蓮舫議員(立憲民主党副代表)が自身の「高卒発言」を謝罪した。
蓮舫議員の高卒発言は、29日の参院予算委員会で生活に窮した学生も中小事業者向けの持続化給付金の対象に入れるように提言した中で、「生活も成り立たない。学校(大学)を辞めたら高卒になる。就職どうなるか。奨学金を返せない」と述べたものである。この発言に対して、SNS上では「高卒をバカに」・「学歴差別だ」などの批判が出たために蓮舫氏が30日にツイッターで「高卒で頑張っておられる方々に心からお詫びします。目指す目的のため奨学金で大学に入った学生が金銭的に退学しか選択肢がない場合の人生再設計の前の支援を求めました」と謝罪したものである。しかしながら、蓮舫議員の発言は平均的な日本の世相に沿ったものであり、その意味ではとりたてて騒ぐほどのものではないだろう。高卒の自分も、現役時代には「何処の大学出身ですか」と問いかけられたことは数知れなし、高卒であることを伝えた瞬間から相手の口調や対応が微妙に変化した経験もある。およそ集団生活するに当たっては、周囲との関係を測る必要があり、それには目に見える形で示される学歴が最も手っ取り早い。芸能や芸術で衆に抜きんでている場合を除いて、その人の知力、財力などの隠れた部分を知るためには長期間の交情が必要であるが、学歴はそんな手間と時間を省略できる魔法のワードである。田中角栄元総理は、出世の過程では高等小学校の学歴を武器としていたが、宰相となる前後から学制外の中央工業校卒業に変化したし、コロンビア大・カイロ大卒と云う怪しげな学歴を看板とする人もいる。学歴偏重の気風が薄れてきたとは云え、学士を学士として処遇できなった社会構造に変化しつつあるとは云え、職業選択の質と幅では大卒者が圧倒的に有利であり、そのことを肌身に知っている親は子供の尻を叩いてでも大学に進学させる構図が続いているのである。
蓮舫議員は、青山学院法学部卒業という輝かしい学歴をお持ちである。しかしながら、仕分け事業時の「1番じゃなければ・・・」発言や、武漢在留邦人の引揚げ時にも「お花見」しか念頭になかったこと等々を見る限り、大卒に相応しい知識はお持ちなのだろうが、政治家としての知性には疑問を感じている。議員の発言は現代の世相を代弁したものに過ぎないと書いたが、蓮舫議員が世相と同レベルの知性を持ち続ける限り国家の経綸を論じる選良と呼ぶに相応しいとは思えないのだが。
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