ニュースによると警察庁は3日、自転車による交通違反について、反則切符(青切符)を出す「交通反則通告制度」の対象にする方向で検討を始めた。青切符は反則金を納めれば刑事罰を科されない。現状は悪質な違反に限り刑事罰の対象となる交通切符(赤切符)だけで対応しているが、交通ルール違反が目立ち、より実効性のある制度に改めるべきだと判断したという。有識者会議を設置し、年内に提言を取りまとめた上で、2024年の通常国会への道路交通法改正案の提出も視野に進めるという。
実現すれば、身近で手軽な移動手段である自転車の交通違反の処理の大きな転換となるが、疑問点もいろいろある。まず、自転車の交通ルールをもっと明確に提示し、利用者に周知させる必要がある。車であれば、免許制度なので、ルールの周知が可能であるが、自転車の場合、ルールが不明確なものも少なくない。例えば、車道走行を原則とするも、歩道走行も認めている。車道走行時、右折はどうするのかもよくわからない。自転車専用レーンの左側通行はわかるが、そこから道路右側にあるマンションの入口通路に入るのに正しい通行の仕方も、どの時点で反対レ-ンに入っていいのか、ぎりぎりまで左側走行し、90度直角に道路を横切るべきなのか、自転車を降りて押して渡るのかとかもよくわからない。自転車には方向指示器がないし、バックミラーもないので、どうやって方向指示を出すのか?一旦、歩道に入るべきなのか?横断歩道の使い方は?等々、パンフレット作成等で正確な交通ルールを徹底させるための広報活動をきちんとやるべきである。
先のヘルメット着用についても、努力義務といいながら、SGマーク付きのヘルメットだけなのかそれ以外のヘルメットでもいいのかとか詳細な広報活動もやらないまま、ルールだけを制定して、利用者を混乱させていることもある。交通違反(青切符)の導入にあたっては、明確な交通ルールの徹底が前提であり、自転車利用者に対し、どうやって交通ルールの周知に努めるのであろうか?青切符を切って、罰金を課すには、明確なルール説明が前提であり、安易な取り締りは、トラブルのもとである。対象者が物凄い数いるので、慎重な対応が必要であろう。
TBSニュース(8/3): https://youtu.be/LAx-zDV_1To
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