毎年のことですが、この秋もやはりイベント盛りだくさんのシーズンでした。
神戸と東京のミーティングをはじめ、松山市での講演会、ひょうご思春期ピアカウンセリング研究会での学習会(神戸市)、そして尼崎市の女性フォーラムではギャラリーでつなぐ会の活動を紹介する展示と共生ネット作成のDVD[セクシュアルマイノリティ理解のために」の上映をさせていただきました。
今日は11月14日の神戸ミーティングのご報告を。
ゲストスピーカーとしてQWRCから3名の方が来てくださり、DVD「高校生向け人権講座・セクシュアルマイノリティ入門」を見せていただきました。30名の参加者の中には、友人の息子さんのカミングアウトをきっかけにLGBTについて学び始め、「入門」という言葉に惹かれて参加しましたという方、当事者のお子さんに勧められて初参加のお母さま、またご兄弟に誘われての参加もありました。
6月のミーティングで見た共生ネットのDVDもとてもすばらしいものでしたが、QWRC作成のこのDVDはドラマ仕立てで、また一味違った!というか関西風というか(笑)とても共感できるものでした。
作成にあたっては、QWRCのメンバーが仕事などで出張授業できない場合でも先生自身に授業してもらえるようにと考え、テーマが重くならないよう、また身近に感じられるように、ある高校の演劇部の協力を得て作ったとのことでした。高校の演劇部とは思えないほど演技はとても上手です!!
「セクシュアリティとは連続している中の一つであると知ってほしい」「変わった人のことを理解するための授業ではなく、自分自身のセクシュアリティや生き方を考えるための授業にしてほしい」など、QWRCのみなさんの作成意図は高校生にも伝わっているようで、「当事者ではないけれど授業を受けて生きやすくなった」という感想もあるそうです。制作に携わった人からも「悩んだ当時のことを忘れていた」「自分を振り返ることができた」「セクシャリティは自分の中でも毎年違っているように思う・・」などの声が聞かれるそうで、当事者のみなさんにも是非見てほしいということでした。
LGBTというセクシュアリティを理解するための授業ではなく、自分自身のセクシュアリティを考える授業にする・・という制作意図に、参加者のみなさんからも多くの共感の声がありました。最後に、2度目の参加のあるお父さまの一言が印象的でした。「今の社会を見ていても、あれがダメ、これがダメとは言えないし、決められない。ひとつにまとめることなどできない。とにかく絶望せずに生きること。たかが人間、されど人間なのだから」言い得て妙!ですね。