1月12日のTBS世界遺産は、特別編として、番組ナビゲーターの鈴木亮平さんが、かって東ローマ帝国の首都であったトルコのイスタンブ-ルの歴史地区を現地取材したもので、2週連続で放映されるようである。イスタンブールは、かってコンスタンティノープルと呼ばれ、4世紀から約1000年間、古代ローマ帝国の文明を引き継いだキリスト教国家である東ローマ帝国の都だったので、キリスト教時代の痕跡がいろいろ残されている。前編は、その痕跡を訪ねる旅であった
まず、ハギア・ソフィア(アヤソフィア)で、もともとキリスト教の大聖堂として、4世紀頃建造されたが、オスマン帝国時代にモスクに改修された経緯を経て、2020年までは博物館となっていたものの、2020年にまたモスクとして改修された。そのことは、この番組で初めて知った。次に、痕跡として残るのは、地下宮殿で、6世紀頃、貯水槽として造られたもので、336本の柱から成る宮殿のようである。各地から柱を集め、寄せ集めの柱を造ったとのことで、メドゥサの頭も逆さまに柱の土台になっている姿は衝撃的な光景であった。当時、水の確保は重要であったようで、街中に走るヴァレンス水道橋の技術もローマ時代からの伝承であるという。
ヒッポドロームという古代の馬車競技場の痕跡が一部が残されていることも紹介された。また、カーリエ・モスク(旧カーリエ博物館)に残る目を見張るほど素晴らしいモザイク画も紹介された。ここも、2024年にモスクとして改修されたようである。
イスタンブールには、2009/13/14/17年の4回訪れたことがあるが、アヤソフィアやヒッポドロームは2009年、地下宮殿や水道橋は2013年、カーリエ・モスク(当時博物館)は、2014年に時間をかけて見学した。イスタンブールは、ヨーロッパとアジアの接点の街としてキリスト教とイスラム教の交わる異国情緒たっぷりの魅力に満ち、大好きな街である。番組では、次回もイスタンブールを都としたオスマン帝国の栄華について、花開いた独特の文化を紹介してくれるようなので楽しみである。イスタンブールというとつい庄野真代さんの「飛んでイスタンブール」が口ずさんで出てくるから不思議だ。
イスタンブール旅行2014(飛んでイスタンブール): https://www.youtube.com/watch?v=fCCQyz5h4XA