ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

人生は小説よりも奇なり

2016-03-09 23:51:44 | さ行

同性婚の“その後”を描いていて
まさに旬なテーマだと思います。


「人生は小説よりも奇なり」73点★★★★


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ニューヨーク、マンハッタン。

画家のベン(ジョン・リスゴー)と
音楽教師のジョージ(アルフレッド・モリーナ)の同性カップルは
39年連れ添い、ついに結婚することになった。

友人や親族(マリサ・トメイ)らに
心から祝福された二人だが
同性婚が明らかになったことで
ジョージはカトリック系の勤務先の学校をクビになってしまう。

収入を失った二人は
家を売らなくてはならなくなるが――?!


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同性婚のその後、を描く
タイムリーなネタにまず注目です。

宣伝ポスターもおっさん二人がメインで
勇気あるな~と思ったんですが(笑)
でもこの映画は
同性カップルうんぬんの話、というよりも、
どんなカップルにも、どんな人々にも通じるものなんですね。

そこがいい。
なのでぜひ、構えずに見ていただきたいと思います。


困った状況になったゲイの叔父さんを
何の壁もなく受け入れる
甥っ子(ダーレン・バロウズ)や、その妻(マリサ・トメイ)が
ナチュラルでステキだし

そういうときに
手を差し伸べてくれる人のありがたみも
しみじみ感じたなあ。

そして
すべてを描かず「察するが花」な余韻のある演出に
どこか日本映画に通じる気がするんですよね。

ラストなんて岩井俊二監督作品みたいなんですよ。

あと、甥っ子役のダーレン・バロウズが
井浦新氏に似てる。
そこも日本映画っぽく見えた理由かもしれません。


★3/12(土)からシネスイッチ銀座ほか全国順次公開。

「人生は小説よりも奇なり」公式サイト
コメント
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