めない。
その後、何度もトライしてきました。
HP200LXとか、
Palmなんかも使って、縦書き表示で見やすいフォント入れたりもして…。
しかし、それでも「これだ!」という状態にはなりませんでした。それぞれ理由は異なるワケなんですが、パソコンの場合は画面の縦位置固定と目からの距離、HP200LXやPalmの場合は画面の狭さと書籍(コンテンツ)自体の問題かなぁと。読める内容と言えば、著作権切れの文学とか、ネットからコピペしたテキストくらい。昔の文学に触れるというのは、それはそれで意義は感じましたけどやはり好きな作家の新しい本も読みたいじゃないですか(´Д`;)
そんなこんなで、挫折の繰り返しだったワケです(^_^;
iPad使って、そうか!と改めて感じたのは、画面を水平に置けることなんです。これは個人差はあるのでしょうけど、自分の場合は画面が縦に立った状態では集中して、長く読むということができません。首や肩が疲労し、凝りが酷くなるんですね(^_^;
それと、HP200LXやPalmでは不可能だった2ページ見開き表示。これが出来るのと出来ないのとでは感覚的に大きく違います。私は速読術とかできないし、やりたいとも思わないんですが、パッと本を捲った瞬間に、無意識的に面積とか、文字の量をはかっている感じがありますし、その感覚が「本を読んでいる」モードのスイッチになっているんじゃないかと思うワケです。
そして、その読む対象としての書籍の内容。新刊本も紙の本と同時に売り出され、好みの本がデジタル化されて、いつでも好きなだけ入手できれば完璧です。それが今まで実現されなかった大きなポイントですね。でもようやくそれも解禁されつつあるのかなと。黒船であるiPadリリースの影響で、日本の出版界も夜明けを迎えそうですし、徐々にサービスを展開しつつあります。
ちょっと前から"自炊"と呼ばれ、裁断機と高速・両面スキャナーを用意して、手持ちの書籍をPDFデータ化する人もあらわれています。著作権的にはグレーな感じは否めませんが、
BOOKSCANという、その一連の作業を代行してくれるサービスも始まっています。
ここまで環境が充足してくると、今までデメリットだと感じていた要因も解消され、本格的な電子書籍の時代が始まるんだなぁと実感できます(^_^) それでもまだまだ完璧とはいかないでしょうけどね。やはり拭い去ることのできない違和感がどこかありますし、流石のiPadも完成されたデバイスとは思えません。グーテンベルクの印刷機発明以来、何百年も紙の本に親しんできている、この身体に馴染ませるのは、この先まだまだ試行錯誤が必要だと思います。
それでも変革の移行期、パラダイムシフトの時代に身を任せて、前向きに楽しんでいきたいなぁと思いつつ、本書"電子書籍元年"の最後のページを閉じた次第です。
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