この方、「モダン・ライフ」(10年)の監督です!
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「旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス」69点★★★☆
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「モダン・ライフ」の監督であり、
マグナム・フォト所属の写真家として
映像と写真の両面から時代を切り取ってきた
レイモン・ドゥパルドン氏(75歳)のドキュメンタリー。
1960年代から、中央アフリカ、プラハの春、
精神病院や法廷、警察署などのドキュメンタリーを撮り、
動乱の時代を見てきた彼が「今、撮るものはなにか?」が描かれていて
すごく興味を惹かれます。
1986年に44歳の彼と出会い
一心同体のパートナーとなった16歳下の妻クロディーヌが
本作を編集していて、
氏の大量の作品や過去を
明解に整理している。
その手腕に拍手しつつ、身を委ねつつ
「なぜ、彼はいま、この被写体を選んでいるのか?」を考えるのがおもしろい。
でも、すごく知りたかった
「写真と映像を、どうやって撮りわけていたのだろう?」という
最大の謎は明かされなくて
それが知りたかった!と
少々身もだえしました(笑)。
彼が街で会った人(ほとんど女性。笑)を
「その人が心を開いてくれるまで追いかけたい」と話す様子が
映像に映っていて
それって
「シルビアのいる街で」(10年)ののホセ・ゲリン・ルイス監督に通じる気がした。
レイモン氏にとって、目にする誰もが、全てが
ドラマだったんだろうなと、
そして、いまだ追いきれないからこそ、撮り続けているんだろうなと9
枯れない情熱を、すごく頼もしく感じました。
★9/9(土)からシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。
「旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス」公式サイト