ビートルズのメンバーだったジョン・レノンと日本と言えば、軽井沢です。軽井沢は、明治初期に宣教師たちによって避暑地として開かれて以来、政治家、実業家、作家や芸術家などが集まるようになった場所です。1976年から1979年の間、ジョン・レノンは家族と軽井沢で夏を過ごしました。
軽井沢で、ジョンと家族が滞在したのは「万平ホテル」でした。このホテルを一目見たジョンは、「自分の生まれ故郷“リバプール”にそっくりなホテルがある。」と、気に入ったそうです。滞在中のジョンは、朝はカフェテリアでモーニングティーを飲んでから、自転車に乗って散策に行くのが日課でした。
塩沢通りにある喫茶店「離山房」で、自転車にのったジョンたちはコーヒーを飲むことを愛しました。時には食事を取り、2時間くらい過ごしたそうです。店には当時のジョンの写真や絵が、今も飾られています。
そして万平ホテルの近くには、オノ・ヨーコの別荘があります。それはガイドブックにも載っていません。大きな道沿いにある建物でもありません。表札も無く、ひっそりと建っています。ヨーコって安田財閥の一族の1人です。ビートルズを解散させた日本の女と海外では思われているだけですが、ジョンの方が財閥の令嬢に手を出した、リバプール出身の成り上がりロッカーでした。
軽井沢には、あちこちにジョンの足跡が残っています。ここはジョンがいつも自転車で買い物に来た、フランスパンのお店です。このように今も写真が飾られています。毎日買いに来たと言いますから、案外固いフランスパンが苦手だったのではないでしょうか。
ジョンの魂は、ニューヨークではなく、あるいは彼がこよなく愛した日本にあるのかも知れない。そんな思いを馳せながら、今日はジョンのベスト・アルバムを聴きたい1日です。「ジョンの魂」や「イマジン」は、こんな平和な日本の写真には似合わないと思います。