マイケル・ウィンターボトムって
よくわかんない監督だわあ。
「キラー・インサイド・ミー」32点★★
ジム・トンプスン原作
『おれの中の殺し屋』(1952年発表)の
映画化です。
1950年代の西テキサス。
保安官助手ルー・フォード(ケイシー・アフレック)は
ハンサムで人当たりのいい
町でも評判の好青年。
恋人のエイミー(ケイト・ハドソン)とも
仲良くやっている。
ある日、
彼は捜査の一環で
娼婦ジョイス(ジェシカ・アルバ)と出会う。
すると
ルーの中の悪魔が目覚めてしまい――。
う~ん、これは正直、つまんなかった!
紳士的な保安官の裏の顔……って話なんですが
人物描写が浅すぎるんですよねえ。
一生懸命、読み取ろうとしたんですが
やっぱり
涼しい顔して、女ボコボコにして
ヘタな嘘ついて、また殺しを重ねる
ただのアホにしか見えましぇん(汗)
昔ならこの手の犯罪者は
「あんなにいい人が……信じられない!」
「恐ろしい殺人鬼だわ!」と
人々を恐怖に陥れたのかもしれないけど
もうそういう時代じゃないですから。
外面よくて中身は悪魔、なんて
みんな慣れっこになっちゃってるんですよ。
もっと狂気の内面とか
動機とか
掘り下げてくださいー。
それにしても
マイケル・ウィンターボトム監督。
「ひかりのまち」(99年)
「イン・ディス・ワールド」(02年)とか
すっごくいい!と思うと
よくわからない題材に挑んだりして
謎な人だ。
今までの作品をみても
サスペンス、文芸ロマン、ロマコメ、
難民問題、近未来SF……と
ジャンルにホントこだわってない。
アーティスティックなのかと思うと
意外に商業っぽい感じもして
本当につかみどころがない。
まあ作品は必ず
見ちゃうんですけどね。
「マイティ・ハート/愛と絆」(07年)も
よかったし。
1961年生まれで、まだ40代と
意外に若いことにびっくり。
次回は何に挑むのか
やっぱり気になっちゃいますねえ。
★4/16からヒューマントラストシネ渋谷ほか全国で公開。
「キラー・インサイド・ミー」公式サイト