翌朝、フルボカー城から約35キロ、バスで45分の地にある同じ南ボヘミヤの都市チェスキー・
クルムロフにやってきました。
その高台に聳えるのがチェスキー・クルムロフ城で、1992年に、「チェスキークルムロフ歴史地区」
として世界遺産(文化遺産)に登録された中世から抜け出た様な可愛い街です。
高台から眺めると,大きく湾曲した川に沿って街が出来ています。
街の名前のチェスキー・クルムロフのチェスキーとは“チェコの”という意味で、クルムロフは
“川の湾曲部の湿地帯”を意味するのだそうです。
この湾曲して流れている川は、、、プラハ城の前を流れていたあの同じモルダウ川ということでした。
ヨーロッパ内陸の国、チェコの南部(南ボヘミア地方)に位置するチェスキー・クルムロフの高台に
貴族の城が築かれたのは13世紀。
その後多くの領主が代わり、その度に増、改築築が加わり現在の姿になったようです。
その後もこの街や城は幾多の歴史に翻弄され一時は廃墟と化した時期もあったようです。
幾多の経緯を経てこの街が復興したのは、世界遺産に登録されてからで、まだ数十年のことで
そのため奇跡的な復興は、“眠れる森の美女の目ざめ”とも言われたとか。
丸い壁からみえるチェスキー・クルムロフの旧市街。
まるでおとぎの国の入り口のようです。
城内に入ってみると、、、、、ありました!!あのスグラフィット!!
一種のだまし絵的なものです。
一見立派な石積みのように見えて、よくみると描かれたような工法です。
城内の至る所に次々現れるスグラフィット。
色や模様は違っても、そのほとんどがスグラフィットのようです。
一見綺麗ですが、やっぱりちょっと重厚感に欠ける気がしました。(ごめんなさい!!)
城内に聳えるチェスキー・クルムロフのランドマーク的なフラデークの塔も、その下の
お城の部分も皆よく見るとスグラフィット!!!
うーん、やっぱりちょっと、、、、、
自由時間になり、皆それぞれに城内と街を散策しました。
そんなに広い場所ではないので、一回りするには丁度良い散策コースです。
下から見上げるチェスキー・クルムロフ城と、お城に繋がる渡り廊下の様なブラーシュティ橋。
淡いパステルカラーの建物が可愛い中央広場に出ました。
観光客に人気なのは、こんな風景が見られることもあるのでしょうか??
街の店も可愛い造りで、とてもメルヘンチックです。
町並みも整然としていますが、、、、
街の店の壁にもだまし絵が、、、
石畳の道路も良く見ると敷かれた石の大きさもまちまちで向きも不揃い、、、、(笑)
財政的にはやっぱりかなり厳しい時代があったのでしょう。
もう一度高台からチェスキー・クルムロフの街を眺め、バスは“ モラヴィアの真珠”といわれる
テルチへ。
チェスキー・クルムロフからバスで2時間半の移動です。
初めて聞く地名で、チェコの観光の中でもあまりメジャーな場所ではないようですが
行って見ると、なんとここもメルヘンチックなこと!!!
ここも世界遺産なのです。
16世紀、テルチの町は大火災で焼き尽くされました。
その後その時の領主が“広場に面するすべての家の高さをそろえ、ルネサンス様式にするように”
と市民たちに命令を下し、そして生まれたのがこの町テルチということでした。
広場を囲むようにメルヘンチックな色合いの家々が整然と建ち並ぶ様子は、まるで絵本の中の世界で
思わず見回してしまいました。
建物の下はアーケードになっていて色んなみやげ物店が軒を並べていました。
こんな風に思いがけない光景に遭遇する事は、旅のもう一つの大きな楽しみです。
(続)
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