ミュウのCLASSIC ROCK LOVE

70年代、80年代のロックとその周辺の音楽について気の向くままつぶやきます♪最近のロックも取り上げます。

溢れ出るメロディに包まれる!最新作「CHANGE THE WORLD」は彼らの最高傑作!! In the Unknown他 / HAREM SCAREM

2020-06-09 20:27:48 | メロディアスハード

カナダのメロディアス・ハード・ロック・バンド、ハーレム・スキャーレムの2020年3月発売のアルバム「チェンジ・ザ・ワールド」を最近よく聴いている。驚くべきことに捨て曲なしの傑作だ。CDの帯に「心に響く至福のメロディを奏でる唯一無二のロックバンド!!ハーレム・スキャーレムが放つ、究極の美旋律ロックがさく裂だ!!」というレコード会社のキャッチ・フレーズは決して大げさではないと思う。ヘヴィ・メタル専門雑誌「バーン」でライターの幅由美子氏が100点中96点をつけたのは伊達じゃない。

彼らは1991年にファースト・アルバムを発表。結成は1987年だから30年以上の活動歴がある。彼らの音楽性は、1980年代にアメリカで受けた「ポップなハードロック」。すなわち、ボン・ジョビやナイト・レンジャー等に代表されるメロディアスなロックで、「産業ロック」と揶揄されるもの。デビュー時期が遅かったために、アメリカではほぼ売れなかったが、日本のファンを筆頭に、世界中のメロディアス・ロック・マニアから指示され、ここまでバンドを継続してきた。売れないことから、一時、バンド名を変えたり、音楽性を変えたり、活動を停止したりしたが、何とかやってきた。

日本のコアなファンの間では、1993年発表の「ムード・スイングス」が最高傑作とされており、新作を出すたびに比較されているが、もう当時から30年近くたっており、音楽性も変わってきているから、無理に比較することはないと考える。

そして、最新作は個人的には「ムード・スイングス」以上の傑作だ。アルバム最初から最後の12曲目のボーナス・トラックまで、メロディアスなロックで徹底されている。こんなにメロディを楽しめるハード・ロック作品はめったにない。

In the Unknown

この曲はアルバム7曲め。哀愁のあるメロディから広がるようなサビに入っていく。起承転結がはっきりしているメロディが気持ちいい。ハリー・ヘスのハスキーなヴォーカルとピート・レスぺランスのギターが実にうまく絡む。そして、ギター・ソロはいつものごとくテクニカルでハイセンスだ。甘いコーラスも実に印象的。

Harem Scarem - "Aftershock" (Official Video)

アルバム2曲目。粘っこいメロディが J-popっぽいかも。これも、起承転結のある納得のあるメロディ展開が気持ちいい。演奏がブレイクしてヴォーカルだけになる時にメロディの良さが際立つ。

Harem Scarem "The Death Of Me" (Official Video)

アルバム4曲目。この曲はちょっとハードボイルドっぽい緊張感があるメロディで始まる。甘いメロディだけでないのがこのバンドの魅力。でも、サビの部分では広がるような清々しいメロディで展開する。

まあ、他の曲も魅力がある。初めて知ったは過去の作品とかベスト・アルバムを聴くより、まずこのアルバム1枚を聴き通して、どんなバンドかを判断してほしい。「高年齢バンド」とか「メロディがワンパターン」という人がいるかもしれない。ポップなハードロックはやはり80年代のジャーニーやサバイバーで間に合ってるという人がいるかもしれない。でも、好きになる人はいると思う。ハード・ロック・マニアだけのバンドにとどめておくには惜しい素晴らしいバンドだと思うのである。

 

コメント (2)
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