ゴエモンのつぶやき

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「イメージ通りのレース」和田、二人三脚の銅メダル=陸上

2012年09月09日 01時07分13秒 | 障害者の自立
■ガイドランナーとともに冷静なレース運びで手にしたメダル

 ロンドンパラリンピック大会10日目が現地時間7日、オリンピックスタジアムなどで行われ、陸上男子5000メートル(視覚障害)で和田伸也(大阪府視覚障害者福祉協会)が、15分55秒26で銅メダルを獲得した。和田は初めてのパラリンピック出場で、メダルを手にした。

 持ちタイムはエントリーした13人中10番目。伏兵の和田が、ガイドランナーを務める中田崇志さんとともに、冷静なレース運びで3位に入った。序盤は「突っ込む選手が多い。惑わされないようにしようと思った」と語るように、和田は自分のペースを貫いた。レースが進むにつれ、集団のペースが遅くなってくると、徐々にスピードを上げる。順位は4位に上がった。先頭を争う2選手との差は離れていたが、後続はついてこれず、前を行くケニア選手との一騎打ちとなった。

 中田さんはレース中、何度も手を上げていた。「監督とコーチに伝えていました。『まだ和田には余裕があります』と。調子が良かったので」。

 好調の和田が勝負に出たのは残り300メートル。レース前からこの位置でスパートをかけると決めていた。「バックストレートでスパートをかける練習をしてきた」と語るように、自信を持ってスパート。3位のケニア選手との差はすぐに縮まった。

 中田さんは相手選手との差を和田に逐一伝えていた。「2メートル縮まったとか、いまどれくらいだと横で聞いていた」(和田)。そしてケニア選手をとらえる。「『(差が)詰まっているぞ。並んだぞ』と言いました」(中田さん)。和田も相手選手に並んだことに気付いた。「(相手選手の)息遣いが分かった。いま、(横に)いるな。抜いたなというのが分かった」(和田)。抜いた瞬間、中田さんは「『勝ったぞ』とか勢いづける言葉をかけた」。中田さんの言葉を受けながら、スピードを落とさずに走り切った和田は、そのままケニア選手を振り切って3位でゴール。自己ベストを15秒更新して、銅メダルを手にした。

 ゴール後、二人は倒れ込んだ。中田さんが「メダルに届いたぞ」と声をかけると、和田は「ありがとう」と応じた。二人は立ち上がり、そのまま一緒に手を上げて歓声に応えた。

「イメージ通りのレースだった。銅メダルに届いて最高にうれしい」。レース後、和田は充実した表情でそう語った。その横で中田さんは「本当に力を出し切りました」と、笑顔で見つめていた。


陸上男子5000メートルで銅メダルを獲得した和田(左)と、ともに喜ぶガイドランナーの中田崇志さん

スポーツナビ--2012年9月8日(土)

日ごろ鍛えた力と技競う/県障害者スポーツ大会

2012年09月09日 01時01分19秒 | 障害者の自立
 香川県内の障害者が体力や技術を競う「県障害者スポーツ大会」(同大会実行委主催)が8日、香川県丸亀市金倉町の県立丸亀競技場で開かれた。「広がる夢 未来へチャレンジ」のスローガンのもと、中学生から高齢者まで約800人が参加し、持てる力を存分に発揮して競技を楽しんだ。

 大会は、障害者が競技を通じて心身両面の力を伸ばすとともに、自立と社会参加を促進しようと2000年から毎年開かれ、今年で13回目。開会式では善通寺希望の家の飛田司郎さん(52)と白鳥園の植村春美さんが、「日ごろ鍛えた力と技を十分に発揮し競技することを誓います」と力強く宣誓した。

 50メートル走や400メートルリレーをはじめ、車いすで障害物をよけながら速さを競う「スラローム」、プラスチック製の円盤を投げて飛距離やコントロールの正確さを競う「フライングディスク」など計16種目で熱戦を展開。選手たちの全力プレーにスタンドからは盛んな声援や拍手が送られた。

 大会には地元の中学生やボーイスカウト、ガールスカウトなど200人余りがボランティアとして選手をサポート。香川大チアリーディング部やよさこい踊り連のステージもあり、大会を盛り上げた。


全力プレーで熱戦を繰り広げる選手たち=香川県丸亀市金倉町、県立丸亀競技場

四国新聞 - 2012/09/08 17:02

18歳以上も自立支援へ

2012年09月09日 00時32分38秒 | 障害者の自立
世田谷区 発達障害者の相談強化

 世田谷区の保坂展人区長は7日の記者会見で、知的発達の遅れを伴わない発達障害のある大人の就労・自立支援に乗り出すと発表した。同区はこれまで、18歳未満を対象に発達障害者への支援を行ってきたが、大人のニーズも大きいと判断した。まず試行的に相談態勢を築き、実際の声を踏まえて支援手法を確立していく。同区によると、大人を対象にした支援策は全国的に珍しいという。

 発達障害は脳機能障害とされ、衝動的に行動しがちな注意欠陥・多動性障害(ADHD)、対人関係が苦手な高機能自閉症などがある。他人とのコミュニケーションが苦手という障害特性から、就労や自立が難しいケースもあり、自宅などに引きこもる人もいるとされる。

 世田谷区は10月から、18歳以上で発達障害がある区民を対象に、就労支援経験者や精神保健福祉士などが相談に応じる。区の障害者福祉施設で相談を受け、相談者の状況に応じて支援策を考える。約9か月の就労体験などを通じて、自立のきっかけ作りにつなげたい考えだ。

 この取り組みは2014年度まで続け、支援手法の確立につなげる。

 同区は現在、80人程度の支援を見込んでいる。問い合わせは、区障害施策推進課(03・5432・2227)。

(2012年9月8日 読売新聞)

女子力アップ障害者に提案 自ら編集 フリーペーパー発行

2012年09月09日 00時24分25秒 | 障害者の自立

 さまざまな障害がある二十~四十代の女性が、自ら障害者も取材して記事を書いたフリーペーパー「Co-Co Life(ココライフ) 女子部」が発行された。目指すのは「女子力」アップ。おしゃれやお出かけ情報、恋の悩みを話し合う座談会も盛り込んだ。「一歩踏み出すきっかけを」と外出や出会いをためらいがちな同年代の女性を応援する。


 日曜の午前八時半。東京都中野区の事務所で、メーク特集の撮影が始まった。


 モデルは知的障害のある町田萌香(もえか)さん(24)。両下肢機能障害の藤井晶子さん(29)が、メモを取りながらアイシャドーの塗り方を尋ねる。「手で(化粧道具の)チップを持てないときは、どうすればいいんでしょうか」。メーク担当の女性は「中指で塗るのが一番」とほほ笑んだ。


 「手を使えない友達もいる。どんな障害のある人に向けて書けばいいのか悩んだ」と藤井さん。


 もともとは二〇〇八年、福祉機器のレンタル・販売会社の経営者が有料の季刊誌「ココライフ」を発行。しかし広告料が入らず十三号で休刊した。当時の編集者が、読者モデルを経験した藤井さんたちに「今度は自分たちで」と呼び掛けた。


 編集者らが資金を出し合い、協賛金、広告料も集まって八月、B5判十六ページ、オールカラーの一号を五千部、障害者支援のNPOから発行。九月には全国の協力病院などに届けた。今後は広告を募りながら季刊発行を予定している。


 藤井さんは「普通の女子にできることが私たちには難しいこともある。情報交換の場は必要」と強調する。


 東京・丸の内のオフィス街では、横田さくらさん(23)がモデルとして表紙撮影に臨んだ。急性散在性脳脊髄炎の後遺症で足が不自由になった。三月に退院した後、車椅子にもようやく慣れた。カメラマンから「車椅子をあまり握り締めないで」と声を掛けられ「どうしたら自然な笑顔になるのか分からなくて」と照れ笑いした。


 「バリアフリーな恋愛テクニック」をテーマにした座談会には二十~四十代の四人が参加。健常者の男性に付き合ってほしいと言われたときの戸惑い、外見では分からない障害の伝え方…。悩みや体験を打ち明け合った。車椅子の司会者は「女子であることを楽しむ、自分に自信を持つためにきちんと考える」ことが大切だと締めくくった。


 スタッフは大半がボランティア。「編集の仕事をしてみたかった」という先天性骨形成不全の是永(これなが)小百合さん(44)は、一般企業の正社員として働きながら夜や休日に取材、執筆した。


 東京スカイツリー(東京都墨田区)の取材では、車椅子でも十分楽しめると評価。ただし、ゆるい傾斜のある天望回廊を手動の車椅子で進むのは「『自力では無理』との声も」と記すことも忘れなかった。


 「取材をしてみて『夢を諦めずに頑張ってみよう』と思った。自分に限界はある。でもまた挑戦したい」


メーク特集の撮影と取材を進めるスタッフ=東京都中野区で

東京新聞 - 2012年9月8日 夕刊

障害者 ダンスで心一つ

2012年09月09日 00時21分49秒 | 障害者の自立
<活動13年目徳島の「ざ・ラップ」>

 自閉症やダウン症などの障害を持つ人たちが、ダンスに取り組む徳島市の団体「ざ・ラップ」が活動13年目を迎えた。今夏は三つのイベントに出演、「本格的な踊りで驚いた」「子どもたちが生き生きしている」と見る人たちの心を引き付けた。母親や講師らは、ダンスで社交性や協調性を身に着けたメンバーの成長を実感している。(苅田円)

<徐々にレベルアップ>

 「もう1回やろか。今度は上手にペア作りよ」。月曜の午後7時。同市沖浜東の「ふれあい健康館」に障害を持つ10~30歳代の人たちや保護者ら約40人が集まり、練習が始まった。人気アイドルグループAKB48の曲に乗り、元気に腕を振ってポーズを決める。曲の途中で2人1組になり、向き合って踊る。活動歴が10年を超える人も多く、隊形移動もお手の物だ。

 「ざ・ラップ」は2000年、自閉症の息子を持つ同市の穂田幸子さんらが中心となって設立した。それまで穂田さんは、息子と一緒に障害者がスポーツに取り組むNPO法人に所属していた。「寒くて動きたくない」と準備体操を嫌がる参加者。代わりに音楽を流してダンスを取り入れると、笑顔で踊り始めた。ダンスの力に注目した穂田さんは、専門の団体として独立することを決めた。

 しかし、障害を持つメンバーは当初、決められた位置に立つこともできず、何を踊ってもバラバラ。名前を書いた紙を床に置き、まず、隊形を組めるようにした。自分の立ち位置を覚えた後は、床に果物の絵を置いた。「リンゴからバナナに移動するんよ」と、少しずつレベルを上げていった。

<遠慮の意識変わった>

 みんなのお手本として踊る山岡町子さんは「ざ・ラップ」で指導するまで、障害者と接する機会はほとんどなかった。初めて訪れた時も遠慮ばかりしていた。

 その意識が少しずつ変わった。「先生もう1回、もう1回」。うまく踊れなくて何度も挑戦するメンバーたち。まねをしながら振り付けを覚えようと、山岡さんの踊りを真剣に見つめていた。「みんなと一緒に踊ることを、純粋に楽しめるようになった」と山岡さん。徐々に打ち解けていった。

 「あの子、今なんて言いよるん」「分からんけん、もう1回言うて」。発達障害を持つ仲間の言葉が理解できない時、今では遠慮せずにそう口にできる。練習後はおのおのが山岡さんを囲む。「今は自分も一緒に遊んでいるような感覚」。メンバーの輪の中で、山岡さんの笑顔がはじけた。

 息子が参加している同市の沢欣子さんは「みんなが仲間意識を持って、助け合えるようになった」と喜ぶ。穂田さんは「先生の指示を聞く時、子どもたちが『話したいけど、今は我慢して静かにする』と、周りの状況を見て相手の話を聞けるようになった」と話す。

 障害を持つメンバーと保護者、指導者が一つになって取り組んできたダンス。穂田さんは「これからも外に出て、活動の輪を広げていきたい」と力を込めた。

(2012年9月8日 読売新聞)