「県障害者スポーツ協会」が10日、発足した。2020年の東京五輪・パラリンピック大会に向け、これまで練習場所や指導者、活動費の確保に悩むことの多かった選手らを支え、障害者スポーツの裾野を広げていくことも目指す。
県が障害者団体などに呼びかけ、この日、代表者らを集めた設立総会を県庁で開いた。
車いすバスケットボールを支援してきた高松市の会社役員、木村大三郎さん(73)を会長に選任。初年度の事業計画などを決めた。
県によると、障害のある人がスポーツに親しむ機会は徐々に増え、県内でも陸上や水泳などで活躍する人が出ている。だが、指導者派遣などの支援を受ける機会はほとんどなく、学校を卒業後も教師が手弁当で指導を続けたり、選手が個人負担で遠征したりするケースが大半だったという。
協会設立は、都道府県単位では全国46番目。今後、県体育協会とも連携し、練習場所の確保や、遠征費、用具の購入費などの助成、指導者の派遣などを一元的に行う。健常者を交えたスポーツイベントなども企画し、選手発掘につなげていく考えだ。
初年度の事業費は、県からの事業委託費を中心に約900万円を確保。事務局はかがわ総合リハビリテーション事業団(高松市田村町)に置く。
木村会長は「競技に打ち込める環境づくりを進め、選手や関係者が『上を目指そう』と思えるようにしたい」と話した。
パラリンピックに出場した県勢は、3競技で4人。卓球で00年シドニー、04年アテネの両大会に出場した三豊市社会福祉協議会の皆見信博さん(45)も、練習場所や遠征費の確保に悩んだ経験を持つ。「周囲の個人的な支えで、何とか世界を目指すことができた。たちまち環境が変わるわけではないだろうが、選手が遠慮なく相談できる場ができたことは、大きな一歩。希望を持って20年の東京大会を目指してほしい」と話している。
協会は、賛助会員を募っている。年会費は個人1口1000円、団体1口5000円。問い合わせは同協会(087・867・7687)。
2014年07月11日 読売新聞
県が障害者団体などに呼びかけ、この日、代表者らを集めた設立総会を県庁で開いた。
車いすバスケットボールを支援してきた高松市の会社役員、木村大三郎さん(73)を会長に選任。初年度の事業計画などを決めた。
県によると、障害のある人がスポーツに親しむ機会は徐々に増え、県内でも陸上や水泳などで活躍する人が出ている。だが、指導者派遣などの支援を受ける機会はほとんどなく、学校を卒業後も教師が手弁当で指導を続けたり、選手が個人負担で遠征したりするケースが大半だったという。
協会設立は、都道府県単位では全国46番目。今後、県体育協会とも連携し、練習場所の確保や、遠征費、用具の購入費などの助成、指導者の派遣などを一元的に行う。健常者を交えたスポーツイベントなども企画し、選手発掘につなげていく考えだ。
初年度の事業費は、県からの事業委託費を中心に約900万円を確保。事務局はかがわ総合リハビリテーション事業団(高松市田村町)に置く。
木村会長は「競技に打ち込める環境づくりを進め、選手や関係者が『上を目指そう』と思えるようにしたい」と話した。
パラリンピックに出場した県勢は、3競技で4人。卓球で00年シドニー、04年アテネの両大会に出場した三豊市社会福祉協議会の皆見信博さん(45)も、練習場所や遠征費の確保に悩んだ経験を持つ。「周囲の個人的な支えで、何とか世界を目指すことができた。たちまち環境が変わるわけではないだろうが、選手が遠慮なく相談できる場ができたことは、大きな一歩。希望を持って20年の東京大会を目指してほしい」と話している。
協会は、賛助会員を募っている。年会費は個人1口1000円、団体1口5000円。問い合わせは同協会(087・867・7687)。
2014年07月11日 読売新聞