鹿児島・宮崎両県にまたがる霧島連山の新燃岳(標高1,421m)大噴火から3年が過ぎようとしています。2011(平成23)年1月26日午後に大規模な噴火が始まり翌27日までが活動のピークでした。周辺に火山礫などによる被害をもたらしました。
特に1月26日以降は風下の宮崎県高原町から都城市付近にかけて火山礫や火山灰が大量に降り積もり、交通が遮断され市民生活に大きな影響が出ました。また、2月1日朝には爆発に伴う強い空気振動で南西側の霧島市でホテルや病院などのガラスが割れる被害が発生しています。
大浪池に設置された監視カメラの画像 2011/01/26 午後
南東側斜面に降り続く噴石 2011/01/26 新湯から(以下の画像も同一地点で撮影)
今年1月10日撮影の新燃岳 左側、右は中岳、右端の三角形は高千穂峰
新燃岳にはエメラルド色の美しい火口湖があり、ツツジや紅葉時期を中心に多くの登山者で賑わっていました。大噴火後に火口縁まで競り上がった溶岩がさらに大規模な爆発を起こすことが心配されましたが、その後山体の膨張は止まり噴火活動は徐々に低下しました。大相撲の八百長問題が報道され始めた頃です。
新湯から見た新燃岳南西斜面 活動は収まり最近では噴煙は殆ど見られません
火口縁から緩やかに上がる水蒸気
昭和34年に活動した南西斜面に連なる噴火口跡
南側の通称「ウサギの耳」
ウサギの耳付近を拡大表示
ウサギの耳山麓の山火事跡
噴火警戒レベルは昨年10月に3から2に引き下げられていますが、立入規制の継続している新燃岳、獅子戸岳のほか、中岳へも登山ができません。高千穂河原から中岳に通じる登山道は火山礫で埋まっていて、滑りやすくコースも不明なため当分の間は再開できないと報道されています。
中岳付近では天候不良で道に迷うなどして遭難騒ぎも起きています。捜索救助作業で多くの人に迷惑をかけます。火山ガスの危険性もあります。立入規制区域内への登山はやめてほしいものです。
※ 韓国岳、大浪池、高千穂峰へは登山ができます。えびの高原や高千穂河原、霧島温泉郷、霧島神宮、生駒高原、皇子原公園、御池などの観光にもなんら支障はありません。
火山雷を伴い激しく噴火する新燃岳 ウサギの耳付近 2011/01/27 新湯から撮影
霧島一帯は火山活動が生み出した山や湖が連なる景勝地です。新燃岳は3年前の大噴火以前にもごく小さな噴火をしており、そのつど短期間の規制がありました。それでも普段の火山防災で警戒されていたのは新燃岳よりも高千穂峰の「お鉢」の方でした。新燃岳がこれほどの大規模噴火を起こすとはあまり想定されていませんでした。
1月26日は夜半から噴火活動が激しくなり、撮影中も地鳴りが続き足元が小刻みに揺れるようで、夜空を焦がす噴石・噴煙、火山雷はすさまじいものでした。氷点下の寒さも加わり恐ろしさに体が震える一夜でした。
火山活動は人間の考える時間スケールよりもはるかに息の長いものです。これからも霧島連山の様子には目が離せません。
特に1月26日以降は風下の宮崎県高原町から都城市付近にかけて火山礫や火山灰が大量に降り積もり、交通が遮断され市民生活に大きな影響が出ました。また、2月1日朝には爆発に伴う強い空気振動で南西側の霧島市でホテルや病院などのガラスが割れる被害が発生しています。
大浪池に設置された監視カメラの画像 2011/01/26 午後
南東側斜面に降り続く噴石 2011/01/26 新湯から(以下の画像も同一地点で撮影)
今年1月10日撮影の新燃岳 左側、右は中岳、右端の三角形は高千穂峰
新燃岳にはエメラルド色の美しい火口湖があり、ツツジや紅葉時期を中心に多くの登山者で賑わっていました。大噴火後に火口縁まで競り上がった溶岩がさらに大規模な爆発を起こすことが心配されましたが、その後山体の膨張は止まり噴火活動は徐々に低下しました。大相撲の八百長問題が報道され始めた頃です。
新湯から見た新燃岳南西斜面 活動は収まり最近では噴煙は殆ど見られません
火口縁から緩やかに上がる水蒸気
昭和34年に活動した南西斜面に連なる噴火口跡
南側の通称「ウサギの耳」
ウサギの耳付近を拡大表示
ウサギの耳山麓の山火事跡
噴火警戒レベルは昨年10月に3から2に引き下げられていますが、立入規制の継続している新燃岳、獅子戸岳のほか、中岳へも登山ができません。高千穂河原から中岳に通じる登山道は火山礫で埋まっていて、滑りやすくコースも不明なため当分の間は再開できないと報道されています。
中岳付近では天候不良で道に迷うなどして遭難騒ぎも起きています。捜索救助作業で多くの人に迷惑をかけます。火山ガスの危険性もあります。立入規制区域内への登山はやめてほしいものです。
※ 韓国岳、大浪池、高千穂峰へは登山ができます。えびの高原や高千穂河原、霧島温泉郷、霧島神宮、生駒高原、皇子原公園、御池などの観光にもなんら支障はありません。
火山雷を伴い激しく噴火する新燃岳 ウサギの耳付近 2011/01/27 新湯から撮影
霧島一帯は火山活動が生み出した山や湖が連なる景勝地です。新燃岳は3年前の大噴火以前にもごく小さな噴火をしており、そのつど短期間の規制がありました。それでも普段の火山防災で警戒されていたのは新燃岳よりも高千穂峰の「お鉢」の方でした。新燃岳がこれほどの大規模噴火を起こすとはあまり想定されていませんでした。
1月26日は夜半から噴火活動が激しくなり、撮影中も地鳴りが続き足元が小刻みに揺れるようで、夜空を焦がす噴石・噴煙、火山雷はすさまじいものでした。氷点下の寒さも加わり恐ろしさに体が震える一夜でした。
火山活動は人間の考える時間スケールよりもはるかに息の長いものです。これからも霧島連山の様子には目が離せません。
いまだに新燃岳周辺には近づけないので
遠くから見るだけですが
西側斜面には美しいミツバツツジのトンネルがあり
5月初旬には山歩きの人たちで賑わっていました。
噴火で完全に消失したのは実に残念です。
元の状態に戻るのは数十年~数百年後?
自然の驚異には言葉がありません。