写楽というひとについて分かっていることはほとんどないらしい。
そんなわけでこの漫画は完全なる創造で描かれた写楽の娘の物語。しかも。春画。このあたりの江戸時代の習俗についてはまだまだ知らないことも多い。春画が庶民の間で人気だったのは知ってるし、女性の絵師がいたのも知ってはいるけどそれが実際江戸の町ではどう需要されていたのか分からない。その一旦を知れたような感じもした。
写楽の娘たまきが版元の男に引き取られ、その血による才能を期待され春画を描き挑戦し続ける話。途中ででてくる人物には史実に語られる実在する絵師もいて虚構にリアリティをもたせている。でも、春画なので内容は大人向けだけど…。
4巻で完結。少女がやがて自分の人生を手に入れるまでを描く。