青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

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ビリー・ジョエルとポール・マッカートニーが夢の共演!2008.7.18

2008-07-21 | 素晴らしかった興行・イベント

シェイ・スタジアム、その最後の公演となるビリー・ジョエルの「Last Play At Shea」の2日目であり最終日でもある7月18日の公演では、前夜に引き続き超豪華アーティストが次々登場し、連夜の奇跡の夜となりました。夢のようなコンサートを観ることが出来、本当にラッキーでした。

ビリーは20:50に、ちょっと遅れて登場し、アメリカ国歌斉唱でショーはスタート。「マイ・ライフ」のあと完全ソールドアウトの5万5千人の大観衆に向かって「Thank you! Goodevening Shea!この場所は取りこわされるけど、私に世界一素晴らしい仕事をさせてくれたことに感謝したい!」とメッセージ。16日にもまして最初から絶好調で素晴らしいビリーのパフォーマンスに、観客は最初から最後まで大合唱。

10曲目の「ニューヨークの想い」では前夜に引き続きトニー・ベネットが登場。またもや80歳以上という年齢を感じさせないシャウトで熱唱。歌い終えた彼に“Tony Tony Tony…”と会場がエールを送ると、それを聴いたビリーはトニー・ベネットの大ヒット曲「思い出のサンフランシスコ」の一節を歌いトニーを見送った。22:30頃、19曲目の「シェイムレス」ではカントリー界の大スーパースター・ガース・ブルックスがメッツのユニフォームと帽子を被って登場。この曲はビリーの『ストーム・フロント』に収録された隠れた名曲であるが、それをガース・ブルックスが1991年にカバーし、全米1位を獲得するほど大ヒットさせた曲だ。

ビートルズの「ア・ハード・デイズ・ナイト」を挟み込んだ「リバー・オブ・ドリームス」を演奏し大歓声の中、コンサートも終盤に差し掛かった23:00頃、なにか影アナみたいに姿は見えないけど、変な声でビリーのトークに絡んでくるヤツがいる…、それもどう考えても特徴のある声。「あれ?あれ?」と会場中がざわざわしはじめる…そうどう考えても、あの方のお声!

ビリーが遂に呼び込んでエアロスミスのスティーヴン・タイラーが登場。観客は“信じられない!”といった驚きとともに興奮の坩堝と化したところで、あのギターリフがスタート。そう、なんとエアロスミスの名曲「ウォーク・ディス・ウェイ」をビリー・バンドとともに熱唱だ。豹柄のシャツにいつものマイクスタンドであの踊りとステップ、まさに“これぞスティーヴン・タイラー!”的な見事なパフォーマンスを披露。曲が終わるとひらひらとマイクスタンドに付いてるいくつもの極彩色のスカーフに、ビリーが頭を突っ込んでかつらのようにおどけて笑いを誘う。

その後「ハートにファイア」「ロックンロールは最高さ」の2曲立て続けに大ヒット曲連発でさらに場内最高潮の中、23:14頃、“長年の友人を紹介するよ”というビリーの呼びかけで、シェイ・スタジアムでかつて公演をしたザ・フーのヴォーカル・ロジャー・ダルトリーが登場。演奏するのはこれまたザ・フーの大名曲「マイ・ジェネレーション」をビリーと競演。ロジャーの堂々たるヴォーカルと完コピに近い見事なビリー・バンドの演奏。ロジャーは十八番のマイクをぐるんぐるん回して上に振り上げて飛ばして、キャッチするパフォーマンスも見せてくれたり、ビリーはビリーで最後にザ・フーのピート・タウンゼントばりに、ギターをたたき壊すパフォーマンスも見せてくれて大サービス!もうビリー自身もやりすぎたのか、ステージ上で“ハーハー、ゼイゼイ“って感じのしぐさをみせ、「ガラスのニューヨーク」を演奏し本編は終了。

アンコールの一発目は前回と同じく「イタリアン・レストランで」で観客とともに大合唱。この日の撮影のためか会場の頭上にはヘリが飛んでいて、ビリーがそれを指差し、どっかいけ!って感じで会場中を笑わせる。するとここで、スタッフがあわててビリーにかけより何かメモを渡す、若干の間があったあと、ビリーがバンドメンバーを呼び寄せ何か耳打ち。何事もなかったの如く、続く「若死するのは善人だけ」へ突入。1回目のアンコールは終了で一回全員引っ込む。いつもよりもやや長い間のあと23:40頃、2回目のアンコールでビリーが再びステージへ。まずはギターのリフで「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」のイントロを奏でると、それだけで会場中は盛り上がった…が、そのあと誰もが想像だにしなかったビッグ・ビッグ・サプライズが待っていた。

ちょっと緊張気味のビリーの口から信じられないフレーズが。「please welcome…Sir.Paul McCartney!」。颯爽とバイオリン・ベースを抱えて、ポールが登場すると「ギャー」とこれまでに聞いたことのないような大歓声で会場中が揺れるかのごとく。誰もが前へ前へと押し寄せ、口々に「Oh My God、Oh My God…」とその場の状況が信じられないといった感じ。

ポールのベースのあのリフにあの声、さらにビリーがピアノでバックアップ…という夢のような信じられないパフォーマンスはすさまじい、まさにビートルマニアもびっくりという大歓声で狂乱の状況の中、夢の競演「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」は終了。ビリーとポールがハグし、ポールはいつものようにバイオリン・ベースを上にかかげ、ステージの裏へ。もともと短いロックン・ロールなので、アッという間に終わってしまった。

ビリーもバンドも観客も、信じられないといった雰囲気で、その余韻の残したまま、続いて「ピアノ・マン」。おなじみのイントロで、会場中は更なる盛り上がりを。そして大合唱。シェイ・スタジアム全体が大合唱する様は、まさに見事なエンディング。しかし、またスタッフがビリーにメモを差し出してる。そして、ビリーがまたまたバンドのメンバーに耳打ちを。前回は号泣の「スーベニア」だったが、何か別の曲に差し替えるのか?すると何ともう一度ポールがステージへ戻ってきたのです!もう場内は何がなんだかわからない状況。大興奮状態の中、ポールがマイクへ向かって一言。

「遠い昔にビートルズで幕を開けたシェイの歴史に、ビリーと一緒に幕を下ろすためにやって来たんだ」ポールはこのためにわざわざ飛行機でイギリスからやって来たのでした。1965年8月15日シェイ・スタジアムの最初のコンサートを飾ったのがザ・ビートルズ。そしてポール・マッカートニーがそれ以来、43年ぶりにシェイの舞台にたったのがその最後の日。そしてそのシェイ最後を飾ったのは「レット・イット・ビー」でした。ポールがピアノでイントロを奏でると、ビリーはその傍らでピアノに腰掛け楽しそうにポールの演奏を見つめている(ビートルズの大ファンであるビリーが、一番近くでビートルズを見ている)。

1965年にビートルズで始まったシェイ・スタジアムの終焉は、ポール・マッカートニーとビリー・ジョエルと5万5千人の観客の「レット・イット・ビー」の大合唱での大団円。奇跡の夜は終了した。


<2008.7.18 Last Play at Shea set list>

米国国歌
マイアミ2017
プレリュード / 怒れる若者
マイ・ライフ
エンターテイナー
夏、ハイランドフォールズにて
ザンジバル
アレンタウン
さすらいのビリー・ザ・キッド
ニューヨークの想い (with Tony Bennett)
ルート・ビア・ラグ
グッドナイト・サイゴン
ドント・アスク・ミー・ホワイ
キーピン・ザ・フェイス
ダウンイースター・アレクサ
今宵はフォーエバー
ムーヴィン・アウト
イノセント・マン
シェイムレス (with Garth Brooks)
シーズ・オールウェイズ・ア・ウーマン
キャプテン・ジャック
ララバイ
リバー・オブ・ドリームス ~ ア・ハード・デイズ・ナイト
ウォーク・ディス・ウェイ
ハートにファイア
ロックン・ロールが最高さ
マイ・ジェネレーション (with Roger Daltrey)
ガラスのニューヨーク

[アンコール 1回目]
イタリアン・レストランで
若死するのは善人だけ

[アンコール 2回目]
アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア (with Paul McCartney)
ピアノ・マン
レット・イット・ビー (with Paul McCartney)

 


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