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ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

アフリカホウセンカ

2017年07月30日 | 草木:草本

 ホウセンカのことをウチナーグチ(沖縄口)でティンサグと言う。『ティンサグぬ花』という沖縄では知らない人はいないというほど有名なわらべ歌があって、それで、私もその名前は子供の頃から知っていた。名前は知っていたが、「これがそれである」と実物を知ったのは、つい7、8年前のこと。その時私は「これがそれである」と、淡々と得心したわけでは無い。「えーっ、お前があの有名なティンサグか!」と少し驚いた。
 ホウセンカの実物を知るずっと前に、私はインパチェンスの存在を知っていた。公園の花壇を赤、白、紫など、それぞれの色で塗り潰しているかのように咲いている花を見て、「見事!」と思い、花壇に立てられてあった名札を見て、その名を覚えた。
 後日、インパチェンスの和名がアフリカホウセンカであることを知る。であれば、ティンサグぬ花もこれに似ているのであろうと勝手に思い込む。そう思い込んでいたので、これがティンサグぬ花であると教えられた時、少し驚いたのであった。
 ホウセンカは直立し、分枝が少なく、葉脇から花が出て、下向きに咲く。とても地味である。しかし、アフリカホウセンカは分枝が多く、こんもりとした形になり、たくさんの茎先に花をつける。花が出たがり屋なのである。で、すごく派手に見える。この2つが同じ仲間であることは、すぐには信じられなかったが、種を見て、納得した。
 
 アフリカホウセンカ(阿弗利加鳳仙花):花壇
 ツリフネソウ科の一年草(または多年草) 原産は南アフリカ 方言名:なし
 名前の由来について、参考文献のどれにも資料は無いが、ホウセンカの仲間で南アフリカ原産なのでアフリカホウセンカなのであろう。別名をインパチェンスといい、園芸店などではその名でよく知られている。インパチェンスは属名(Impatiens)で、ホウセンカも同じということになるが、インパチェンスといえば普通は本種のことを指す。
 草丈は30~50センチ。よく枝分れし、自然にこんもりとした形になるので花壇の装飾の他、グランドカバーにも使える。園芸店には鉢物もよく見られる。
 こんもりとした枝先に次々と花をつけ、盛りになると表面が花色に染まるほどになる。花色はホウセンカよりさらに多彩で、赤、紅、赤紫、桃、白などあり、また、八重咲き種もある。開花期は周年であるが、沖縄では冬の方がよりきれいに見える。
 ホウセンカ同様、種子がはじけ飛んで、その周辺から自然に生えてくる。
 
 混色
 
 斑入り

 記:島乃ガジ丸 2010.3.23 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行


アカボゲットウ

2017年07月30日 | 草木:草本

 今週の火曜日(15日)は沖縄の伝統行事の一つ、ムーチーであった。ムーチーについてはガジ丸HPの『鬼より怖い先公より怖い』で述べている。大雑把に言えば、餅を食って健康を祈願するという行事。寒い冬、風邪を引かないようにね、ってこと。
 餅のことをウチナーグチ(沖縄口)ではムチと言う。単にモチのウチナー読みである。ムーチーと語尾を伸ばすと、「餅の(もの)」という形容詞、または形容するものを含めた名詞となる。これはウチナーグチの特徴で、例えば、
 「まーかいが(どこへ行くのか)?」
 「アメリカんかい(アメリカへ)。」と、語尾を伸ばさないで言うアメリカは、単にアメリカ(合衆国)を指しているが、バーボンを飲んで、
 「くぬさきやアメリカーやさやー(この酒はアメリカ物だな)。」と、語尾を伸ばして言うとアメリカの物という意味を持つ。
 ということで、ムーチーは単に餅のことを指しているのでは無く、餅の日(鬼餅の日)を指し、また、その日食されるカーサムーチーのことを指す。
 (※カーサムーチーについてはガジ丸HP『ムーチー』参照。)
 カーサムーチーのカーサは皮のこと。餅を包むゲットウの葉のことを指している。ゲットウの葉は芳香があって、餅にその香りをつけてくれる。
 今回紹介するアカボゲットウは、その名前ではあまり知られていなくて、園芸店の鉢物などはレッドジンジャーという名前で売られていて、その名が有名。であるが、和名のアカボゲットウがより正確で、ゲットウとアカボゲットウは同属。ショウガは別属。
 
 アカボゲットウ(赤穂月桃):生垣・鉢物
 ショウガ科の多年草 原産分布は南太平洋諸島 方言名:なし
 アカボは赤い穂、長い花茎の先に花を穂状につけ、その苞が赤く目立つことから。ゲットウは同属のゲットウに全体の姿や葉が似ていることから、だと思われる。
 レッドジンジャーという名前が一般的なのかもしれない。『沖縄の都市緑化植物図鑑』にはその名前で載っており、アカボゲットウは別名としてある。レッドジンジャーはその通り「赤いショウガ」という意味の英語名。
 同じ『沖縄の都市緑化植物図鑑』に「熱帯地方では高さ4mになる・・・」とあった。株立ち性なので、そんなに大きくなると煩くて、民家の庭には使えないかもしれない。だが、沖縄では高さ1~2mに留まる。で、生垣に使える。
 花は白色で小さく目立たない。花を包む苞が大きく、鮮やかな赤色をしており、よく目立つ。赤色の他、桃色もあるとのこと。開花期は周年。
 ちなみに、アカボゲットウとゲットウは同属で、それぞれの学名は、
 ゲットウ Alpinia zerumbet cv.”Variegata"
 アカボゲットウ Alpinia purpurata
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2008.1.14 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行


アオノリュウゼツラン

2017年07月30日 | 草木:草本

 園芸屋さんに行くと、リュウゼツラン科の植物の鉢物を多く見る。リュウゼツラン科の植物の多くが乾燥に強く、耐陰性もあるので室内観葉植物に適しているからだ。
 リュウゼツラン科にはアガベ属、トックリラン属、コルディリネ属、ドラセナ属、サンセベリア属、ユッカ属などが含まれている。この中ではドラセナ属の仲間が商品として最も多く、ドラセナという名前そのものも有名である。あとの属では、トックリランはトックリラン、コルディリネはセンネンボクの仲間、サンセベリアはチトセラン(トラノオ)の仲間、ユッカはキミガヨランの仲間であって、それらの名前もまあまあ有名である。
 残りのアガベ、「確か、キリスト教の中にそんなのがあったぞ。神の愛という意味だったぞ。アガベとエロスなんて言葉もあったぞ」なんてことを私は思った。で、調べる。神の愛はアガベではなく、アガペーだった。アガベはAgaveと書き、アガベ属という学名。和語で言うところのリュウゼツラン属のことであった。

 アオノリュウゼツランは、観葉植物でよく見るリュウゼツラン、フイリリュウゼツランの基本種であり、リュウゼツランという名前からしてリュウゼツラン科の本家本元と言ってもいい。本家本元は、センネンボク、ドラセナ、チトセラン、ユッカなどに比べ観葉植物としてはマイナーであるが、しかし、庭にあってはどれよりも魅力がある。青々とした厚葉をどっしりと地に生やして、見事な風格なのである。
 
 アオノリュウゼツラン(青の竜舌蘭):添景
 リュウゼツラン科の常緑多年草 原産分布はメキシコ 方言名:トゥンビン
 リュウゼツランと形質はほとんど似る。リュウゼツランは葉の縁に黄色の斑が入るが、本種は斑が無く一面緑色。名前はそこから来ている。リュウゼツランには無いが、本種には方言名がある。本種の方が沖縄に古くからあったのかもしれない。方言名は他にルグヮイともある。アロエのこともルグヮイと言う。両者が見た目似ているからであろう。
 本種はまた、リュウゼツランに比べ全体的に大きく、葉の高さも2m近くになり、花茎は高さ5~6mにまで伸びる。陽光地、乾燥地を好む。耐潮風性が強い。繊維が採れ、テキーラの原料となる。葉の縁と先端には鋭い棘がある。開花はまれ、開花した株は枯れ死する。などなどの形質はリュウゼツランと一緒。
 
 花茎
 
 花序
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2006.2.13 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インテリア・グリーン協会編、小川茂男発行


アオノクマタケラン

2017年07月30日 | 草木:草本

 真夏の糞暑い時に散歩などできない。家の片付け、整理整頓、相続手続きの書類作りなどで忙しいせいもあるが、朝8時のまだ本気では無い太陽の下でさえ、30分の畑作業で汗をダラダラかく。真夏の糞暑い時には散歩などできゃしない。

 アオノクマタケランを見つけたのは去年の4月、アオノクマタケランと知っていて写真を撮ったのではなく、写真を撮って、後日調べてそれと判った。いつものことだ。
 その日はしかし、週末ではない。散歩の途中で見つけたのではなく、仕事に出て、現場で肉体労働をしている最中の昼休みに、現場近くの民家の庭で見つけている。
 現場で肉体労働も4月ならさほどきつくない。しかし、真夏は大変だ。真夏は・・・そうか、私の同僚たちはこの糞暑い中、毎日肉体労働をしている。私はといえば、私事で忙しかったせいもあるが、3月下旬以来現場には出ていない。楽をしている。連日、真夏の炎天下で肉体労働をしている同僚たちを思えば、「真夏の糞暑い時に散歩などできない」などとは随分傲慢な言い方だ。言っちゃいけないことだった。ごめん。
 太陽の下が嫌だなんて言っては、私は日蔭者となってしまう。よし、今週末は散歩へ出かけよう。ちなみに、アオノクマタケランは日陰の植物。
 
 アオノクマタケラン(青野隈竹蘭):添景
 ショウガ科の常緑多年草 本州暖地以南~南西諸島、台湾などに分布 方言名:サネン、ヤマムーチ
 名前の由来は資料が無く不明。青野隈竹蘭という漢字も私の推測。クマタケは無いが、クマザサというのがあり、広辞苑に載っている。「新葉は緑色だが、秋、縁辺が枯れて白変するのを隈に見たてていう」とある。ササとタケは同類なので、クマザサをクマタケと呼ぶ地方があってもおかしくない。葉が青々としているので青、野に生えるので野、ショウガ科の植物にランと名が充てられるのはよくあることなので蘭。ということで青野隈竹蘭としたが、いかがでしょうか?もちろん、正確なところは不明。
 沖縄ではとても身近な植物ゲットウと同属で、見た目もよく似ている。花の見た目は少々異なり、また、大きさが、ゲットウは2m以上になるが、本種は1m程度。
 学名 ゲットウAlpinia speciosa K. Schum.
    アオノクマタケランAlpinia intermedia
 円錐花序に白い花が多くつく。唇弁に赤い斑が入るのが特徴。開花期についての資料は無いが、私の写真は4月。果実は球形で赤色とのこと。
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2010.7.18 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行


社会の存在意義

2017年07月28日 | 通信-科学・空想

 車を使わない生活を目指して畑近くに引っ越したのに、引っ越してきてから8ヶ月近く過ぎたのに、家と畑を歩いて往復したのは5月29日のたった1度きり。
 前にも何かで書いたが、歩くことは健康のためでもある。畑仕事で、しゃがんでの作業を何時間もやって、たぶん、その疲労が蓄積して私は腰痛持ちになってしまっている。その腰痛は、歩くことによって回復するであろうと考えている。それなのに歩いていない。30分以上のウォーキングは5月29日以来無い。それ以前の数年間も少ない。5、6年前までは週末1万歩を超える散歩をしていたが、それ以降はほとんどやっていない。
     

 最近は歩いていないが、実は私は、歩くことは人間の基本と考えている。もう少し具体的に言うと、「歩けるということは人が自由であるための基本」である。山に行けば木の実がある、それを食えば生きられる。海に行けば貝や海草がある、それを食えば生きられる。山にも海にも行ける自由、つまりそれは、生きていける自由ではないかと。
 現代社会に生きる我々は、山の木の実や海産物を採取して生きる野生人ではない。ではあっても、「いざとなったらそうできるよ」ということは生きる自由になると思う。それには食べられるもの食べられないものの知識も要するが、「自らの意思で、行こうと思えばいつでも食えるもののある場所へ行ける」ということも必要条件となる。

 なんてことを考えながら、「ちょっと待てよ、その考えには少し不備があるのではないか?」と疑問を持つ。世の中には歩けない人も多くいる。「自ら行動して山の木の実や海産物を採取すること」のできない人はもっと多くいる。具体的には歩行もままならない老人や幼児、腹に子を抱えている臨月妊婦、身体に障害があってそうできない人など。
 「歩くことは大事だぜ、生きていることの証明だぜ」という話を、当初は書こうと思っていたが、そこでふと気付いた。「歩けない人も人、命は命、歩けるということだけが人の条件ではない。歩くことだけが生きていることの証明ではない」と思い直した。
 歩けない人でも心は歩く。心が働くということは想像ができるということ。「あー、あの人は今、山の中で食料を探すために汗をかいているんだわ。帰ってきたら優しくしてあげよう。」と新妻は思うかもしれない。そんなことの積み重ねで夫婦の絆は深くなり、いつか、無二の夫婦愛を育み、素晴らしき幸せに包まれるかもしれない。

 老人や幼児や妊婦のために、歩ける男は日々歩くことに努める。年老いた親のため、まだ小さな我が子のため、家を守っている妻のため、つまり、家族のために大黒柱は働くわけである。と考えて、「そうか、社会とはそのためか」とまで思考が及んだ。
 家族が助け合って生きているように地域社会も助け合って生きている。歩けない人がやりたくてもできないことを誰かが代わりにやっている。私がやりたくてもできないことを誰かが私の代わりにやってくれている。そういったことに皆が感謝の気持ちを抱く。そうすると世の中は平和になる。社会の存在意義とはそういうことではないか。例えば、
 「助けてくれてありがとうございます。体が不自由なので何のお礼もできませんが。」
 「いえいえ、その感謝の気持ちだけで私は幸せを頂いています。ありがとう。」なんて感じ。実は私は、良い人ぶるのが苦手なのだが、こういうのは平和を感じ、好き。
     

 記:2017.7.28 島乃ガジ丸