災害時に障害者や介護が必要な高齢者らの優先避難先となる「福祉避難所」が、兵庫県内41市町のうち少なくとも13市町で指定されていないことがNPO法人兵庫障害者センターのまとめで分かった。21日に神戸市で開く「災害と障害者のつどい」で報告される。
同センターは昨年11月から各自治体にアンケートを実施。これまでに小野市と多可、市川、上郡、香美の4町を除く36市町から回答があった。
福祉避難所は、阪神・淡路大震災を教訓に厚生労働省がガイドラインで「小学校区に1カ所程度の割合で指定する」としている。アンケートでは尼崎、相生、加古川の3市と神河町が「未指定」と回答。明石市など9市町は「検討・協議中」とした。
要援護者の防災マニュアルについては、20市町が作成済みと回答したものの、17市町はホームページや広報誌に掲載しただけだった。対象者に通知しているのは、2009年の県西・北部豪雨で大きな被害に見舞われた佐用町のみだった。
避難所問題に詳しい神戸大工学部(都市安全計画)の大西一嘉准教授は「福祉避難所を指定していても、運用面の課題を抱える自治体が多い。災害時の対応を含めて見直してほしい」としている。
神戸新聞 - (2012/01/16 10:45)
同センターは昨年11月から各自治体にアンケートを実施。これまでに小野市と多可、市川、上郡、香美の4町を除く36市町から回答があった。
福祉避難所は、阪神・淡路大震災を教訓に厚生労働省がガイドラインで「小学校区に1カ所程度の割合で指定する」としている。アンケートでは尼崎、相生、加古川の3市と神河町が「未指定」と回答。明石市など9市町は「検討・協議中」とした。
要援護者の防災マニュアルについては、20市町が作成済みと回答したものの、17市町はホームページや広報誌に掲載しただけだった。対象者に通知しているのは、2009年の県西・北部豪雨で大きな被害に見舞われた佐用町のみだった。
避難所問題に詳しい神戸大工学部(都市安全計画)の大西一嘉准教授は「福祉避難所を指定していても、運用面の課題を抱える自治体が多い。災害時の対応を含めて見直してほしい」としている。
神戸新聞 - (2012/01/16 10:45)