大好きなロベン・フォードのソロ作品「The Inside Story」をきっかけにして結成されたバンドということで、このバンドの1stアルバムは聴かなければという感じで聴きました。
ロベン・フォードはこの作品には全面的に参加しているようですが、セカンド・アルバムは数曲だけ参加して、その後脱退しています。音楽的方向性が違ったのでしょう。
ちなみに「イエロージャケッツ」とは黄色い上着ということではなく、スズメバチの事だそうです。アルバムジャケットもスズメバチが描かれ、下地は黄色になっています。
メンバーはロベンの作品に参加した、ロベン・フォード、ラッセル・フェランテ(k)、ジミー・ハスリップ(b)、リッキー・ローソン(d)、そして、多数のアディッショナル・メンバーです。特にホーン・セクションのゲストが重要な役割を果たしています。
完全にポップな曲は1曲目だけで、2曲目以降はシリアスな感じで毛色が変わっています。
今回、このアルバムからはポップな1曲めと、ロベン・フォードが大活躍している曲、ホーンセクションが印象的な曲の3曲をご紹介しましょう。
最初の曲はアルバム1曲目の「Matinee Idol」。
明るい曲調とパワフルなホーンセクションがすごく気持ちいいキャッチーなフュージョンです。上記に書いたようにポップな作品と言ってもいいでしょう。
ラッセルが作った曲であり、基本はキーボードのフュージョン曲です。ロベンのギターは完全にバッキングに徹しています。でも、切れのいいカッティングはロベンの技量の高さを証明している感じです。ジミー・ハスリップのチョッパー・ベースもこの時代の音を象徴していますね。朝起きたときにでも聴きたい曲です。
Matinee Idol
次に紹介するのは2曲目の「Imperial Strut」。
激しく、ジャズ・ロック的なイメージですね。
ジェフ・ベックのフュージョン時代を連想します。
ロベンの太いギターの音が主張していて、ロベン・ファンにとっては待ってましたという感じでしょうか?
それにしても、みんな演奏が上手。
ラッセルのソロも聴きどころで、まさに弾きまくり!
Imperial Strut
次は5曲目の「The Hornet」を紹介しましょう。
ジミー・ハスリップとラッセル・フェランテの共作です。
ホーンセクションがワイルドで迫ってくる感じの曲です。
ジミーが曲作りに関与しているせいかチョッパーの音がでかい。
ホーンセクションが聴きどころで、ゲストのジェリー・ヘイがフリューゲルフォーンのソロを担当しています。
ロベンも最後の方でギター・ソロを披露しています。
The Hornet
最後に、このアルバムではなく、1998年9月発表作品の「Club Nocturne」から、私の大好きな曲「Sprit of the West」をご紹介しましょう。
この時のメンバーはキーボードがラッセル、ベースがジミーですが、ドラムがウイリアム・ケネディ、サックスがボブ・ミンツァーです。
可愛らしい曲で、ほっとする作品です。
The Yellowjackets - 01 - "Spirit of the west"
ちなみに、イエロージャケッツは現在も活動中です。
フュージョンではなく、普通のジャズをやっているバンドという印象ですが、フュージョンを通過したバンドだけあって、ちょっと違う感じもあります。
オリジナル・メンバーはラッセルのみ。71才です。
まだがんばってほしいですね。