相模原市の障害者施設殺傷事件を受けて、措置入院患者の支援を強化する精神保健福祉法の改正が今国会で見送られることが16日、分かった。改正法はすでに参院を通過しているが、国会会期が延長されない見通しで、衆院での審議時間が確保できなくなった。
改正法では、措置入院患者が退院後も継続的に行政や医療から支援を受け、社会復帰できる仕組みを設けた。患者の支援計画を作成する協議会には警察も参加し、犯罪行為に及ぶ疑いのある事例や薬物依存への対応も協議する。
野党側からは、精神疾患患者の支援に警察が関与することに「監視強化だ」と反発が強まっていた。「事件の再発防止」としていた法案の趣旨説明をやり直す異例の事態ともなり、審議が長期化した。
2017.6.16 産経ニュース