おだやか~な雰囲気なのは
悪くないんですが。

「神様のカルテ」50点★★☆


本屋さんが選ぶ「本屋大賞」2位となった
現役医師のデビュー小説の映画化です。

長野県・松本市。


一止(イチト、略してイチ)(櫻井翔)は
24時間患者を受け入れる、小さな地方病院の医師。

休みナシのハードな日々だが
持ち前の飄々、淡々とした風情で、
やりすごしている。

なにより、家に帰れば
最愛の妻榛名(ハルナ、略してハル)(宮あおい)が待っているのだ。


ハルとイチが暮らす家とは、
元旅館の風情あるアパート。
二人は風変わりな画家や学生らと
共同生活を楽しんでいた。




そんなある日、
イチは大学病院に勤めないかと誘いを受けるが――?

病院モノには珍しいほど
色合いも、時間の流れも、おだやか~な映画です。

主人公のイチが
なぜか夏目漱石みたいな言葉使いをしていたり、
彼が妻ハルと暮らす
古い旅館(下宿)には
明治時代みたいな浮世離れした人々が出てきたり


どこか失われつつある
「古き良き」人の心を追求したような
いい印象はありました。


ある種のドライさがないとやってけない
医療現場の描き方として面白く、
アプローチは嫌いじゃなかった。

しかし、なんか
全編に「いい人オーラ」キラキラで、
どうも消化に悪かったのは事実。

そこまでアタシ、いい人じゃないのよ!みたいなさ(笑)

話の行き着くところが
ターミナルケアっていうのも
早くに見えちゃうし、
アフラックのCMで
二人が出てるのがちょっと映画の印象を
決めてしまってたりもして。

とにかく、こんなに時間かけなくてもいいよ!

セリフを2倍速にすれば、1時間半で済んだんじゃね?なんて(苦笑)



しかし
「この町の何処に、こんなに大勢の人がいるんだ」と言われる
地方病院の混雑ぶりはリアルでした。
★8/27から全国東宝系で公開。
「神様のカルテ」公式サイト