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2月8日、五輪談合で、組織委員会元次長と元電通スポーツ事業局長補と業務を受注したフジテレビ関連会社役員とイベント制作会社セレスポの役員の4人が逮捕された。五輪関係で、電通関係者が逮捕されたのは、初めてであり、衝撃が走っているようである。逮捕容疑については、マスメディアでもネットでも詳しく解説されているので、ここでは触れないが、お墨付きを得ている五輪なら、いくらお金を使ってもOKという認識があったように思える。テスト大会も本大会も軽費は関係なく、円滑に運営するほうが優先された結果であり、彼らにとって談合は必要悪であったものと思われる。逮捕された元次長とは同じ職場で一緒に仕事をしたことがあり、その人となりから、前のめりに、うまく運営することが優先し、談合という犯罪に走る結果となったと思え、強権的な面がある彼ならやりかねないという印象を受けた。
待ちに待った逮捕劇であったが、マスメディアは、特殊詐偽事件でフィリピンからの強制送還のニュース一辺倒の最中で、あまり大きく報道されないようなタイミングとなった。大手マスメディア各社は、すべて東京五輪のスポンサーとなっていたので、マイナスイメージとなる逮捕劇について、どこからか地検特捜部に見えない力が働いてこのタイミングでの逮捕となったのではないかというキナ臭さを感じる。ひどいもので、フジテレビは、まともにニュースを取り上げていないらしい。自分自身フジテレビはほとんど見ないが、政権寄りもいい加減にしてほしいものである。
広告代理店の談合摘発は、初めてのことであるという。スポーツイベントや様々なイベントを手掛ける電通から逮捕者が出たことにより、今後の大規模イベントの運営に支障をきたす恐れがありそうである。ほぼ独占的に甘い汁を吸ってきた電通には、お灸を据えるべきであり、岸田政権の出方が注目される。広島サミットの運営はどうなるのか興味あるところである。
関係者の逮捕は一歩であるが、元組織委員会の事務総長や会長の責任はどうなるのであろうか?組織委員会はまもなく消滅し、「完全にしっぽ切り」に終わる可能性が強い。地検特捜部は、もっと踏み込んで東京五輪の闇にせまってほしいものである。東京五輪の不祥事がひどくても、まだ税金を無駄遣いして札幌冬季五輪を招致しようという人達がいることは残念な限りである。スポーツビジネスの罠にはまらないようにしてほしい。
一月万冊の解説(2/8): https://youtu.be/QUqILTk9Qrw
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