東日本大震災で被害を受けた岩手県久慈市在住の大正琴演奏家、野田和響さん(55)が28日、兵庫県三田市のフラワータウン市民センターでコンサートを開く。被災地の現状に思いをはせてもらおうと、震災体験を語るほか、犠牲者を悼み作った曲「希望への懸け橋」などを披露する。
野田さんは家族は無事だったが、津波が自宅近くに迫り、県内の実家に約1カ月避難。その後、各地で被災地支援の演奏を始め、昨年8月には神戸でチャリティーコンサートを開いた。
「希望への‐」は、宮城県南三陸町職員として防災無線で避難を呼び掛け、津波の犠牲となった遠藤未希さん=当時(24)=への思いを込め作詞作曲した。住民のために放送を続けた遠藤さんの声をテレビで聞き、「遺族に彼女が生きた証しを届けたかった」と話す。
コンサートでは震災時の体験や故郷への思いを紹介。岩手出身の詩人宮沢賢治の代表作「雨ニモマケズ」などの朗読に合わせ、オリジナルの5曲も演奏する。野田さんは「大正琴と古里の魅力を伝え、被災地の今に関心を寄せてもらいたい」
入場無料。市民グループ「三田を知る会」の主催。会場では福島や宮城の障害者20+ 件が作った小物も販売する。問い合わせは同会の堺さんTEL080・2444・4156

震災犠牲者の生きた証、琴の音に 28日に演奏会
朝日新聞 2012年01月13日
野田さんは家族は無事だったが、津波が自宅近くに迫り、県内の実家に約1カ月避難。その後、各地で被災地支援の演奏を始め、昨年8月には神戸でチャリティーコンサートを開いた。
「希望への‐」は、宮城県南三陸町職員として防災無線で避難を呼び掛け、津波の犠牲となった遠藤未希さん=当時(24)=への思いを込め作詞作曲した。住民のために放送を続けた遠藤さんの声をテレビで聞き、「遺族に彼女が生きた証しを届けたかった」と話す。
コンサートでは震災時の体験や故郷への思いを紹介。岩手出身の詩人宮沢賢治の代表作「雨ニモマケズ」などの朗読に合わせ、オリジナルの5曲も演奏する。野田さんは「大正琴と古里の魅力を伝え、被災地の今に関心を寄せてもらいたい」
入場無料。市民グループ「三田を知る会」の主催。会場では福島や宮城の障害者20+ 件が作った小物も販売する。問い合わせは同会の堺さんTEL080・2444・4156

震災犠牲者の生きた証、琴の音に 28日に演奏会
朝日新聞 2012年01月13日