12月14日(火)今年も残り半月ほど、桜島は一時期を除き穏やかでした。
2021年4月25日未明の噴火 火砕流ではなかったと見解を変更
気象庁は当初「火砕流が発生した」と発表しましたが、現地調査の結果、山体斜面に高温の部分がなく樹木が倒された様子もないことから「風下に流された噴煙の一部と考えられる」と見解を変更しました。
最近の桜島 12月7日 鹿児島市緑ヶ丘町から
桜島の中腹には湯之平展望所と春田山の京都大学の桜島火山観測所のハルタ観測室が見えています。
12月15日 鹿児島市城山展望所からの桜島
ここからは湯之平展望所(標高373m)が桜島フェリー乗り場の少し左上に見えます。左下の明るいレンガ色の建物は鹿児島市役所です。
桜島から雲のような噴煙が少し出ていますが、噴煙高度1000m未満で統計上は噴火にカウントされない規模です。
同じく 少しずつ観光客の姿が戻り始めています
鹿児島市は世界でも珍しい、活火山のすぐ近くに60万人近くが居住する街です。桜島地区には3,604人(2021/4/1推計値)が居住し、鹿児島市街地との間を約15分で結ぶフェリーは24時間運航されています。
ダイヤモンド桜島 地元紙南日本新聞の12月12日(日)の記事
子供にもわかりやすいよう平仮名付きで、詳しく紹介されていました。ダイヤモンド富士とは一般的には正月の富士山頂に上がる朝日でしょうが、この記事で紹介されているのは桜島の向こう側に沈んでいく夕日です。
幼いころから、鹿児島の地理と自然に関心を持ってもらえるとうれしいですね。
11月15日7時10分 かごしま健康の森公園で写した朝日
こちらは朝日のダイヤモンド桜島です、何とも光が強烈で火の玉のように写っています。うまくフィルターでも使えば美しい光の筋などが表現できるのかも知れません。
12月に入り、健康の森公園から見る朝日は桜島の南側斜面に上がります。画像のような位置に戻ってくるのは1月中旬以降です。
桜島の活動状況 年間の噴火回数
桜島は噴火活動が活発なため、噴煙高度が火口縁上1000m未満の噴火は、統計上は噴火としてカウントされません。
気象庁には詳しい定義がありますが、爆発的噴火は噴煙高度にかかわらず噴火回数にカウントされます。
噴火とは・・・火山現象として、火口外へ固形物(火山灰、岩塊等)を放出または溶岩を流出する現象
爆発的噴火とは・・・爆発地震を伴い、爆発音または体感空振または噴石の火口外への飛散を観測した場合
1982年以降で年間噴火回数が一番多かったのは2011年の1,355回です。今年は12月13日までで142回、ここ10年ほどで一番少なくなっています。
噴火回数の推移グラフ
期間別の噴火回数
昭和火口の活動割合
2006年6月4日に活動を再開した昭和火口では2009年から噴火活動が激しくなり、南岳山頂火口からの噴火は殆どなくなりました。
2006/07/30 桜島の昭和火口 まだ小さな火口だった
昭和火口は南岳山頂火口の南東側の斜面に位置し、夜間には噴石や火山雷が目立つことから多くのカメラマンを引き付けました。
夜間に少人数での噴火観察ツアーなどが行われたこともありました。
南岳火口と昭和火口 桜島の火山活動解説資料(平成 29 年2月)気象台
マグマの通り道が南岳山頂火口側へ変わったようで、2018年5月以降は昭和火口での噴火は観測されていません。
最近のYouTubeのドロン撮影映像を見ると、昭和火口内にもわずかに噴気が見える気がします。昭和火口は1946年に溶岩を流出した後は活動を停止、南岳山頂火口からの噴出物で完全に埋没していました。
昭和火口の活動再開前に桜島を東側から見る機会は少なかったですが、南岳山頂火口の東側斜面(昭和火口跡付近)からは水蒸気が立ち昇っていました。
なぜ山の斜面から水蒸気がいつも上がっているのか不思議な感じでした。当時も地下にはマグマが通じていたわけで、活動再開は自然なことだったのかも知れません。
2010/11/21 22時36分 昭和火口の小規模な爆発的噴火
今年は一年を通じると穏やかな桜島でしたが、鹿児島湾地下のマグマ溜まりには大正噴火前のレベル近くまでマグマが蓄積されており、遠からず大規模な噴火活動が起きると警戒が続けられています。
人の生活感覚よりも桁違いにゆっくりとした地球活動の時間軸を思えば、数年とか数十年で極端な変動はないのかも知れません。あるいは逆に人の想像もつかないようなことが起こるのかも知れません。
日常的な火山噴火に慣れっこになっている感のある鹿児島県民ですが、防災意識を常に持っておくことが大事です。
2021年4月25日未明の噴火 火砕流ではなかったと見解を変更
気象庁は当初「火砕流が発生した」と発表しましたが、現地調査の結果、山体斜面に高温の部分がなく樹木が倒された様子もないことから「風下に流された噴煙の一部と考えられる」と見解を変更しました。
最近の桜島 12月7日 鹿児島市緑ヶ丘町から
桜島の中腹には湯之平展望所と春田山の京都大学の桜島火山観測所のハルタ観測室が見えています。
12月15日 鹿児島市城山展望所からの桜島
ここからは湯之平展望所(標高373m)が桜島フェリー乗り場の少し左上に見えます。左下の明るいレンガ色の建物は鹿児島市役所です。
桜島から雲のような噴煙が少し出ていますが、噴煙高度1000m未満で統計上は噴火にカウントされない規模です。
同じく 少しずつ観光客の姿が戻り始めています
鹿児島市は世界でも珍しい、活火山のすぐ近くに60万人近くが居住する街です。桜島地区には3,604人(2021/4/1推計値)が居住し、鹿児島市街地との間を約15分で結ぶフェリーは24時間運航されています。
ダイヤモンド桜島 地元紙南日本新聞の12月12日(日)の記事
子供にもわかりやすいよう平仮名付きで、詳しく紹介されていました。ダイヤモンド富士とは一般的には正月の富士山頂に上がる朝日でしょうが、この記事で紹介されているのは桜島の向こう側に沈んでいく夕日です。
幼いころから、鹿児島の地理と自然に関心を持ってもらえるとうれしいですね。
11月15日7時10分 かごしま健康の森公園で写した朝日
こちらは朝日のダイヤモンド桜島です、何とも光が強烈で火の玉のように写っています。うまくフィルターでも使えば美しい光の筋などが表現できるのかも知れません。
12月に入り、健康の森公園から見る朝日は桜島の南側斜面に上がります。画像のような位置に戻ってくるのは1月中旬以降です。
桜島の活動状況 年間の噴火回数
桜島は噴火活動が活発なため、噴煙高度が火口縁上1000m未満の噴火は、統計上は噴火としてカウントされません。
気象庁には詳しい定義がありますが、爆発的噴火は噴煙高度にかかわらず噴火回数にカウントされます。
噴火とは・・・火山現象として、火口外へ固形物(火山灰、岩塊等)を放出または溶岩を流出する現象
爆発的噴火とは・・・爆発地震を伴い、爆発音または体感空振または噴石の火口外への飛散を観測した場合
1982年以降で年間噴火回数が一番多かったのは2011年の1,355回です。今年は12月13日までで142回、ここ10年ほどで一番少なくなっています。
噴火回数の推移グラフ
期間別の噴火回数
昭和火口の活動割合
2006年6月4日に活動を再開した昭和火口では2009年から噴火活動が激しくなり、南岳山頂火口からの噴火は殆どなくなりました。
2006/07/30 桜島の昭和火口 まだ小さな火口だった
昭和火口は南岳山頂火口の南東側の斜面に位置し、夜間には噴石や火山雷が目立つことから多くのカメラマンを引き付けました。
夜間に少人数での噴火観察ツアーなどが行われたこともありました。
南岳火口と昭和火口 桜島の火山活動解説資料(平成 29 年2月)気象台
マグマの通り道が南岳山頂火口側へ変わったようで、2018年5月以降は昭和火口での噴火は観測されていません。
最近のYouTubeのドロン撮影映像を見ると、昭和火口内にもわずかに噴気が見える気がします。昭和火口は1946年に溶岩を流出した後は活動を停止、南岳山頂火口からの噴出物で完全に埋没していました。
昭和火口の活動再開前に桜島を東側から見る機会は少なかったですが、南岳山頂火口の東側斜面(昭和火口跡付近)からは水蒸気が立ち昇っていました。
なぜ山の斜面から水蒸気がいつも上がっているのか不思議な感じでした。当時も地下にはマグマが通じていたわけで、活動再開は自然なことだったのかも知れません。
2010/11/21 22時36分 昭和火口の小規模な爆発的噴火
今年は一年を通じると穏やかな桜島でしたが、鹿児島湾地下のマグマ溜まりには大正噴火前のレベル近くまでマグマが蓄積されており、遠からず大規模な噴火活動が起きると警戒が続けられています。
人の生活感覚よりも桁違いにゆっくりとした地球活動の時間軸を思えば、数年とか数十年で極端な変動はないのかも知れません。あるいは逆に人の想像もつかないようなことが起こるのかも知れません。
日常的な火山噴火に慣れっこになっている感のある鹿児島県民ですが、防災意識を常に持っておくことが大事です。
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