1985年から1989年まで、ドイツ(当時西ドイツ)のフランクフルトに駐在していたが、当時、ドイツではフランクフルトがメインベースで他にデュッセルドルフ、ハンブルグ、ミュンヘン及びベルリンに支店・営業所があり、日本から派遣された営業関係のスタッフが駐在していた。当時、ハンブルグに駐在していた仲間とは年賀状のやりとりをしていたが、その喪中のハガキが届いたものである。
年は上だが、1年後輩なので、少し早すぎる旅立ちである。デュッセルドルフの仲間も今から10年以上も前に旅立っており、寂しい限りである。定年の少し前から地方の大学の教授に転身していたが、17年前に会っただけだったので、近々再会も計画していただけに残念である。現役時代の知り合いの訃報はかなり経ってから知ることがほとんどで、年賀状のやりとりをしている場合は喪中のハガキで初めて知ることも多い。
当時、ヨーロッパ各地で日本人向けセールスの担当者が集まる販売業務友の会なるものがあり、ロンドンにある欧州地区支配人室が音頭をとって、年1回各地で情報交換を兼ねて会議が行われていた。ロンドン、パリ、フランクフルト、ハンブルク、デュッセルドルフ、ミュンヘン、アムステルダム、コペンハ-ゲン、ブリュッセル、モスクワ、ローマ、ミラノ、チューリッヒ、ジュネーブ、ウィーン、アテネ、マドリッドに駐在する日本人の販売業務担当者から構成されていた。考えてみれば、あれからもう約35年も経っているので、すこしずつ仲間が欠けてきている。ハンブルグ、デュッセルドルフの他に、この1~2年でロンドン(2人)、チューリッヒ、ウィーン、アテネの仲間が旅立ってしまった。皆、ほぼ同年代なので、ショックは隠せない。
当時の販売担当者は仲間意識も強く、帰国後も当時のメンバーが情報交換を兼ねて、名称も「欧友会」として、年1回飲み会を開催するようになった。コロナで一時中止されていたが、昨年4年振りに開催され、今年も11月末に集まる予定である。だんだん参加人数が減っているのが残念であるが、可能な限り、生存確認を兼ねて参加したいと思っている。
今振り返ってみると、ドイツに4年半駐在できたことは自分にとってはかけがえのない貴重な経験の連続で会社人生の中で最も充実していた時期でもあった。子供は可愛い盛りで、仕事も遊びも旅行も充実していた。ヨーロッパの歴史や文化の魅力を肌で感じ、ドイツを中心にヨーロッパの魅力の虜になっていた。そんなこともあって、ヨーロッパは、53カ国(国と地域)の全てに足を踏み入れることになった。今戦渦にあるウクライナや皆があまり行かないベラルーシ、モルドバ、アルバニア、コソボのような国々も全てである。時代の流れでこのような飲み会も減る運命にあるが、生きる活力となる懐かしい思い出とヨーロッパ談義に花を咲かせ、くつろぎのひと時を過ごしたいと思う。
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