第20回全国視覚障害者囲碁記念大会(日本視覚障害囲碁普及会主催)が先月12日、大阪府東大阪市の大阪商業大で開かれた。対局には縦横各9列ある特製の囲碁盤を使用。近畿からの参加者を中心に約130人が8クラスに分かれて対局した。今年は大阪在住の盲ろう男性2人が初出場。手話通訳者の手を触って手話を読み取る方法でサポートを受けながら、対局に臨んだ。

第20回全国視覚障害者囲碁記念大会(日本視覚障害囲碁普及会主催)が先月12日、大阪府東大阪市の大阪商業大で開かれた。対局には縦横各9列ある特製の囲碁盤を使用。近畿からの参加者を中心に約130人が8クラスに分かれて対局した。今年は大阪在住の盲ろう男性2人が初出場。手話通訳者の手を触って手話を読み取る方法でサポートを受けながら、対局に臨んだ。
自立して社会参加し顕著な功績を挙げた障害者らに贈られる平成29年度障害者関係功労で、県警鑑識課指紋第一係長、浜田久仁彦さん(57)が内閣総理大臣賞を受賞した。全国警察からの受賞者は浜田さんのみで、「こつこつと37年間勤めて、周りの人の支えがあってここまで来られた」と喜びを語った。
浜田さんは幼少期にポリオウイルスに感染。後遺症で運動神経にまひが残り、歩行が困難となったため、車いす生活となった。
高校卒業後、民間企業に2年間勤めていたが、県警に勤めていた車いすバスケットボールのチームメートに「障害者枠での採用を受けてみないか」と誘われた。車いすで働きやすい環境だったこともあり、転職を決意。昭和55年に県警事務職員を拝命した。
37年間、同課で主に容疑者の指紋や掌紋の管理などの業務に従事。平成24年9月には、専門的で高度な知識・技能を有する「指紋鑑定官」の指定を受けるなど、鑑定業務のスペシャリストとして活躍してきた。
鑑識活動では現場に出ることはなく、採取した指紋の分類など裏方で警察業務を支える。「まったく素性が分からなかった人の身元が判明して、家族に返せたときはよかったと思える」とやりがいを話す。
仕事場では、自分より高い位置に設置された鑑識活動で使う道具もあり、苦労した一面もあったが、「障害を理由に仕事を投げ出さないようにしてきた」。実直に業務に打ち込み続けたことが今回の受賞につながったと考えている。
今後については「賞をもらったからでなく、今まで通りこつこつ仕事をする」と謙虚な姿勢を崩さない。後輩には「障害を理由にチャレンジしないのは損なので、まずトライして」と呼びかけた。
2017.12.10 産経ニュース
「人権を考えるつどい」と「障がい者児の人権を考える市民のひろば」が9日、京都府長岡京市天神4丁目の中央公民館であった。第40回記念で気管切開をした声楽家の青野浩美さんが歌声を披露したほか、さまざまな催しがあり、多くの市民らでにぎわった。
市や市教育委員会のほか、障害者や福祉、ボランティアなど30団体でつくる同ひろば実行委員会の主催。障害者週間(12月3~9日)と人権週間(同4~10日)に合わせて毎年開いている。
青野さんは、突然の病気による車いす生活や、失った声を医療器具「スピーチカニューレ(管)」で取り戻した経過、医師が「前例がない」と告げた声楽家の再開を説明。ソプラノの声で「野ばら」や「ありがとうの花」などを披露して来場者を魅了した。市少年少女合唱団や乙訓手話サークル「でんでん虫」、乙訓若竹苑の利用者と一緒に「ビリーブ」を合唱した。
特別支援学級の作品展や福祉施設と児童の福祉体験などのステージ発表、車いすやアイマスクと白杖(はくじょう)の体験、スタンプラリーや模擬店などもあり、親子連れらが楽しんでいた。