浪漫飛行への誘(いざな)い

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録画していた「エアガール」のTVドラマを見た

2023年07月04日 06時21分11秒 | 飛行機

ブルーレイに録画していた番組の整理をしていたら、2年前の「エアガール」というテレ朝の番組が目に留まり、何も予定がなかったので、つい2時間のドラマに見てしまった。毎週予約機能を利用しているため、いつのまにか空きスペースがなくなり、録画に失敗したことが何回かあるので、時々整理して不要なものを削除している。このドラマの原作は、中丸 美繪 さんの「日本航空一期生」で本も読んだし、講演会をネットで聴いたこともある。

女優の「広瀬すず」さんが主役を務め、戦後初のCAの挑戦を描いた物語で、昭和という激動の時代の空を舞台に繰り広げられている。主人公の「佐野小鞠」さんは、パイロットを夢見ながらも、空を飛びたい一心で、エアガールという当時超人気の職業に挑み、一期生となった顛末を描いているが、小野悠子さんという人がモデルという。ドラマではCAさん仲間が疲れを癒すため銭湯での入浴シーンが何回か出てきたり、大下容子アナが教官で出演していたり、いろいろ印象に残るシーンもあった。

エアガールが誕生する顛末がほぼ史実に基づき、興味深く描かれている一方、戦後、日本の空を取り戻すために奔走した熱い航空関係者の奮闘ぶりが描かれていて、胸が熱くなる。特に、後に社長となった松尾静麿氏(ドラマでは松木静男)の活躍ぶりが印象的であった。政商として悪名高かった白洲次郎(吉田茂側近)が、米国航空会社資本の合弁会社設立を画策していたが、見事に打ち破って、日本人による航空会社の設立を勝ち取った経緯は見ていて胸がスカッとする。戦後暗躍していた白洲次郎と言う人物だけなぜ実名を出したのか疑問であるが、日本を海外に売り飛ばそうとするあたりは、竹中平蔵氏そっくりである。松尾静磨氏は、葉隠れの佐賀県出身で、安全運航を優先し、「臆病者と言われる勇気を持て」という名言を残したことは、有名な話で、ドラマでも語られていた。ドラマ中の人物も、実在の人を彷彿とさせる配役も多く、見ていて臨場感がある。

当時のCAの人気ぶりは、想像を絶するが、募集要項は、年齢20~30歳、身長158㎝以上、体重45~52.5㎏、容姿端麗、英会話可能、東京在住となっており、女性蔑視で今では許されない条件となっていた。CAは、女性にとっては、今でも憧れの人気ある職業である。久し振りに航空界の創成期の顛末を映像で見て、感動をもらった。再放送があれば、見逃した人は是非見ることをお薦めする。


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