仁淀川日記
土佐を流れる清流・仁淀川や、高知の自然、身の回りのできごと、日常の風景を写真で紹介




SL冬の湿原号は、5両の客車と緩急車1両を連結しています。


緩急車とはもともと列車の最後尾に配置され、車掌が乗務するとともに、手動で列車にブレーキを掛けるための装置を設けた車両とのことです。かつては、全ての車両を一元的にブレーキ制御することができなかったため、機関車と連動して緩急車でもブレーキ操作をしていたようです。


さて、釧路駅から標茶駅まで車で追いかけてきましたが、これからは実際に乗り込みます。指定された座席は5号車、緩急車を挟んで蒸気機関車(SL)に一番近い車両です。


使われている車両は、テーブルを挟むように座席が配置されており、ストーブも置かれています。このストーブでは持ち込んだスルメを焼くこともできるようで、車内は香ばしい匂いが漂っています。


残念ながら窓は開きません。このため、列車が発車するとすぐに先頭の緩急車に異動しました。緩急車の前後はオープンスペースであり、そこに出るとすぐ目の前にSLのボイラーがあります。
さすがに風が強く、帽子が飛ばされそうになりますが、SLの激しい息づかいや振動、レールの響き、煙や蒸気を肌で感じることができます。


緩急車の先頭は走行するSLを撮るには最高の場所、大勢のカメラマンが順番待ちをしていますので、いつまでも独占するわけにもいかずに後方に退きました。
しかし、客車に戻っても窓は開かないため、何となくぼんやりと座っているのももったいない話、またまた緩急車に移動します。


先頭部分は無理ですが、後方のデッキは意外と空いています。このため、他の方が来るまでそこから身を乗り出して前方をのぞきます。


右上に輝いているのは、レンズ表面に付いた水滴に太陽が反射したものです。
これは後で、ゆっくりと座席に座ったときにレンズ前面が汚れているのに気づきましたが、この時は撮るのに夢中、全然わかりませんでした。


SL冬の湿原号は、その名前の通りに釧路湿原のなかを走っています。


ほとんどの時間をそこで過ごしましたが、午前中に望遠した塘路駅に到着すると5分ほど停車します。
ほとんどの人がホームに下りて写真を撮ります。こうやって、小さい子どもさんにSLを見せてあげてくれると、人ごとながら嬉しくなります。この子もきっと、鉄道が好きになるでしょう。


再び動き出したSLですが、やはり座席で座るのはもったいなく、緩急車に移動します。お天気も良く、後ろを振り返ると後方に流れる煙や蒸気が列車に沿って伸びていきます。


SLを追いかけるカメラマンは多く、線路際にはあちこちでカメラを構えた人達が目に入ります。


釧路が近づくにつれ、徐々に景色も単調になってきます。ずっとオープンデッキに立っているとさすがに疲れてきましたので、座席に戻りました。
座席に座って一休み、カメラを仕舞おうとレンズを見て驚きました。デッキから前方に向けてカメラを突きだして撮影していたのですが、蒸気や煙、巻き上げた雪も効果抜群と気にしていませんでした。その結果、レンズには水滴やゴミがいっぱい付いています。


大慌てで大きなゴミは取り除きましたが、クリーニングキットを持ってなかったのでレンズ面の清掃はできません。
今回、24~70mmのレンズを直前に購入して持って行ったのですが、フィルターが間に合わなくて素のまま使いました。おかげでレンズ面はゴミだらけ。ちょっとショックでした・・・・


今回は、キャンペーンでこの冬の湿原号に乗車しましたが、いただいた乗車券、座席指定券もイベント名の入った特別なチケットでした。


車内では記念に持ち帰っても良いと言われていましたので、釧路駅の改札でその旨を話しましたがダメとのこと。
通常のチケットであれば証明印を押してもらえばいただけるのですが、このキャンペーンチケットは、回収しないと料金請求ができないとのこと。残念ですが仕方がありませんでした。

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