統一地方選挙が終わり、五輪推進派の秋元札幌市長、鈴木道知事がともに再選したので、札幌五輪は推進されるのかと思いきや住民の多くは反対して数字もあり、複雑な構図となっているようである。税金を無駄遣いした東京五輪の不祥事で皆懲りていると思いきや政府与党、JOC、市長、道知事等は未だに五輪招致を推進しようとしている。札幌市民も道民も五輪招致などまかりならんというなら、当選させてはいけないのに、支離滅裂と言わざるを得ない。
東京五輪不祥事で組織運営の中心となる電通が排除される可能性が強いので、まずスポンサーが計画通り集められるか極めて疑問である。それに、五輪をオペレーションするエージェンシーの確保も困難になることが危惧される。スポンサーが十分集められなければ、赤字は必至で、税金負担となる恐れが強い。赤字補填は国民全体ではなく、札幌市民と北海道民で負担すべきであり、税金をあてにして安易に金食い虫の五輪など招致してほしくないものである。札幌市民、道民は、IOCの金権体質、ぼったくり男爵と言われたバッハ会長の正体を忘れてしまったのかと思うと情けない思いである。招致するなら、地元住民が賛成、支持しているか証明するために、住民投票をきちんとやってほしいものである。
1972年の札幌五輪の時は、千歳に勤務していて、輸送関係の仕事で関わっていたが、あの時と今では全く環境が異なる。個人的にも、次の札幌五輪には反対である。五輪問題をずうっと追い続けている元博報堂・作家の本間龍さんが「一月万冊」で、ジャーナリストの今井一さんと札幌五輪の問題点の核心を解説してくれている。札幌五輪はまさにご臨終であり、共同通信はじめ30年招致は困難との報道も出ているが、一方では、34年招致という降って沸いたような話も出ている。懲りていない人達がまだいるのは残念なことである。
一月万冊(4/18)の解説: https://youtu.be/pzbY9vmVT_8
共同通信記事(4/14) : https://jp.reuters.com/article/idJP2023041401001423