お涙モノかなあと思ったけど
いやいや、ひねってある。


「湯を沸かすほどの熱い愛」73点★★★★




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16歳の安澄(杉咲花)の家は銭湯。


しかし父(オダギリジョー)が1年前にふらっと出て行ったきり

銭湯は休業状態。

母・双葉(宮沢りえ)は
パン屋でパートをし、家を支えていた。



が、ある日パート先で倒れた双葉は
自分がガンで
「余命わずか」であると告げられる。

ショックを受けつつも
「死ぬまでにやらねばならないことがある!

奮い立った彼女は
まずは家出した夫を探し出し
家に連れ帰ろうとするが――。


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余命宣告を受けた母、という題材ながら
お涙モノでなく(いや、にじみますけどね)

明るい兆しとユーモアが効いてる作品でした。


「死」がテーマではなく
女性たちがそれぞれの生い立ちを乗り越え、
自立していく、というのがテーマかな。

まあ、すべては
だらしない男どもが悪いんだけど(笑)

宮沢りえ氏は特にファーストシーン、
彼女だと思わせないおばさんっぽさに「おお・・・

衰弱していく様子も真に迫っていました。
なかなか“そのとき”が来ない様子も
キレイ事じゃないリアルだと思ったし。

しかしなんといっても
オダギリジョー氏のゆるーく、ダメ―な夫ぶりが


娘役の杉咲花氏も光ってる。
それに
伏線のはり方、収拾の仕方がうまいんですよ。



「こんな感じ」と思うものを
ほいっ、と裏切ってくれる感ありますので
気になっている方は、ぜひ。

★10/29(土)から全国で公開。
「湯を沸かすほどの熱い愛」公式サイト