ガジ丸が想う沖縄

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賛否の勝負はこれから

2019年01月28日 | 通信-沖縄関連

 辺野古新基地建設の賛否を問う県民投票、建設反対である知事側が「賛成か反対」の二択での投票を進めていたが、一昨日(1月25日)のラジオのニュースで、「どちらとも言えない」を加えた三択になったと聞いた。二択にして「NO」が多数だった場合、国に対する「辺野古新基地建設反対」という意思は強い力を持つかもしれないが、私は、いくらか譲歩してでも県民多数の投票参加を望んでいたので、今回の決定には賛成。
 新基地建設によってどんな影響が沖縄の未来に起こるか、我が身に起こるか、それが良い影響なのか悪い影響なのかなどについて「分からない」、「良いのか悪いのかどちらとも言えない」という人は多くいると思われる。二択の場合、そういう人たちは棄権せざるをえない。私としては棄権が少ないことを望んでいる。少なくともウチナーンチュのほとんどが新基地建設には関心を持っていると期待したい。
 関心を持っているのであれば、辺野古新基地建設が沖縄の未来に及ぼす影響を語る人がいれば耳を傾けるであろう。いくつもの意見を聞いて、言っていることを理解し、誰の言うことが正しいかを判断し、自身の意見を持つ。などということは面倒だし、難しいことかもしれないが、そういったことを県民の多くが経験すれば、こんな素晴らしいことはない。そういった人たちのためにどちらの政治家も大いに語って欲しい。ただ、

 「新基地建設はきれいな海を埋立てる、ジュゴンの住む貴重な海が汚される」などという言い様は基地建設反対の理由としては本筋から離れていてインチキ臭い。基地建設反対派の方々には、新しく基地が造られることの意味をもっと真正面から語って欲しい。
 自民党の政治家がよく言う「原点は世界一危険だといわれている普天間基地の撤去であり、そのためには辺野古新基地建設は止むを得ない」という言い様もインチキ。「普天間基地早期返還のために辺野古新基地建設」はちっとも止むを得なくない。辺野古以外、少なくとも県外に普天間の代替施設を造ればいいだけのこと。
 辺野古新基地は海軍空軍が同居し、秘密裏(どんな兵器でも運ぶことができる)に原潜が出入りできる強力な軍事基地になるとのこと。私が米軍の立場であれば、アジア最大の米軍基地である嘉手納飛行場と近い場所にそんな強力な軍事基地は置かない。なんて、素人の私の考えなどは置いといて、「普天間基地撤去のための辺野古新基地建設」が何故止むを得ないのか正しく語って欲しい。何故辺野古なのかを正しく説明して欲しい。
     

 三択になって全ての市町村が参加し、ほぼ全ての県民が投票できるようになった。が、今のままでは「どちらとも言えない」票が多く出ると思われる。「どちらとも言えない」票が多くならないためには、私も含めだが、新基地建設によってどんな影響が沖縄の未来に起こるかを知らなければならない。もし、深い知識を持った方がそれを説明してくれるのであれば、街頭演説でもしてくれるのであれば、それはぜひ拝聴したいと思う。
 演説する方には、できれば心を込めて語って欲しい。ウチナーンチュだものというと語弊があるかもしれないが、おそらく、社会全体の明日のこと、沖縄の明日のことなどウチナーンチュの暢気者はあまり考えない。だが、暢気者はたぶん、考えることは苦手でも感じることは得意だと思う。だから、心に訴える瀬長亀次郎のような人が好き。カメジローさんのような政治家がいたならぜひ語って欲しい。賛否の勝負はこれからです。
     

 記:2019.1.28 島乃ガジ丸