病床使用率、34都府県で50%超え 高齢者にリスク 新型コロナ
2023/01/14 18:51
(毎日新聞)
厚生労働省は14日、新型コロナウイルスに感染して死亡した人が過去最多の503人確認されたと発表した。1日当たりで初めて500人を超えた。新規感染者は全国で13万2071人確認された。
死者数はこれまで12日の489人が最多だったが、わずか2日で更新した。昨夏の第7波ピークの347人を上回る状況が続いており、国内で確認された累計の死者数は6万2264人となった。
14日の都道府県別の死者数は、福岡県の40人が最多で、大阪府36人、東京都33人と続いた。主な都道府県の新規感染者数は、北海道3005人▽東京都1万727人▽愛知県8793人▽大阪府9006人▽福岡県7482人――だった。病床使用率(13日時点)は34都府県で50%以上になっている。
この冬の感染者数は、1日当たりでは第7波ピークの約26万人には達していないものの、死者数は過去最多の更新が続く。厚労省によると、感染者のうち80代以上の占める割合が第7波より高くなっており、高齢者のリスクが高い状況にある。厚労省は、高齢者へのワクチン接種呼びかけや高齢者施設での検査実施などを進める。
一方、全国的に流行期入りしているインフルエンザについては、8日までの1週間に報告された1医療機関当たりの患者数が、沖縄、宮崎、佐賀の3県で流行発生注意報の水準である10を超えた。最多の沖縄は17・77だった。全国では4・73で、前週(2・05)から拡大した。新型コロナとの同時流行による医療逼迫(ひっぱく)が懸念されている。【熊谷豪】