LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

カミングアウトされたら・・・

2006年05月17日 | Weblog
お父さん、お母さん、お子さんにまず感謝しましょう。

「なぜ?」
今お子さんは生きてくれているからです。

「そんなこと当たり前では? 」
いいえ。もしあなたなら、今のこの社会で自分がセクシュアル・マイノリティだと言えたでしょうか? お子さんはこれまで必死で自分を支えてきたはずです。人生を否定したくなるほど辛かったことでしょう。そして今日まで、迷いに迷っていたはずです。このことをあなたたちに告げたらもう愛してもらえないかもしれない。受け入れてもらえないかも。兄弟が多ければ、一人くらいいなくなってもいいと思われるかもしれない。勘当されるかもしれない。様々なことが頭をよぎって、眠れない日々が続いていたかもしれません。(ひょっとすると、大事な親を悲しませたくない、と考えた親孝行な子かもしれません。)でも打ち明けてくれた、勇気をふりしぼって。

「どうしてうちの子に限ってこんなことに・・?」
いいえ。世の中には仲間が大勢います。3~5%くらい、いつの時代も、どこにでも。(10%と書いてある本もあります。)日本には数百万人いるといわれています。心配することはありません。ただ社会が知らないだけなのです。あなたのような親も同じだけいるのです。

「一体何が悪かったのか?」
何も悪くはありません。これは妊娠中の問題でも、育て方の問題でも、突然変異でも、異常でも、そして病気でもないのです。 知らなかったでしょう? だれも教えてはくれませんでしたから。

「治らないの? 一時的なことでは?」
いいえ、違います。病気ではありませんから、治りませんし、治す必要もありません。私たち異性愛者が治らないのと同じです。人間の自然な姿です。それを治そうとすることは非科学的であり、お子さんを抑圧することになります。これはお子さんが選んだことでもないし、趣味でもありません。

「ではなぜ世間では笑いものにされているのか?どうして変態呼ばわりされるのか?」
ただ少数派だからです。多数派が、自分たちのあり方が正しいと思っているだけなのです。大多数の日本人は髪が黒い。私は日本人ですが、子どもの時から赤毛でした。だから赤毛呼ばわりされました。それだけで笑いもの? 変態ですか? 社会はそんなものです。多いか、少ないかであって、理由などないに等しいのです。

「これからどうすれば・・」 
まず「えらいっ」とお子さんの勇気を褒めてあげましょう。そして堂々と生きていくのです。あなたもお子さんも私たちも。そしてあなたが知った真実を社会に教えてあげましょう。こんなことは当たり前のことなのだと。間違っているのは世間のほうなのだと。

「私、女の子が好きみたい・・」「ボクは男のほうが好きだよ」「あら、そうなんだ。あなたは四つ葉のクローバーなんだね」そんなふうに家庭で話せる時代がいつかきっと来ます。相手が女性であれ、男性であれ、愛する人と結婚できる日が必ず来ます。いえ、そんな時代を作るのです。みんなで力を合わせて。

ところでもう読まれましたか、『生協の白石さん』? いい答えだと思いました。
生協への質問・意見、要望
「もういやだ 死にたい」 
白石さんからの答え
「人間は他人の生死に関し、呆れるほど、無力で無関心なものです。本人にとっ
ては深刻な問題なのに、何だか悔しいじゃないですか。生き続けて、見返しま
しょう!」

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