人気の消えた観光地の映像が報じられることが多い。
映像に付されたナレーション、記事、コメントでは、一様に「人出は例年の2割・・・」や「8割のキャンセル・・・」などとされることが多いが、報道の真意は何だろうかと考えざるをえない。コメントを逆に見れば、政府が緊急事態宣言の範囲を全国に拡大し外出自粛を強力に要請している今も、少ないながらも観光地を訪れたり予約通りに飲食・宿泊する人が存在することを伝えるもので、その不届き者を糾弾する報道か、地元観光産業の救済を求めるための報道か判然としない。おそらく報道する側は、事実を伝えているのみで解釈は受け手の意志に任せると云うのだろうが、これほど意味を持たない報道に取材クルーを動かし、紙面や電波を使用することに何の違和感・不条理を感じないのだろうか。映像は文字以上の情報と影響力を持つと云われているので人気の消えた観光地の映像から、自分も外出を自粛しなければと決意を新たにする人がいる半面、まだ人が出かけているのならば自分も外出をと付和雷同する人、観光業者が困っている今こそ出かけなければとの侠気に走る人も出ると思う。こうしたことから考えれば、人気の消えた観光地報道は混乱を引き起こし、読者・視聴者の不安感を助長するだけのもので、無意味以上に害の方が大きいと思う。新聞等の活字媒体では、紙面の空白を防ぐために多くの人には価値のない情報を「埋め草記事」と称して掲載していると云われるが、昨今の新聞やニュースショーの大半は埋め草記事的なものと云っても過言ではないだろう。電波・活字媒体を問わず大手マスメディアの購読・視聴が漸減傾向にあるとされて久しいが、安易な埋め草記事を漫然と垂れ流し続けるならば趨勢を覆せることはないだろう。在宅時間が増えた今こそ、読み応えのある・見応えのある紙面や番組にして欲しいものである。
購読している産経新聞では、コロナウイルスの感染・死亡者数はジョンズホプキンス大学の資料とされている。情報源がWHOでも厚労省でもないので、不審に思って調べてみたら、同大学は1876年に世界初の研究大学院大学として設立され、医学部が最も有名で10年以上US No.1ホスピタルの地位を継続し公衆衛生については他大学院を圧倒していることを知った。さらには36名以上のノーベル賞受賞者を輩出し、新渡戸稲造博士も籍を置いた超名門研究機関である。WHOが政治(中国)色に染まっている現在、世界中に散らばる卒業生のネットワークに依る同大学の資料が一番信頼できるのだろう。日本にも世界をリードするような研究機関が欲しいなァ。
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