立ったり、座ったりだけで
絵になる男っていいすねえ。

「まほろ駅前多田便利軒」72点★★★★




東京郊外の地方都市“まほろ市”で
便利屋を営む多田(瑛太)。

あるとき多田のもとに
偶然出会った高校の同級生・行天(松田龍平)が
転がり込んでくる。

多田は行天に仕事を手伝わせ、
家に住まわせることにする。


ペットの世話や
塾通いする子どもの送迎、
娼婦のストーカー対策まで

二人は便利屋の仕事を通して
“ワケあり”な人々と出会うことになり――?!
瑛太×松田龍平という
魅力的なキャスティングだからでしょうか
試写室は超満員、大盛況。


やっぱこの映画の魅力は
まずは主演俳優そのものですからね。
二人が演じる人物像も
ぶっきらぼうで、ちょっとはずした感がまた
カッコよく


衣装もペンキついた作業着着てみたり
またそれをいい感じに
着崩して、着こなしちゃうんだ彼らは。

見た目だけでなく
つんのめるような会話のテンポや
調子っぱずれな間合い、
小道具に「フランダースの犬」を使うとことか


狙ってるけど、やりすぎてない
作品全体のまとの当て方や力加減も
考え抜かれている。

製作はリトルモアで
なるほどリトルモアから写真集が作れそうな世界でした。

――て、
ううう、決して悪く言ってるんじゃないのに
イジワルっぽくなってしまうのはなぜだ(笑)

決してぬるくはなく
きちんと世界観を作ってると感じましたが
でもここに描かれる「男子」は
もしかしたら
あくまでも“女子ウケ”範疇なのかもしれない。

『週刊朝日』の映画星取りで
男性陣の点が辛く
女性チームが高得点だったのも
なんかわかる、っつうか(笑)

原作は三浦しをんの直木賞受賞作。
普通は映画見た後に、原作を読みたくなるもんですが
これはならなかったなぁ。

キャラがもう決定的に
固定されてしまったからですかね。
★4/23から新宿ピカデリーほか全国で公開。
「まほろ駅前 多田便利軒」公式サイト