今回の ”秋、赤い実” には、「ソヨゴ」、「サネカズラ」、「コトネアスター」を挙げてみました。
照り輝く赤色が、秋を表現するようです。
<「ソヨゴ」(冬青)の実>
開花期は、5月~6月、白くて小さな五弁の花を咲かせます。
葉に特徴が有り、3cm位の葉の茎が着いて、楕円形の葉は、厚くて光沢が有り、表面が滑らかです。
亦、葉の縁が波打っています、此の形状や質感が、風が吹くと葉が、戦(ソヨグ)いで
葉同士が触れ合い、音を立てるので
「ソヨゴ」の名前になった由、「冬青」は、常緑樹故の命名でしょうか
果実の直径は、5cm位で赤く熟して輝きます。
モチノキ科、モチノキ属、常緑小高木、日本、東アジア原産、学名 Ilex pedunculosa、別名「フクラシバ」(*)
(*)別名の「フクラシバ」は、葉を加熱すると、葉が膨らんで、破裂するからとのこと
下図は、花です。
「サネカズラ」(実葛)の実も赤く熟しています。
夏に、1cm位のクリーム色の花を咲かせます、雌雄異株で、雄花には、赤い雄蘂が
雌花には、緑色の雌蘂が突出ます、雌花は、秋に赤い集合果(イチゴの実に似た)に生ります。
艶が有る葉は、互生します。
ケーキの様で、美味に見えますが、生食すると味が無くて、期待外れです。
寧、此の実を乾燥して、生薬にするとか
マツブサ科、サネカズラ属、耐寒性蔓性木本、日本、中国、朝鮮半島、台湾に分布
学名 Kadsura japonica、別名「ビナンカズラ」(美男葛)(*)
(*)蔓から採った粘液を整髪料にして、”美男” になったから、勿論、女性にも利用して
”美女” になったと思われますので、”美女葛” でも宜しいかと
「実葛」の名前は、<美しい赤い実(サネ)が目立つ「蔓」>が由来のようです。
下図は、雌花
<「コトネアスター」Cotoneaster Hybrids の実>
以下、昨年の記事から抜粋したものです。
「コトネアスター」は、バラ科、コトネアスター属の 総称とのことで、多くの品種が有ります。
一般に、「ベニシタン」(Cotoneaster horizontalis)を「コトネアスター」と呼ぶ場合が多いようです。
枝が、下垂するもの、立ち上がるもの、匍匐性のもの、常緑、落葉のものと多種に渡ります。
今日は、「ベニシタン」(「シャリンバラ」)より大きな葉と実を着け、蔓性の
「コトネアスター サリシフォルム ´オータム ファイヤー`」(C.salicifolium cv.´Autum Fire`)を挙げてみました。
次に挙げる「ピラカンサ」の実に似ていますが、「ピラカンサ」には、在る 枝の棘や葉の鋸歯が無い違いが有ります。
バラ科、サンザシ(シャリントウ)属、中国、インド、チベット原産、英名 Rockspray cotoneaster
匍匐性のものを “建築家の友人” と呼ぶとか、また、学名の cotone は、 「マルメロ」の古いラテン語で
ーaster は、-に似る意味とか、実の形が、「マルメロ」の実と花に似たところが有ります。
上図は、「ベニシタン」(紅紫檀) Cotoneaster horizontalis
上図は、「コトネアスタ サリシホフォム ´オータムファイヤー`」 C.salicifolium ´Autum Fire`
下図は、前回にも挙げた「ピラカンサ」ですが、枝振りや葉の形が似てはいます。
<各画像は、クリックで拡大します>