苦手科目だからこそ
理数ネタの映画は大好き。


「奇蹟がくれた数式」70点★★★★




**************************
1914年。
イギリスの植民地であるインドで暮らす
ラマヌジャン(デヴ・パテル)は
数学の才能に溢れた青年。



彼はケンブリッジ大のハーディ教授(ジェレミー・アイアンズ)に

自らの数学の“発見”について手紙を送る。


彼の才能に驚いた教授は

ラマヌジャンを大学に呼び寄せるが
彼は「ひらめき型」の天才だった。




しかし数学には「証明」が重要。

教授はラマヌジャンに
辛抱強く「証明せよ」と教えるのだが――?!



**************************
アインシュタインに匹敵する、と評される
実在した天才インド人数学者の物語。

映画はその彼の研究を世に出した
ハーディ教授(ジェレミー・アイアンズ)の回想、というスタイルで
進んでいきます。

ワシは理数が全く不得手だから、
もともと数学ネタは好きなジャンル。


この手の話は何をしているのかわからなくても
「どこがすごいのか」をどれだけ描写できるかがカギですが、
この映画では、数学がよく「芸術」に例えられる
その意味がわかったのが大きな収穫でした。

教授がラマヌジャンの才能をたたえる演説が必聴で
「数式はすでに存在し、それを神が、彼のような人物に託すのだ」――って。


なるほどねえ!

“コミュ障”なハーディ教授とラマヌジャン青年とのすれ違いや悲運は
もどかしすぎて、若干イラっとすることもあるけれど

実話の重みもあり
映画としては非常に正統派の作りでした。

しかしジェレミー・アイアンズは
天文学者に建築家、数学者――と
とにかく学者が似合いますなあ。

★10/22(土)から角川シネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマほか全国で公開。
「奇蹟がくれた数式」公式サイト